楽天ブックス 著者インタビュー

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『マインドマップ読書術』のしおりはかなり大きい。読者がこの本の内容をマインドマップという図解にして、しおりの裏に描けるようになっているからだ。頭のなかで混沌としがちな思考を、絵やキーワードによって整理するノート法、マインドマップ。ビジネス書などでもおなじみのこの手法を読書にも応用して、知的ビジネスマンを目指そうというのが本書だ。著者は、ビジネスマンの視点から書いたわかりやすいビジネス書で知られる松山真之助さん。この新刊と、ビジネスマンにとっての読書について聞いた。

プロフィール

松山真之助さん (まつやま・しんのすけ)
79年名古屋大学工学部電子工学科修了。航空会社勤務のかたわら【We book of the Day】という書評メールマガジンを発行。また、バランススコアカードの伝道師として講演活動やコンサル活動、メールマガジンの発行を行っている。2004年から金沢工業大学大学院の客員助教授に就任、05年春からは東京芸大でも教鞭を取る。
楽天家しんのすけの「時運人縁」日記 :  http://plaza.rakuten.co.jp/google/
Webook メルマガ・ブログ :  http://webook.tv

インタビュー

−−まず、マインドマップを読書術に応用してみようと思われたきっかけはなんですか?
松山さん昨年『バランススコアカードの使い方がよくわかる本』というのを出しましたが、実はその本のおまけが始まりなんですね。本の内容を深く理解してもらおうと、その要点を図解でまとめるためのマインドマップの用紙を付けて、私宛に送ってもらえるようにしたんです。これには読者から予想以上のリターンがあって、しかもどれも予想以上におもしろかった。で、思ったんです。せっかく本を読んでも「あ、そう」で終わってしまうのではなく、こうしてマインドマップを描くことで「考える」ということをプラスしてもらえたのかな、と。そこで、本を読んで、マインドマップを描いて、そして何かの形で発表するという読書術を提案してみようということになったんですね。
−−松山さんご自身はこれまでどんなふうに本と接してきたのでしょうか。
松山さん実は30代まで、ぜんぜん本は読まなかったんです。本屋にいっても、何を選んでいいかわからなくて頭が痛くなるくらいで。それがあるとき、通勤スタイルが変わったことで、電車のなかで本を読むようになった。やってみたら、これがやめられない。本っていうのは、ちょっと気になるところに線を引いたり、耳を折ったりできますよね。この一文はオレのもんだぞ、という動作ができるところがいい。まずここがテレビなどと違いますよね。 。
−−ご自身でも、本を読むと必ずマインドマップを描いているそうですね。
松山さん本というのはどんなに熱心に読んでいっても、2〜3日過ぎただけでけっこう忘れているものなんですね。そこで、本の内容や感想をメールマガジンで発行するようになりました。Webook of the Day というメルマガです。その後、僕自身、読書の意味がすごく広がっていった。さらに、その後、読んだ本の内容をマインドマップとして描くようになりました。そんな体験も、この本のベースになっています。僕が一番熱心にマインドマップを描いた本ですか?そうですね。田坂広志さんの「企画力」は、かなり描きがいがあったと思いますよ。
−−メルマガを通じて、多くのビジネスマンと交流なさっていると思いますが、印象に残るやりとりは?
松山さん僕も少し意外だったんですが、みなさん、もっと速く本を読みたいと思っているんですね。ただ私自身、よくあるような速読法などで読むスキルを上げるというのは、根本的に違うと思っています。自分にとって興味のあるテーマであれば、本は速く読める。しかも自分にとって大事な部分をしっかり拾えるものなんです。何かひとつでも興味のあることから本を読めば、またつぎの興味がわいてくる。こうして興味を増やしていくと、速く読める本がどんどん増えてきます。これが本当の速読なんですよね。 。
−−やはり本は速く読んだほうがいい?
松山さんそう思います。スーパー読書術の出口汪さんも言われているように、速く読めば、それだけ考える時間もたっぷり持てる。熟読というのは、速読と思考を組み合わせて初めてできるものなんです。僕はその考える時間に、マインドマップを作ることをおすすめしたいんですね。自分にとっておいしい部分を抜き出し、図解という形にして固定することができる。そうして本を読んで閃いた新しい発想や考えを整理し、それらをビジネスや人生に利用したいですね。

松山さん

−−インターネット時代特有の読書への提案はありますか?  
松山さんちょっとキーワードを打ち込めば、インターネットは山のように情報を提供してくれます。マインドマップを描くにあたってちょっと生まれた疑問を調べようとするだけで、それこそ数珠繋ぎにいろんな情報を得ることができるようになった。インターネットは「考える」ことを大きく助けてくれますよね。ただ、情報の宝庫としてだけ利用するのではなく、こちらから情報を発信するツールとしても活用してもらいたい。メルマガやらブログやら、いろんな発信ツールを使って発表してこそ、マインドマップ読書術なんです。何が書いてあったのか、あらすじを書くだけでもいい。そんな発表が増えれば増えるほど、化学反応が起きるように、読書の意義が広がってくる。これは保障しますね。
−−最後に、この春から社会人になるフレッシャーズのみなさんに、メッセージがありましたら。
松山さんそう、「JALで行きなさい」というのがあるんです。単なるゴロ合わせなんですが、Jはジョーク、Aはアサーション、Lはロジックです。つまり、ちょっとしたジョークで人をひきつけ、次に自分の考えをきっちりアサーション(主張)していこう。それには、わかりやすいロジックが必要だ…ということです。そのためには、読書マップをたくさん作り、外に出しながら、自分を高める訓練が必要ですね。つまり、JALで成長しなさい!ということです。で、これができるようになったら、つぎは「ANAで行きなさい」。ただし、このゴロあわせは……まだ考えてないので、次回にでも(笑)。

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