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著者インタビュー 松本ぷりっつさんフー、スー、チーあの3姉妹がかえってきた!大人気シリーズ『うちの3姉妹』の松本ぷりっつ最新作『ぷりっつさんち(1)』

シリーズ累計300万部を突破した大人気漫画、『うちの3姉妹』の松本ぷりっつ先生による新シリーズ『ぷりっつさんち』がついに登場!「フー&スー&チー」の“おっぺけ3姉妹”はそのままに、3匹の猫+1匹のトイプードルも加わり“ぷりっつさんち”の家族模様がさらににぎやかに描かれています。今回取材班は新シリーズについて取材するべく、松本ぷりっつ先生の仕事場を直撃!と、我々の前に現れたのはとても3人のお子さんがいらっしゃるとは思えぬスレンダー美女…。「一番大事にしているのはとにかく“笑い”」というぷりっつ先生に、シリーズ誕生秘話などたっぷりおうかがいしました。

プロフィール

松本ぷりっつ(まつもと・ぷりっつ) さん
1974年埼玉県生まれ。短大卒業後、幼稚園に勤務するかたわら『ザ・マーガレット』でデビュー。結婚退職後2005年にブログ『うちの3姉妹』を開設、たちまち育児部門1位の超人気ブログに成長。2006年ブログをまとめた単行本『うちの3姉妹』を出版、シリーズ累計300万部を突破するベストセラーに。2008年4月〜2010年12月までテレビ東京系でアニメ『うちの3姉妹』OA。現在は週刊Gallop『おってけ!3ハロン』、月刊YOU『にじいろあっちゃん』他多数連載中。趣味は趣味を増やして飽きること。夢は競走馬の馬主。 公式ブログ『おっぺけですけどいいでそべつに。』http://ameblo.jp/pmatsumoto/

インタビュー

■ブログは「笑いの追求の場」 ゆる〜くなが〜く続けていきたい『ぷりっつさんち(1)』



−−いよいよ新シリーズ『ぷりっつさんち(1)』が誕生しましたね。
松本さん『ぷりっつさんち(1)』は今書いているオフィシャルブログ『おっぺけですけどいいでそべつに。』をまとめたものになるんですが、半分は描き下ろしです。『うちの3姉妹』ファンの方から早く続きが読みたいという声がすごく多くかったんですが、ブログだけでは内容が足りなかったので、いろいろ話を追加してようやく本にまとめることができました。
−−今回は3匹の猫+トイプードルの話題など、『うちの3姉妹』に比べるとよりお話の幅が広がっていますね。
松本さん『ぷりっつさんち』は『うちの3姉妹』の続編というよりは、エピローグ的な感じで続けていければと思っているんです。『うちの3姉妹』ではフー、スー、チー3姉妹のことが中心だったのですが、今回は私の身の回りで起こったことを世間話的にお伝えできればなと。自分としてはゆる〜く、長〜く続けていきたいですね。
−−累計300万部を突破した『うちの3姉妹』は終了を惜しむ声も多かったと聞きます。
松本さんでも本当はもっと早く終わらせようとしてたんです。末娘のチーが3歳になったらやめようと思っていたのですが、アニメが始まり終わるに終われず(笑)。でもチーが小学校に上がったのを機に、おしまいにすることにしました。というのも、フー、スー、チーも段々大きくなっていって昔のままの彼女たちではない。だから『うちの3姉妹』に出ていたフー、スー、チーのまま、皆さんの心に残ってほしいなと思ってピリオドを打つことにしました。
−−『うちの3姉妹』ブログ開始から約7年、ブログを続けるのも大変だったのではないでしょうか?
松本さんそりゃあもう大変でした(笑)。ファンの方の応援がなければ、とてもでないけどここまで続けられなかったと思います。本当に幅広い世代の方に読んでいただいているんですが、最近多いのは小中学生のファン。「今度遊びに行きます」とか、日付まで指定してあるファンレターが来るんですよ。
−−なんだか和みますね。しかしよくこれだけ日常の中からネタをすくい取れるなと思うのですが、ネタ集めのために工夫してらっしゃることなどはありますか?
松本さんひたすらメモ、そして観察ですね。子供ってじっくり観察してると、ふとした瞬間に何気なく面白いこと言うんですよ。それをちょっと書き留めておく。そうしないと日常ってどんどん流れてっちゃうんですよね。だからうちの子供が特別面白いわけじゃなくて、多分どのご家庭にもある風景だと思うんです。最近は私も少し忙しいので、昔ほど子供のことをじっくり観察できないんですが、少しでも面白い言動を見かけると昔の癖でパパっと構成が浮かぶんです。これがこうきて、これがオチ、ドーン、みたいな(笑)。
−−とはいえ、人をひきつけるブログを書き続けるのは並大抵のことではないと思うのですが、多くの育児ブログが存在する中で注目される理由をどうお考えですか?
松本さん私がブログを書く上で一番大切にしていることは「笑い」なんですね。ブログを始めた理由も、漫画好きな主人を笑わせたい、というただそれだけの気持ちだったんですよ。だから私にとってこのブログは子供たちの成長記録というよりは、「笑いの追求の場」なんですね。たとえば旅行に行ったとしても、その旅行の中で面白いことがなければブログには書かない。毎日の出来事を全部ブログに書いてるわけではないんです。大切なのはあくまで「笑い」。子どものしたことにオチがつかなければ書かないし、ボツネタもいっぱいあります。そのあたりが他の成長記録的なブログと違うところですかね。とはいえまさか本になるだなんて、夢にも思いませんでした(笑)。
−−『うちの3姉妹』単行本化の話が来たときは驚かれましたか?
松本さん実は最初、いたずらだと思ったんですよ。ブログのコメント欄に「単行本化したい」というコメントが書きこまれていたのでしばらく放置していたんですが、後から正式にメールをいただきまして。ブログを書き始めて一ヶ月もたたない頃の話だったので、驚きました。あの頃はまだブログの数自体も少なかったし、こういう絵と文章を組み合わせたスタイルが目を引いたのかもしれませんね。
−−イラストと文章のバランス、間合いも絶妙ですよね。
松本さんありがとうございます。文章とイラストの「間(ま)」には、すごく気を配ってるんですよ。ちょっと間があいてオチがドーンと来る面白さは、スクロールして読むブログならではの表現ですよね。だから単行本になるときに一番心配だったのが、そのあたりの間合いがうまく表現できるかどうかということだったんですが、皆さん違和感なく読んでくださっているようですね。

■「子どもが好きになった」「早く子どもが欲しい」という声が一番うれしい



−−それにしても日々のブログ、そして多数の連載…。3人のお子さんを育てながら4匹のペットの世話まで大変に多忙な毎日だと思うのですが、どのようにやりくりを?
松本さん色んな方に大変でしょう?って言われるんですが、双方の両親が近くに住んでいるので、ずいぶん助けてもらっているんですよ。主人もすごく家事に協力的ですし。自分一人ではとてもでないけど無理ですね。それにどうも私は忙しいのが好きみたいなんですよ。ただでさえ忙しいのに、今も小学校のPTAを引き受けていますから(笑)。子供産んで幼稚園の仕事を辞めた後も、漫画描きながら幼児教室の仕事したりと、動いてないと気が済まない性分みたいですね。
−−育児のかたわら漫画を描くとなると、お子さんたちも漫画に興味を持たれると思うのですが、3人のお子さんたちはぷりっつさんの描いた作品をご覧になるのでしょうか?
松本さんそれがうちの娘たちはほとんど作品を読まないんですよ。アニメも見てなかったですし。でもアニメの単行本をたまたまそのへんに置いておいたら、まるで他人ごとみたいにゲラゲラ笑ってました。小さい時のことだから自分のことだとは思えないのかもしれないですね。実は娘たちには、自分たちがこのブログに描かれていることは世間様に黙っておくように言いつけているんです。できるだけ娘たちには普通の感覚を持って生活してほしいので。
−−お子様たちがその言いつけを守られてるのはすごいですね。漫画を拝読していても、フーちゃん、スーちゃん、チーちゃんは非常に伸びやかで素直に育っていらっしゃるなと感じるのですが、子育てで気をつけてらっしゃることはありますか?
松本さんうちはとにかく主人が厳しいんですよ。といっても挨拶をきちんとするだとか、基本的なことなんですけどね。もちろん私も怒りますし。
−−それは少し意外です。あまり作品中でぷりっつさんやご主人が怒っている印象がないので…。
松本さんいやいや、実際はすごく怒ってるんですよ(笑)。基本的にブログは人を「笑わせたい」という気持ちで書いてるので、あえて怒ってる場面は描かないようにしてるんです。もちろん私も子育ての悩みはたくさんありますが、「大変」という気持ちで子育てをとらえるよりは「この子って面白いな」という目で見ると少しは気持ちが楽になるかもしれないですね。
−−そういう目線でお子さんを見てらっしゃるからか、私も読んでいて自然に「子どもっていいな、子ども欲しいな」と感じました。
松本さん読者からのお便りでも、そういう声が多くてすごくうれしいんです。「子どもがあまり好きじゃなかったけど、漫画を読んで子どもを作りました」とか、小中学生が「早く子ども欲しいです」って言ってきたり(笑)。ブログを書いていて一番うれしい瞬間ですね。
−−やはりファンの存在は大きいですね。
松本さん最近はツイッターでコメントをいただくことも多いのですが、そういうちょっとした反応も励みになります。私の漫画を読んで「病気を克服できました」というお便りをいただいた時には本当に感動しました。他にもなぜか「タバコ止められました」とか、「学校でいじめられていたけど、この漫画のお陰で友達ができました」なんて声もあって。逆にこちらが元気や勇気をいただいていますね。
−−『ぷりっつさんち』でもそういうファンを増やせるといいですよね。
松本さん私のブログはどこにでもある平凡な日常を描いてるだけなんですけど、毎日の中に面白さを見つける喜びを、読者の方にも味わっていただけるといいなと思います。 そういう意味で少しでも皆さんに楽しい気持ちをお届けできるように、じんわり長く続けていきたいですね。
Written by Shinobu Nakagami

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