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小堺桂悦郎さん

小堺桂悦郎氏 インタビュー 『決算書の裏側に世の中が見える!』


『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の著者、小堺桂悦郎氏が、待望の第2弾『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 決算書編(その2)』を刊行。この本を読めば、これまでただの数字の羅列に過ぎなかった決算書の見方が大きく変わること間違いなし! 今回も実在のイケてる社長さんが続々登場、その裏側にある壮絶かつ熱いドラマを見せてくれます。



小堺桂悦郎さんの本


『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 決算書編』
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 決算書編』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,400円 (税込 1,470 円)


『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,400円 (税込 1,470 円)


『税金バンザイ!』
『税金バンザイ!』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,400円 (税込 1,470 円)


『粉飾バンザイ!』
『粉飾バンザイ!』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,400円 (税込 1,470 円)


『借金バンザイ!』

『借金バンザイ!』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,400円 (税込 1,470 円)


『借りる技術返す技術』

『借りる技術返す技術』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,500円(税込:1,575円)


『図解土壇場の資金繰り術 元銀行融資担当が教える』

『図解土壇場の資金繰り術 元銀行融資担当が教える』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,500円(税込:1,575円)


『借金の王道』

『借金の王道』
小堺桂悦郎
フォレスト出版
1,429円(税込:1,500円)


小堺桂悦郎さんのオススメDVD


『矢沢永吉 RUN&RUN 』

『矢沢永吉 RUN&RUN』
矢沢永吉
4,230円(税込:4,442円)

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小堺桂悦郎さんのオススメCD


『YOUR SONGS 2』

『YOUR SONGS 2』
矢沢永吉
2,381円(税込:2,500円)

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プロフィール


小堺桂悦郎さん(こざかい けいえつろう)
バブル景気といわれた1980年代を金融機関の融資係として過ごす。1989年日経平均株価が最高値をつけた日を最後に、税理士事務所に転職。バブル崩壊後の1990年代の税理士事務所在職中、銀行対策を中心とした資金繰りコンサルティング業務に従事。2001年末コンサルタントとして独立し、2002年4月に(有)小堺コンサルティング事務所を設立。資金繰りや借金、税金などの相談に応じるほか、セミナーの講師などを務める。
2002年12月『借りる技術返す技術』で著書デビュ−。2004年発売の『バンザイ・シリ−ズ』は10万部を突破するベストセラ−に。さらに2006年発売の『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』はビジネス本としては異例の36万部を突破。中小企業のオーナーのみならず広く一般に会計学の裏事情を知らしめた。

インタビュー


−−『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』を書いたとき、今回の決算書編を書くことは頭の中にあったのですか?


小堺さん 全然ないですよ。『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の発売から2、3ヶ月が経って、20万部を超えたくらいのときかな。次が読みたいという声があちこちから聞こえてくるようになって、それじゃ書いてみようかなと。


−−小堺さんの最初の著書は『借りる技術返す技術』なんですが、小堺さんの著書の中でひとつだけ文のテイストが違いますよね?


小堺さん これは参考書みたいなものなんです。出版社から頼まれて、税務会計に関する当時の一連のシリーズ本の中で、資金繰りについて書いて欲しいということだったんです。


−−なるほど、参考書ですか。だからちょっと固めに仕上がっているんですね。


小堺さん そうなんです。これが参考書にしては思いのほか評判が良くて、出版社に僕宛の相談の問い合わせが殺到したんです。ところがその相談を受けてみたら、とんでもない問い合わせばかりだった。


小堺桂悦郎さん−−とんでもない、というと?

小堺さん 赤字だと銀行はお金貸してくれないですよね。だから「黒字にすればいいんでしょっ?」と、料理の味が薄いからって醤油を足すみたいなノリで売り上げを乗せているような経営者とか。僕の元に全国から粉飾の決算書が集まりましたよ。これじゃいかんだろうって、真剣に思いましたね。これが『バンザイ・シリ−ズ』のきっかけになったんですよ。


−−それで実例を挙げて、だからどうしたらいいんだというのを分かりやすく書いたんですね。


小堺さん そういうことですね。銀行にお金を借りたら返さなければならない。当然のことですよね。でも3%の金利で借りてるものを、消費者ローンから30%の金利で借りてまで返すなんて、それは無茶でしょうと。そういうことなどを伝えたかったんです。


−−裏返せば、実際にそうしている経営者は少なくないということですよね。


小堺さん まさかって思うけど、僕のところに相談にくる経営者の話を聞いていると、実態はそうなんです。赤字を黒字にするのだって、自分では何も考えずに税理士さんに「何とか黒くしてよ。」と頼む。税理士さんも仕方がないから嫌々やる。
そんなことをしちゃいけないというのが、僕の本心。でも、例えば40キロ制限の道路は絶対に40キロ以下で走るのかっていうと、みんな50〜60キロで走ってる。とはいえ100キロはマズイ。そこの辺りのノウハウを本にしたんです。


−−『バンザイ・シリ−ズ』は経営者向けに書かれた本ですよね。その後に経営者だけでなく、サラリーマンとか学生など広く一般向けに『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』を書こうと思ったのはなぜですか?


小堺さん 『バンザイ・シリ−ズ』を読んで、うちの会社もこのケースだと思い当たったとしたら、経営としてはかなり危機的状況なんです。病気でいえばもう大出血していて、取り急ぎ血を止めなければならない状態。僕はそれを何とかしようと努力をしているんです。でも本当は出血する前の予防が大事じゃないですか。
僕は『借りる技術返す技術』と『バンザイ・シリ−ズ』で応急処置について書いて、それともうひとつ『借金の王道』でその集大成というべきことを書いたんです。
だから次は予防について書こうと思ったんですね。それが『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』になりました。


−−小堺さんは元銀行マンで、バブル絶頂期に銀行を辞めたんですよね。

小堺さん 銀行時代は融資の稟議書とか書いてたんです。土地が右から左へ転がって数ヶ月で倍の値段になってました。これはおかしい、こんなことが続くはずがないと思いましたね。


−−1989年末、日経平均株価が最高値を付けたその日に退職したとか。


小堺さん みんなから、お前は馬鹿かと言われましたよ。世の中がお祭りに酔いしれているときに、何でお前一人で帰るのって。でも僕は何かがおかしい、そのうち大変なことになると思った。実は宅建の資格を持っていたので、不動産関係と税理士事務所、どっちに行こうかと思って。でも不動産も続かないのが見えてたから、それで税理士事務所に入ったんです。


−−税理士事務所ではどんな仕事をしたんですか?


小堺さん 僕はずっと仙台近辺で仕事をしてきたんですけど、仙台には支社や支店がたくさんある。言ってみればリトル東京なんです。だからバブル時代はすごかった。僕が税理士事務所に転職したとき、もうお祭りは終わりだと思って行ったのに、仙台の中小企業はまだまだ熱気冷めやらず、というよりまだまだこれからって雰囲気だった。決算書を作って、節税対策をバンバンやりましたよ。
それに陰りが見え始めたのは東京よりずっと遅れて、1996年くらいじゃなかったかな。そう、初めてリスケ(※「リ・スケジュール」の略。金融機関に返済計画を見直してもらうこと)をしたのが10年前です。とにかくそれまでみんな突っ走っていたから、急には止まれないんですよ。


−−1996年といえば東京では不況の真っ只中ですよね。バブルが長引いた分、その後の反動は大きかったのではないですか?


小堺さん そこからが大変だった。事務所に「お宅には元銀行員がいたよね。ここの融資先を何とかしてくれない?」という問い合わせが入るようになったんです。それで僕は救済、つまり資金繰りの専門になったんです。僕とすればそこを避けようと思って転職してきたつもりだったのに、結局そこに戻された。


−−意外にも、最初から狙ったキャリアではなかったわけですね。

小堺さん 資金繰りの専門家になるなんて、思ってもいませんでしたよ。でもそれからは資金繰りに困っているクライアントさんが僕につくようになって、専ら資金繰り専門。給料も歩合給にしてもらいました。ここで4年やったんですが、それが今の僕のベースになってますね。


−−資金繰り専門の仕事はやってみていかがでしたか?


小堺さん プレッシャーでしたね。そもそも僕のクライアントさんは資金繰りに困ってるんです。そこから僕はお金をもらわなくちゃならない。そのためにも僕のコンサルで効果を出さなきゃいけなし、そもそも効果がないとその会社は立ち行かなくなるんですから。


−−独立しようと思ったのはなぜですか?


小堺さん 僕はクライアントさんの決算書はもちろん、預金通帳まで全部見るんです。他の分野のコンサルタントはそこまで見ないでしょう。でも僕は洗いざらい見て、それでお金を借りるか、返すのを待ってもらうか、あるいはリストラなどで体質改善するか、アドバイスする。
ところがそういう風に入り込んで仕事をしていると、税理士事務所の看板が邪魔になってきたんですよ。税理士事務所の仕事って、もっと手前で線引きして仕事をするんです。でも手前で線を引いたら、資金繰りのコンサルタントなんてできない。それで独立を決心しました。


−−逼迫した状態のクライアントさんをターゲットに独立するということは、それなりの決断があったと思いますが。


小堺さん こうして行きがかった以上、仕方がないと覚悟しましたね。複数の会社からお金が入ってくれば、僕ひとりが生きていく分には何とかなるだろうって思って。それに身一つで出来る仕事ですしね。


−−本がこんなに売れて、相談が殺到したりしませんでしたか?

小堺さん そうでもないですよ。僕のホームページは決して問い合わせをしやすいようにはなっていないんです。つまりウエルカムの状態にしてない。問い合わせフォームもないし、資料取り寄せのようなものもない。ただ「考えてるくらいなら、今すぐ、お電話を。」とあるだけです。
だって僕の本を読んでピンときたら、その時点でその会社はかなり黄色信号なんです。そしたらまずは資料を取り寄せるとか、そんな余地ないですよね? 迷っている時間があったら電話をして話を聞いた方が早いじゃないですか。


−−無料相談を受け付けているのはなぜですか?


小堺さん 解決方法は全部僕の本に書いてあるんです。そのまんまやってくれればいい。でも当の本人からすれば、本当に自分の会社がこのパターンでやっていいのかどうか心配になると思うんですよね。だからそういう人のためのサービスとして無料でやってるんです。その上でもっと本格的に腰を据えてやった方がいいなという場合には、別途お金をいただいて相談に応じるという形ですね。


−−電話口でおんぶに抱っこの社長さんに泣きつかれたりしませんか?


小堺さん ホームページを取っ付きやすく作ってないからか、あんまりそういう社長さんは連絡してきませんよ。僕は“してあげる”コンサルタントではないんです。よく「リスケしてどうにかなるでしょうか」とかって聞かれるんですけど、そんなことは僕にも分からない。これまでダメだった延長で考えたのなら、そりゃダメでしょう。それを可能にするのは、社長の強い意志。リスケやってどうにかなるかならないかは社長次第。もちろんその手伝いをするのは僕ですけどね。


−−では最後に、これから取り組んでいきたいことを教えてください。


小堺さん さっきも言いましたけど、これまで僕はほとんど応急手当をする役割だったんですね。それが『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』を書いたことで、予防のニーズが出てきた。ある金融機関の非常勤顧問を頼まれて、新人研修とかもやっています。
これまでは同年代、もしくは年上の経営者の方のお手伝いをさせていただくことが多かったんですが、20代の若者を前にすると、さすがにこっちも“教える”ってスタンスになりますよね。ほとんどの人の場合、知識はあって経験が少ないか、経験が先行して知識が追いついてないかのどちらかなんですけど、新人の彼らはそのどちらもない。だから教えてる僕のほうも新鮮ですよ。
これからはニーズがあれば、応急処置でなく、予防の観点から活動をしていきたいですね。



−−本日はありがとうございました。







「事実は小説より奇なり」といいますが、小堺氏の口からは、次から次へと驚きの事実が飛び出してきます。そんなドラマの渦中に入り込んで仕事をしている小堺氏は、一見とってもクール。でも「僕は“してあげる”コンサルタントではないんです。」の一言に、小堺氏の熱い思いと愛を感じました。
折しも確定申告真っ盛り。みなさん、正しく賢く申告してくださいね!
【インタビュー 島津淳子】


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