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中年になったズッコケ三人組が「ゆず」とコラボ!?ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの中年三人組の新しい冒険が始まった!

 50巻という驚異的な人気を誇った伝説のジュブナイル「ズッコケ三人組」シリーズ。
あの三人が中年になって帰ってきました!「ズッコケ中年三人組」シリーズ第3弾の2007年12月発売、『ズッコケ中年三人組age42』では、人気デュオ「ゆず」とのコラボ。 著者・那須先生に、復活のきっかけやゆずとの出会い、新シリーズの方向性などを伺いました。
「ズッコケ三人組」×「ゆず」


那須正幹先生の本


『ズッコケ中年三人組 age42』
『ズッコケ中年三人組 age42』
1,050円(税込)

『ズッコケ中年三人組age 41』
『ズッコケ中年三人組age 41』
1,050円(税込)

『ズッコケ中年三人組』
『ズッコケ中年三人組』
1,050
円(税込)

『それいけズッコケ三人組』
『それいけズッコケ三人組』
1,050円(税込)
※シリーズ1作目!

ズッコケシリーズはこちらから!

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ゆずのCD


『ゆずのね 1997-2007』
『ゆずのね 1997-2007』
3,000円(税込)
※『ズッコケ三人組』公式サポーターソング「ぼくの漫画の主人公」は、こちらのアルバムに収録!

『ストーリー』
『ストーリー』
1,000円(税込)

プロフィール


那須正幹先生 (なす まさもと)
1942年、広島に生まれる。島根農科大学林学科卒業後、文筆生活にはいる。主な作品に、1978年に第一作発表の「ズッコケ三人組」シリーズ全50巻(巖谷小波賞)、『ねんどの神さま』『さぎ師たちの空』(路傍の石文学賞)、「海賊モーガン」シリーズ、『ヨースケくん』「お江戸の百太郎」シリーズ(日本児童文学者協会賞)、『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』(野間児童文芸賞)『絵で読む広島の原爆』など多数。2005年12月から、「ズッコケ中年三人組」シリーズの執筆を開始。

インタビュー


やんちゃな小学生三人組が、ごくごく普通の悩める中年三人組に成長
世代を超えた幅広いファンの声援を受け、彼らをまた描きたくなりました


那須先生−−1978年に第1巻が発行された『それいけズッコケ三人組』。2005年に、40代になったハチベエ、ハカセ、モーちゃんの姿を描いた『ズッコケ中年三人組』が出版されてうれしいけどびっくりしました。「ズッコケシリーズを再開しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?


那須先生 1978年からずっとこのシリーズを書いてきて、2004年12月に出版した50巻目『ズッコケ三人組の卒業式』で、いったん打ち止めにしようと思っていました。しかし、2005年の春に、池袋のジュンク堂書店で講演をしたとき、きっと子どもさんが来るんだろうと思っていたら、意外にも30代・40代の“オールドファン”がわっと大勢来てくださって、それでうれしくなって(笑)。
第1作目の1978年では、彼らは小学6年生、つまり12歳。2005年にはちょうど40歳になる計算です。だから、1冊だけ、オールドファンにお礼の意味をこめて、40歳になった彼ら三人組の話を書きます、とお約束をしました。


−−それが『ズッコケ中年三人組』ですね。

那須先生 はい。ただ、そのときはまだシリーズ化の予定はなかったんです。『ズッコケ中年三人組』のあとがきで、10年後には『熟年三人組』を書きたい、と書いたら、オールドファンを中心に「そんなに待てない」「もっと読みたい」とメールやお手紙をいただきました。ポプラ社の社長さんは、第1巻が出たときの担当編集者なんですが、彼からも「早く書いて」とリクエストがあり、そういうことなら毎年1冊ずつ、1年ずつ年をとった三人組の成長ストーリーを書いてみようと思ったのです。
 

−−今、全国を講演で回っていらっしゃるとのこと。会場に集まる方々の中にも、オールドファンが多いのですか?

那須先生     そうですね。20代後半から30代の方が非常に多いです。中には親子連れで来てくださる方もいて。『ズッコケ中年三人組』を出版したときの読者カードでは、最年少が6歳、最高齢が80歳と、非常に幅広い年齢の方に読んでいただいている三人なんだと実感しました。80歳なんて、著者の僕よりも年上です(笑)。聞いてみると、「子どもが読んでいたので自分も読むようになった」「学校の教師をしていて、子どもが教室で読んでいたので」と。もちろん子ども向けに書いていた本ですが、大人の方も親しんで読んでくださっているのがとてもうれしいですね。


那須先生−−『ズッコケ中年三人組』『ズッコケ中年三人組age 41』では、ハチベエは浮気心を奥さんにとっちめられるサラリーマン、ハカセは生徒指導に悩む学校の一教師、モーちゃんは会社が倒産してアルバイト中、と、三人はとても人間臭い、“普通”の大人になっていました。社長になったり、教授になったりと、大成功している大人じゃないのには、何か意図するところがあったのでしょうか?

那須先生     だって、あの三人を見ていたら、そうそう成功しそうな感じじゃないでしょ(笑)。通常のズッコケシリーズも、三人のキャラクターは「どこのクラスにでもいる普通の子ども」というコンセプトでした。平均よりちょっと下くらいの成績で、長所もあって短所もあって。そんな子どもが大人になっても、大化けはせんはずです(笑)。ハチベエなんて、彼は子どもの頃から女好きだったから(笑)、そのへんは子ども時代の性格を引きずって当然でしょう。


−−三人組が迎えている40代とは、那須先生がまさにズッコケシリーズを書いていた年代です。先生ご自身はどんな40代を過ごされましたか?

那須先生     僕は結婚も子どもが生まれたのも遅くて、39歳で長男が生まれています。40代はまさに子育てで大変だった時代。また、40歳を過ぎた頃に体調不良などがあったので、厄年ってやっぱりあるんだなと自分でも実感していました。『ズッコケ中年三人組age 41』は健康がテーマ、今回の『ズッコケ中年三人組 age42』は子育てがテーマになっているのは、やはり自分の経験がベースになっているんだと思います。当時からずっと日記をつけているので、今後もそれを読み返し、当時の自分の体験や感情を下敷きに、彼らの成長を描いていくことになると思います。


−−今回の『ズッコケ中年三人組 age42』は“ゆず”とのコラボというのも新鮮です。しかし、なぜ“ゆず”なんでしょうか?

那須先生     “ゆず”はまさにズッコケ世代で。それに、“ゆず”の曲はズッコケワールドにつながっている。彼らはデビュー10周年、ズッコケは出版30周年。そういうことでポプラ社のほうからお話をさせていただいて、コラボということになりました。
実はそれまで“ゆず”についてあまり詳しくは知らなかったのですが、娘のほうが大ファンで(笑)。娘のCDを借りて曲を聴いてみると、ロックやヘビメタのようなやかましい音楽ではなく、フォークギターの音がどこか懐かしい、僕たち中高年でもなじみやすい歌でした。いろいろ聴いてみるうち、「ぼくの漫画の主人公」という曲はとてもいい曲だなあと。ぜひ今回の作品の中でもこの曲をサポートソングに使わせてもらいたいと思いました。


那須先生−−どんな歌詞なんですか?

那須先生 太っていて、運動もあんまり得意じゃないけれど、漫画を描くのが大好き、という「僕」が主人公の歌です。今回、モーちゃんの娘の佳奈ちゃんがいじめに合うんですが、佳奈ちゃんも、やっぱりちょっと太めで、運動が苦手。イジメでメゲているときに、大好きな“ゆず”のこの曲を非常に共感を持って聴くわけです。お父さんのモーちゃんも、彼女がそういう状況にあることを知って、少しでも励ましたい。でも、どうしていいか分からないから、彼女が聞いている歌を聴いてみて、親子がその歌で繋がってくるというストーリーになっています。


−−那須先生の本を通じて、親子や先生と生徒が繋がったのと同じですね。

那須先生    そうですね(笑)。それ以来、“ゆず”の曲をいろいろ聴いています。娘は「夏色」が好きらしいんですが、僕も、「夏色」「なにもない」などが気に入っています。ラストのリフレインするところなど、歌詞がとてもいい。必死で覚えたんだけど、やっぱり難しくて歌えんなぁ(笑)。


−−“ゆず”とはお会いになりましたか?

那須先生 まだなんです。でも、今度、CMのナレーション録りのときに会えるようで楽しみにしています。僕より娘が喜んどりますが(笑)。


−−子ども時代とはまた違いますが、悩みや事件にぶつかり、でもなんとか乗り越えていくあの三人の様子がまた読めると思うと楽しみです。今後の彼ら三人組はどうなるんでしょうか?

那須先生 相変わらず、いろんな事件が起こる予定ですが、今後の展開で絶対避けたいのは戦争。彼らの年で徴兵ってことはないにしても、ハチベエやモーちゃんの子どもが戦場に行くようなことだけはあってはならないと思っています。10年後の『熟年三人組』までの間に、見たことも聞いたこともない国で、恨みもなんにもない人に銃を向けるようなことだけは起こって欲しくないと切に願います。
また、今の40代はかなり生きづらい時代。僕らの40代は、明日は今日よりいい日だ、と信じていられたけれど、今はその保証はどこにもないわけです。でも、あんまり深刻に考えすぎないで毎日を生きていって欲しい。僕は「まあエエか」というのが口癖で、反省と後悔はしたことがないのですが(笑)、読者の方々にも、自分を追い詰めすぎず、出来事を抱え込みすぎず、あの三人組のようにズルや失敗をしながらでも、「なんとかなるさ」の精神で毎日を過ごして欲しいですね。





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