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 2005年7月5日更新 
『“和”を取り入れて、ホッと和む心地いい暮らしを!』

ここ最近、若い女性にも浸透してきた“和”ブーム。これまで敷居が高いと思われてきた“和”ですが、アンティークや和雑貨など、親しみやすい“和”も登場しています。そこで今回は『ふだん着物のたのしみ方』、『わたしが好きな和の生活』の著書であるきくちいまさんに、普段の生活の中に“和”を取り入れる楽しさやヒントについてうかがいました。

☆プロフィール☆
きくち いまさん きくち いまさん

きものの広告・出版会社のコピーライターを経て、フリーのライター・イラストレーターに。母の影響で幼少の頃から和の暮らしに親しみ、25歳からきもの生活に入る。母や祖母からもらった着物に加え、あちこちのバーゲンセールに出没してはワードローブを増やすなど、“敷居の低い誰にでもできる”着物生活が信条。 『着物がくれるとびきりの毎日』 『着物でわくわく12カ月』 『ふだん着物の楽しみ方』 で普段着物や和生活の楽しさを提案。

 ★キャラクター紹介★
アヤ 【アヤ】着物に憧れるものの、着付けもできずお手入れの仕方もわからないので、着物とは無縁の生活。でも密かに衝動買いした(買わされた!?)50万円の着物一式が箪笥に眠っている。
ミキ

【ミキ】カワイイものはすぐに欲しくなる性格で、最近は和雑貨に凝り始めた。今年の夏は彼氏と2人で浴衣を着て花火を観にいく計画中。

いまさん 【いまさん】いつもナチュラルな着物姿のいまさん。たおやかな着物のイメージとはウラハラに、笑い声が絶えない明るさとバイタリティの持ち主。元気オーラで周りの人を明るくしてくれます。

■今こそ “和”の良さを感じてみよう!

ミキ最近、すごく“和”が流行ってるよね。昨日もこの金魚柄のコースター、雑貨屋さんで思わず買っちゃった!

アヤミキ、また衝動買いしたのね。それにしても“和”って、気分が和むっていうか、何となく落ち着くわぁ……。この金魚柄も、見ていてホッとしますね。

いまさんそうでしょ?“和”っていうのは何といっても日本人の原点ですからね。フローリングもいいけど、たたみに座ると何か癒されるみたいなところ、あるでしょ?

ミキいまさんの本を見ていても、ホント和みますもんね。『私が好きな和の生活』なんて、カラーイラストが何ともいえない味わいで、ほのぼのしてしまいました。あのイラストも全部、いまさんが描いたんですか?

いまさんそうなの。私はもともとライターなので、本業は文章を書くことだったんです。でも文章の補足説明のつもりで挿絵を描いてみたら、そっちの仕事もくるようになったの。

アヤすごーい! 才能があるんですね〜。私、いまさんのイラスト大好きです! ところで、“和”を愛するいまさんにとって、今の“和”ブームはどう思われますか?

いまさんもう、やっとみんな気付いてくれたかぁ、って感じですね。よく外国で「あなたの国の文化は何ですか?」と聞かれたとき、日本人は答えられないことが多いですよね。その日本の文化の良さに気付くってことは、とてもいいことだと思います。

ミキ日本人って、熱しやすくて冷めやすいですよね。だからこの“和”ブームもすぐに終わるんじゃないかって気もするんですが…。

いまさん日本人は何千年もの間、“和”になじんできたわけですから、日本人の遺伝子のどこかに“和”が組み込まれていると思うんですよ。だから一旦“和”の良さに気付いたら、そう簡単に冷めることはないと思いますよ。

アヤミキも今は和雑貨に凝ってるみたいだけど、急に冷めるなんてことないようにねっ!

ミキは〜い、頑張りま〜す(^^! でも今の日本の生活って、服装にしてもグルメにしても、あまりにも洋風になり過ぎてますよね?

いまさん私、何が何でも“和”にしようとか思わなくていいと思うんですよ。他の国の文化や良さを認めるのはすごくいいことだと思うし、国の垣根を超えて楽しむのってステキなことだと思います。でも、日本の良さにもちゃんと気付いてほしいんです。日本人はどちらかというと、日本の良さを認めないままに西洋のものを取り入れてしまったようなところがあると思うの。

アヤ確かにそうですね。何となく“和”というとダサイというイメージ、ありましたから…。

いまさんちょっと前までは確かにそうでしたよね。でも最近、すごく洗練された“和”のものがいっぱい出てきました。これはとてもいい傾向だと思います。思わず欲しくなる“和”のものがあると、“和”生活を始めやすいですよね。

ミキいまさんの周りの人たちも、“和”ブームになりつつありますか?

いまさんこの前、私の本を読んでくれた知り合いのおじさんから電話があって、「実は俺は夏でも熱燗派なんだけど、コースターだけでも涼しげなものにすべきなのかな…?」と、いきなり質問されたんです。唐突だったけど、妙に嬉しかったですね。

アヤアハハ…ステキなおじさまですね。

いまさんこんな風に、生活のちょっとしたことから“和”を意識する人が増えてくると、とっても嬉しいですね。私の著書が、“和”に目覚めるきっかけになったり、応援歌になればいいなと思っています。

『わたしが好きな和の生活』
『わたしが好きな和の生活』
著者:きくちいま
出版社:河出書房新社
1,400円 (税込:1,470円)
お茶席の冒険
『お茶席の冒険』
著者:有吉玉青
出版社:講談社
1,500円 (税込:1,575円)
にっぽんのおもてなし〜お客様のよろこぶ顔が見たくて〜
『にっぽんのおもてなし〜お客様のよろこぶ顔が見たくて〜』
著者:平野恵理子
出版社:ベストセラーズ
1,500円 (税込:1,575円)


■背伸びせず、できる範囲で着物を楽しむ!
『着物がくれるとびきりの毎日』 『着物がくれるとびきりの毎日』
著者:きくちいま
出版社:リヨン社/二見書房
1,300円
(税込:1,365円)

『ふだん着物のたのしみ方』 『ふだん着物のたのしみ方』
著者:きくちいま
出版社:河出書房新社
1,400円
(税込:1,470円)

アヤ今日のいまさんの着物、南国チックでとっても素敵なんですけど…

いまさんありがとうございます! この着物は母が昔フンパツして買ったもので、母と共用なんですよ。

アヤお母様と共用できるっていうのも、着物ならではですね。

いまさんこの着物は今日のように湿度があって暑い日にはぴったり! 今日は襦袢を着てないので、なおさら気持ちいいですよ。

ミキえっ!? 襦袢着ていないんですか?

いまさん夏なんて暑いから、着ないですよ。逆に冬は、襦袢のほかにもいっぱい着込んじゃいますけどね。その辺りは着物って便利ですよ。

アヤいまさんの着物の著書には、そんな手抜き着物の事例がいっぱいですよね。簡易半襟とか。

いまさんそうそう。今日も簡易半襟をVネックのTシャツに付けているんですよ。だいたい私なんて、いかに手を抜こうかと、そればかり考えているんですから。

ミキ手抜きって、魅惑的な言葉ですね(^^; そんな手抜き大好きないまさんが、一見面倒くさそうな着物を着ようと思われたきっかけって、何だったんですか?

いまさん小さいころからキレイな布が好きだったんです。お正月とかに着物を着せてもらうと、そのキレイな布をまとえる喜びを感じて、ずーっと脱ぎたくないと思っていました。同じ布でも洋服ではダメで、やっぱり着物が良かったんです。きっと着物のシルエットが好きなんでしょうね。

ミキ何でも、就職した会社にも着物で通っていたとか…。

いまさん着物関係の出版社だったので、着物でも大丈夫だったんです。というか、着物関係の仕事をしているにも関わらず、誰も着物を着ていないんですよ。それが許せなくて…。私だけは着物を着よう!と、心に誓いました。

アヤ半ば反抗心から着始めた、ということですか?

いまさんそうそう。仕事柄よくお会いする呉服屋さんでさえ、着物を着ていないんですよ。「カッコよく着物を着ている人がいないから、着物が流行らないんだー!」と思って、ある種、正義感で着ていたみたいなところがありましたね。

ミキとはいえ、通勤となると着物では大変なこともあったのではないですか?

いまさん確かにただでさえ時間のない朝、着物をキチンと着るのは大変ですよね。だからこそ手抜き着物に目覚めたんです。半襟は襦袢に縫い付けておいて、それごと洗うようにしようとか。満員電車だと、白い足袋がすぐ汚れてしまうので、だったら足袋は色付きにしようとか。そうやって知恵を付けていきましたね。

アヤミキあ、なるほど〜。

いまさん最初は着物を着てオフィス街を走り回っている私は、すごく目立っていたと思いますよ。でも着物でも普通にデスクワークしたりお客さんに会ったりしているうちに、違和感がだんだんなくなってきたんです。周りと溶け込むような着物というか、気取らない着物というか、そんな風に着こなせるようになってきたんですね。

アヤ着物っていうとどうしても構えてしまうようなところが、着る側にも見る側にもありますよね。でもいまさんの着物って、ホントにナチュラルですものね。

いまさんそう言っていただけると嬉しいです! その頃から、着物だって洋服と変わらないんだよ、気軽に楽しめるんだよということを、みんなに知ってもらいたいと思うようになったんです。それが「着物がくれるとびきりの毎日」を出版するきっかけになりました。

ミキあの本には、リサイクルショップで500円から買える着物があると書いてあったので、すごく親しみやすさを感じました!

いまさんそうなんですよ。この1冊で思った以上に周りの人たちが反応を示してくれて、着物とセットで私のことも覚えてくださったようです。そして「ふだん着物のたのしみ方」の発行につながっていったのです。

アヤ実は私、50万円の着物セットが箪笥の肥やしになっているんですが、これを機に気軽に着てみようという気になりました!

いまさん私、着物を毎日着ている人も、お正月にしか着ない人も、“和”を愛する心は同じだと思っているんです。着物が着られない人は、和手ぬぐいをちょっと持ってみるだけでもいいんです。無理に背伸びせず、できる範囲で“和”を楽しんでみる。そういう気持ちを応援したいですね。だからアヤさんも、気軽に着てみてくださいね!


■四季を、生活を楽しむ工夫を!
アヤいまさんは、去年、男のお子さんが産まれたんですよね! お子様にも着物を着せてたりとか…?

いまさんまだ2歳になっていないので、さすがにそれはまだなんです。でもヨダレかけは和手ぬぐいを使ってますよ。首に巻きつけてるんです。カワイイですよ!

ミキいいな〜。子どもっていいですよねー。

いまさん子どものヨダレかけにかこつけて、自分好みの和手ぬぐいを結構買ってます(^^;

ミキアハハ、それって子どもを言い訳にしてるんですね。ところで子育ての真っ最中でも、いまさんは着物なんですか?

いまさんええ、そうですよ。着物にエプロンをして頑張ってます。エプロンっていっても、ギャルソンがつけているような、アレです。夏は暑いのでショートタイプを愛用してますね。長いタイプのギャルソンエプロンは、雑巾がけするときなどに活躍してくれてます。

アヤいまさんは子育てとライターのお仕事で、すっごく忙しいんですよね。それなのに、本にあるような“和”生活を楽しむ余裕があるんですか?

いまさん実は私、平日の8時〜5時は両親の会社の経営と経理の仕事を手伝っているんです。残業することもありますよ。家に帰ってから子どもにご飯を食べさせて、寝かし付けた後に、原稿を書いたりなどの執筆作業をやってます。

アヤミキえーっ! スゴイ…

アヤそんなに忙しいのに、どうやって“和”生活を楽しむ時間を作ってるんですか?

いまさん“和”生活を楽しむのって、四季を楽しむことと同じなんです。だからすごく忙しくて時間がとれないときは、ちょっと窓の外を眺めて季節を感じてみるとか、そんな工夫をしています。“和”を楽しむのは、何も時間がなければできないことではないんですよ。

ミキ私、“和”生活って、時間もお金もかかるものだと思ってました。

いまさんたとえば秋と言えば紅葉ですよね。だからといって紅葉柄の帯や着物を買うのではなく、白い半襟に布用のペンで紅葉を書いてみるだけでいいと思うんです。お金がないなりに、この季節を生きているという充実感を感じるとき、本当に幸せだなぁって思えるんです。

アヤ子育てしながら働いていると、毎日慌ただしくてゆったりと四季を感じる余裕さえないって、友人から
いまさん私、時間がないからあきらめるのはイヤなんです。“和”が好きだからこそ、どうにかして季節を感じたい、四季を生活に取り入れたいって思うんですよね。
私、毎日日記を書いているんです。その日記に「今日カッコウがないた」とか、「息子とこんな風に遊んだ」とか、「本をほめられた」とか、そんな嬉しいことを何かしら書ける1日を送りたいなと思っているんです。

ミキ本当にささやかな幸せを、上手に生活に取り入れているんですね。それってやっぱり、お母様の影響ですか?

いまさん母の影響もありますが、夫の影響が大きいと思います。夫は日々の生活を楽しむのが上手なんです。どんなことでも何かしらユーモアのある方向に行こうとするというか、そういう気持ちがものすごく強い人なんです。

ミキカワイイお子さまにセンスのあるダンナさま。憧れますぅ…

アヤまたミキのないものねだりが始まったわ…。そんな幸せいっぱいのいまさんの、これからの夢は何ですか?

いまさん着物に関する小説を書いたり、“和”テイストの絵本が出せたらいいなと思っています。日本語って本当にきれいだと思うんです。その日本語の美しさを表現できる本を出したいですね。でも日本情緒独特の侘び寂びの世界ではなくて、嬉しい気持ちになれるものがいいですね。楽しいとか、嬉しいとか、おいしいとか、読んだ人が元気になれる本を出してみたいと思っています。

ミキ“和”だから、着物だからといって、必ずしもキチンとしなくてもいいということがわかって、ヨカッタです。

アヤだからってミキは手を抜き過ぎないように! 私もいまさんのように、肩肘はらずに“和”を楽しんでみます!
『着物でわくわく12カ月』 『着物でわくわく12カ月』
著者:きくちいま
出版社:リヨン社/二見書房
1,300円
(税込:1,365円)

和みの百色 日本の四季を彩る 『和みの百色 日本の四季を彩る』
著者:吉岡幸雄
出版社:PHP研究所
1,800円
(税込:1,890円)

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