楽天ブックス 著者インタビュー

  • バックナンバー
  • 最新号

あんびるやすこさんインタビュー「『なんでも魔女商会21 おきゃくさまはルルとララ』 『ルルとララのコットンのマカロン』」

女の子が大好きなものといえばドレスにお菓子、そして魔法! そのすべてが盛り込まれた作品で、小学生を中心に絶大な支持を集めているあんびるやすこさん。少女たちが活躍する夢と希望に満ちた物語は、今や母親世代や男の子たちのハートも掴んでいます。絵本から読み物へと移っていく年代に、「読書の楽しさを教えてくれる」と大人気のシリーズに込めた思いをうかがいました。

プロフィール

あんびるやすこ(あんびるやすこ)さん
群馬県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。テレビアニメーションの美術設定を担当。その後、玩具の企画デザインの仕事に携わり、絵本、児童書の創作活動に入る。主な作品に『せかいいちおいしいレストラン』「こじまのもり」シリーズ(共にひさかたチャイルド)、「魔法の庭ものがたり」シリーズ(ポプラ社)、『妖精の家具、おつくりします。』『妖精のぼうし、おゆずりします。』(PHP研究所)、「なんでも魔女商会」「ルルとララ」「アンティークFUGA」シリーズ(いずれも岩崎書店)などがある。www.ambiru-yasuko.com

インタビュー

■子どもと親の両方が幸せになれるように

---- お洋服リフォーム支店の主人を務める魔女のシルクと心優しい人間の女の子ナナ、召使いネコのコットンが大活躍する「なんでも魔女商会」。おしゃれでおいしいレシピが盛りだくさんの「ルルとララ」。ともに20巻を超える大人気シリーズは、どのように生まれたのでしょうか。
あんびるさん 私はもともと玩具開発の会社に勤めていて、1週間に2、3点は新作おもちゃのアイディアを出す生活をしていたんですね。そこで感じていたのが「子どもが欲しいものは、親は嫌がる」ということでした。親御さんからすれば、たとえばゲームはテーマ性がないように思えて、子どもに見せたくなかったり。一方の子どもはキラキラした楽しい物に惹かれるものですよね。その状況を見ながら、親が「ぜひ与えたい」と思い、なおかつ子どもが自分から「読みたい、知りたい」ものを作れないのかなとずっと考えていました。でもある時、児童書ならそれができるなと。そこから生まれたのが「なんでも魔女商会」シリーズです。1作目で確かな手応えを感じたので、同じコンセプトで切り口と対象年齢を変えて描いたのが、「ルルとララ」のシリーズですね。
---- あんびるさんの作品は、大人が読んでも、友だちとの関係や努力すること、思いやりといった、純粋な気持ちを思い出させてくれます。お話を作る上で大事にされていることとは?
あんびるさん一番は切り口ですね。最近、読書があまり得意でない子が増えているので、まずは読了してもらいたいなと思うんです。そのために、魔法やお菓子、手芸やドレスといった、子どもたちが少しでも興味が持てる切り口を作り、物語の中に呼び込んでいく。物語に込めたメッセージは、最後に伝わればいいと思っています。1冊でも読了できれば、子どもたちの中で自信が生まれ、読書習慣にもつながるはずなので。
---- 読み物というと文章が多いイメージですが、あんびるさんの作品は絵もたくさん散りばめられていて、そのバランスが絶妙ですね。
あんびるさん そこにはこだわっていますね。
私は欧米の図鑑が好きで、というのもレイアウトがすごく自由なんです。写真と解説がきっちり分かれていなくて、どこかにまだ面白い写真やイラストがあるかも……と探す楽しさがあって。自分が児童書を描く時には、そういう有機的なレイアウトにしたいと思いました。ただ、そのためには自分でレイアウトから考えないといけないのですけれど(笑)。
---- 絵と文章を両方描かれるあんびるさんだからこそ、なせる技ですね。
あんびるさん 職人技とも言えるでしょうか(笑)。たとえば「10匹ねずみが出てきました」と先に文章で書いていて、絵を描き始めて3匹で十分と思えば、文章を変えられますし、それは両方やっている良さですね。でも、いつも根底にあるのは、楽しくページをめくって欲しい、読書を身近なものに感じて欲しいという思いです。

■一人読みの楽しさ、読書習慣につながる本を

---- ご自身はどんな少女でしたか。
あんびるさん 欠点だらけでしたよね。まだそこから大人になりきれてない気も(笑)。絵は下手だったんですけれど、描くのは大好きでした。商業デザイナーの父が趣味で油絵を描いていたので、家にあったいろいろな画集を見るのも好きでした。
---- 小学生時代に影響を受けた本は?
あんびるさん 『赤毛のアン』ですね。アンは、人やさまざまな出来事に遭遇しながら、大事なことに気づいて成長していきます。思うに、今の時代もアンの年頃の子が気づいたり、つまずくことって、同じ気がするんですよ。私の少女時代はちょうど翻訳文学がいろいろ入ってきた頃でもあり、『赤毛のアン』にかぎらず欧米の薫りがする物語が、当時の小学生にとってはファンタジーだったんですよね。そういう世界に触れながら、夢をふくらませながら育ったので、それに近いものを描いているのかもしれません。
---- ちなみに、ご自身の作品の中で、自分に似ているなと感じるキャラクターは?
あんびるさん よく女の子の読者にも聞かれるんですが、「どうにかなるさ」タイプのララですね。結構失敗するけど、別に大丈夫、みたいな(笑)。
---- なるほど。「なんでも魔女商会」と「ルルとララ」初のコラボ企画『なんでも魔女商会21 おきゃくさまはルルとララ』では、人気シリーズの主人公たちが出会うお話にワクワクしました。
あんびるさん 私自身は、それぞれが別の作品なのでコラボさせることは考えていなかったんです。でも福岡で講演会をした時、ある女の子に「シルクとナナとルルとララは会ったことがありますか?」と質問されたんですね。私は「会ったことがないかなあ」と答えたのですが、会場の女の子たちに「彼女たちが会っていたらいいと思いますか?」と聞いたら、全員から手が挙がって。「じゃあ、今度そういう話を描きましょう」と約束したんです。実際に描いたら大変な反響があり、喜んでもらえてよかったなあと。
---- まさに子どもたちの願いが叶った1冊なのですね。
あんびるさん それだけ作品が愛されているのだなと思っています。最近はお菓子作りが好きで「ルルとララ」を読んでいる男の子も講演会に来てくれるようになって。でも周りは100人ぐらい女の子の中で、並ぶだけでも勇気がいると思うんです。その息子さんを応援して一緒に並んでくださるご両親も素晴らしいですよね。なので今度、ルルとララのいとこの男の子が出てくるお話を別バージョンで描こうと考えているんですよ。
---- 楽しみです!「ルルとララ」シリーズのお菓子のレシピはどのように考えるのでしょうか。
あんびるさん 子どもたちが作るので、基本的には火と包丁を使わないレシピを探すことから始めます。ただ巻を重ねるうちに、オーブンを使ったりするケースも出てきましたが、一番大事にするのは安全性ですね。それから子どもたちは成果が出るまで長く待つことができないので、冷蔵庫で1時間待ってできるぐらいのものにします。あとは卵1/2個とか、こどもが悩む分量にはせずに、何度も試作して一番失敗のないレシピを採用します。なぜなら女の子たちは自分のためではなく、お父さんに食べさせたいとか、お友たちにプレゼントするために作るので。失敗するとその気持ちまで萎んでしまうと思うんです。
---- 子どもたちが純粋に楽しめるものを考え抜かれた末のレシピでもあるのですね。楽天ではあんびるさんの作品の複製原画も扱っていますが、どんなふうに絵を楽しんでもらいたいですか。
あんびるさん 私は絵を描く時によく洋書を参考にしていて、日本の色の組み合わせとはちょっと違う感覚を出すようにしています。ですから自分の知らない世界、色や柄使いの面白さを味わってもらえたらいいなと思います。
---- では最後にあらためて、読者へのメッセージをお願いします。
あんびるさん 今、読み聞かせが流行っていて、私も講演会で朗読をすると本当に子どもたちがおとなしく聞いてくれて、すごく慣れているなと思うんです。その分、一人読みになかなかいけないと聞くんですね。「なんでも魔女商会」や「ルルとララ」で「初めて一人読みできました」というお母さんからのお手紙を頂くのですが、そう言ってもらえる作品を描いていけたら。小学生くらいの年代で読書習慣が身に付けば、勉強で忙しくなって読書を一時離れることがあっても、また大人になって読書に助けられることがあると思うので。そのための応援をこれからもしていきたいですね。

【取材】 宇田夏苗

なんでも魔女商会21 おきゃくさまはルルとララ
なんでも魔女商会21 おきゃくさまはルルとララ

内容紹介
ルルとララとのコラボ企画第1弾!苦手なものに立ち向かう勇気
読者からの要望にお答えして、今回は特別バージョンになります。あのルルとララがシルクのリフォーム支店のお客様に!

ご購入はコチラ

ルルとララのコットンのマカロン
ルルとララのコットンのマカロン

内容紹介
魔女商会とのコラボ企画!会いたい人にはつながっている!
子ねずみのアンナの家には半年前から町に住んでいたニーナが滞在していました。空気のきれいなこの森で療養するためです。おかげですっかり元気になったニーナはいよいよ町に帰ることになりました。アンナはニーナの大好きなマカロンでお別れ会をしようと考えます。そこでルルとララはいろいろなマカロンに挑戦します。

ご購入はコチラ

あんびるやすこさん注目の「本」と「フレーム・デコ」はこちら!!

楽天ブックス 著者インタビュー

  • バックナンバー
  • 最新号
このページをお友達に教える
  • ツイート
現在地
トップ >  > 著者インタビュー -あんびるやすこさん「『なんでも魔女商会21 おきゃくさまはルルとララ』 『ルルとララのコットンのマカロン』 」

オススメのキャンペーン&特集

もっと見る

  • 買い物かご
  • お気に入り
  • 閲覧履歴
  • 購入履歴
  • クーポン