楽天ブックス 著者インタビュー

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一口にヨーロッパといっても、その国々と民族、文化は多種多様。パリやロンドンだけがヨーロッパではないのだ。『In-between』シリーズは、EU加盟国25カ国を13人の日本人写真家が撮影した話題のシリーズ。1人2カ国(1人は1カ国)を担当し、それぞれが極私的な視点で写真を撮影、全14巻(13巻+別巻1)にまとめた。撮影はどのように行われたのだろうか。第1巻「デンマーク、ポーランド」を撮影したホンマタカシさんにメールで質問への回答をお願いしました

プロフィール

ホンマタカシさん
1962年東京都生まれ。91年、ロンドンに渡りファッション・カルチャー誌「iD」で活動。帰国後、雑誌、広告などで幅広く活躍。98年、写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』で第24回木村伊兵衛賞を受賞。その ほかの主な写真集に『東京の子供』、『NEW WAVES』、『ニュートーキョースタンダード』、映画監督作品に『謎のFLYING SAUCER FEKE OR LOVE』『きわめてよいふうけい』ほかがある。

インタビュー

−−デンマーク、ポーランドを撮影されていますが、撮影は各何日くらい行っていましたか?
ホンマさん14泊ぐらいずつです。ほかのみんなは20泊とかしたみたいですけど……。
−−デンマークとポーランドはご自身で希望されたのですか? 希望されたのなら、その理由を。事務局からの提案であれば、その国を撮ってみたいと思った理由を教えてください。
ホンマさんポーランドは行った事がなかったので好奇心があった デンマークはもう1度ヤコブセンをキチンと撮っておきたかったんです。
−−デンマークに以前、行かれたときの印象と今回の違いはありましたか?
ホンマさん今回は全て自分で電車やバスに乗ったのでコペンハーゲンの街の輪郭が掴めてよかったです。
−−撮影中のエピソードが何かあれば教えてください。
ホンマさんデンマークに母親を連れて行ったので面白かったです(ヒトリで電車でスウェーデンに行って帰ってきたり)。
−−撮影しなかった日(雨の日など?)にはどんなことをしてすごしていましたか?
ホンマさんヨガ道場に行った。コペンハーゲンはオーガナイズされていてワルシャワはラフでしたね。

ホンマタカシさん

−−デンマークでは北欧デザインの巨匠、ヤコブセンをテーマにしていますが、その理由(もしくはきっかけ)を教えてください。
ホンマさんヤコブセンはただ建築やイスをデザインしただけではなく、街作りもデザインしたから。家具のディテールも素晴らしいから。
−−ポーランドでは、ホンマさんが長年に渡ってテーマにされている「郊外」を撮影されていますが、これまで訪れた「郊外」とどんな違い(もしくは共通点)を感じましたか? 。
ホンマさん世界中、郊外という場所には同じような風が吹いている気がする それを確認出来てよかったです。
−−持っていった機材のセットを教えてください。
ホンマさんライカM3とズミクロン50mmF2のセット。マキナの80mmレンズつき。リンホフテヒニカ2000と150mmレンズなどを持参しました。
−−別巻のために撮影されたテーマ別写真(人、言葉、その国に特徴的と思われる食、その国の国民性が表れると思う慣習、嗜好品、その他)を撮影されるうえで、苦労はありましたか?
ホンマさん項目が多くて煩わしかったが 後で見ると面白かったです。
−−別巻用のテーマ別写真を撮る過程で発見したことなどがありましたら、教えてください。
ホンマさん他の写真家との対比が興味深かったですね。
−−いま取り組んでいるお仕事、これから出る本、写真展などの予定がありましたら、教えてください。
ホンマさん六本木ヒルズの写真集、iPodのコンテンツ、スイスの出版社から小さな写真集などです。
『In-between』シリーズは、ホンマさんのほかにも、写真が好きな人ならワクワクするような写真家たちが参加している。
しかも、彼らは雑誌の海外紀行を得意とするような、いわゆる商業的カメラマンではなく、写真作家。写真表現に独自の世界を切り開いてきた人たちばかりだ。彼らの「眼」が、ヨーロッパの国々をどう捉えたのかが興味深い。
しかも、EU25カ国が並ぶと、そのなかにはなじみのない国も入っている。見知らぬヨーロッパの姿を垣間見ることができるだろう。
写真家に興味を持つもよし、その国に関心を持つもよし。さらに、ホンマさんへのメールインタビュー中でも触れられているが、別巻が面白い。13人の写真家が与えられたテーマにしたがって撮ったものがまとめられている。この内容で、1冊2,100円(税込・別巻は2,310円)はお買い得だと思う。売り切れる前に、ぜひご購入を。【インタビュー:タカザワケンジ】

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