楽天ブックス 著者インタビュー

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全米で大ヒットしたルールブック『あたりまえだけど、とても大切なこと』が、日本でも30万部を超えるベストセラーになったロン・クラークさん。あたりまえなのに、いつのまにか忘れかけている50のルールは、〃礼節の国〃だったはずの日本でも、広く受け入れられている。今回、子どもたち10人を連れて二度目の来日を果たした彼に、『あたりまえだけど、大切なこと』と、彼のルールを子どもでも読める形にした『みんなのためのルールブック』についてうかがった。

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ロン・クラーク先生『あたりまえだけど、とても大切なこと』『あたりまえだけど、とても大切なこと』
人間の生き方、他者との関わり方、人生の楽しみ方にかんする、初めてのルール集。著者は、アメリカで最も人気の高い小学校教師。生徒たちにルールを身につけさせるための涙ぐましい努力や、生徒たちがみるみる変わっていく様子など、ユーモラスで感動的なエピソードが満載。子どもに充実した人生を送ってほしいと願うすべての人のためのルールブック。
1,470円(税込)
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ロン・クラーク先生『あたりまえだけど、とても大切なこと』『みんなのためのルールブック あたりまえだけど、とても大切なこと』
世界に先駆けて作られた子ども向けの『あたりまえだけど、とても大切なこと』。
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ロン・クラーク先生の本!

親と教師にとって、すごく大切なこと『親と教師にとって、すごく大切なこと』
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プロフィール

ロン・クラークさん 
ノース・カロライナ州出身。大学卒業後、各地で冒険を重ねた後、1995年に小学校教師になる。ハーレムほか学習に問題を抱える生徒の多い学校で驚くべき成果をあげ、2001年にディズニーの賞を受賞。全米で最も人気の高い教師となった。

インタビュー

−−まずは『あたりまえだけど、とても大切なこと』を、ご本人の言葉で紹介してください。
ロンさんひとことで言うと、ルールブックですね。マナー、礼儀正しさ、そして他人を尊重することを教える本になっています。これを親や教師がガイドラインとして活用することで、親に対しても礼儀正しく、他人の意見を聞き、人を助けられるような子どもたちがたくさん育ってくれればいいというのが最終的な目標です。
−−そもそもは教師として実際に使っていたルールということですが、これを本にしようとしたきっかけはなんですか?
ロンさん実際、私が生徒をしつけたり、いじめがおこらないようにするために作ったルールでした。それも単にルールを教えるのではなく、書かれていることの意味を説明して、ロールプレイングという形で練習をしながら、教室という場面にあてはめていました。その結果、子どもたちの態度や行動が大きく変わっていったんですね。お互い拍手しあったり、親切になったり、教室に家族的な雰囲気が生まれました。やがてほかの先生や親たちが、このルールを使ってみたいと言うようになったんです。いつのまにかほかの州からも先生たちが私の教室を見学に来るようにもなっていました。初めは、みなさんにルールをコピーして渡していましたが、だったらいっそ本にして広めたほうがいいのではないかと出版することになったんです。
−−アメリカで大ヒットしただけでなく、日本をはじめ世界中でこのルールが受け入れられていますね。そんな世界的な反響はどう受け止めていますか?
ロンさん今、25カ国で出版されていて、私自身もこれには驚いていますね。ただ言えることは、どんな文化でも、マナーや親切は人にとって大事なものだということ。ところが身の回りに物がいっぱいあふれる社会であるにもかかわらず、マナーや他人に対する敬意は忘れられようとしている。この本自体は、私じゃなくても書けるものだと思います。この本が売れているのも私が評価されているのではなく、社会がマナーを重要だと考えているということなのではないでしょうか。
−−日本では子ども向けのルールブック『みんなのためのルールブック』も発売されましたね。日本の子どもたちは、どうご覧になりましたか?
ロンさん『あたりまえだけど、とても大切なこと』は、教師や親に向けて書いたものですから、子どもが読むには少しむずかしいところもあると思います。そこで子ども自身が手にとって読めるルールブック『みんなのためのルールブック』を出版しました。これはまだ日本だけの試みで、これからアメリカでも出版をすすめたいと思っています。

私が日本に来たのは99年に続いてこれが二度目ですね。前回も今回も学校を見学しましたが、やはり日本は礼儀正しい国だと思います。生徒たちは、先生に対してもちゃんと敬意を払っていますよね。とはいえアメリカと同様、授業に集中できない、先生に口答えをする、学校に出てこないというような子どもたちが増えていることも聞きました。だからこそ、この本が売れているというのもあるでしょう。教師、親ともに、マナーをよくするために何らかの戦略が必要だと考えているのではないでしょうか。
−−ところでご本人は、このルールをご自分のおばあちゃんに教わったとか?
ロンさんそうですね。私自身は祖母を通して、ほかの人たちを大事にしたり、尊敬したりすることを学びました。本当に、彼女の近くにいただけで大きな影響力がありましたよね。たとえば年長者への態度とか、食事のマナー 、友だちや先生にどう接するかをおそわった。自分が就学前にそれを知っていたおかげて、実際学校に入ってからどんなに助かったかわかりません。ところが私が教師として教え始めたときは、教室にそんなマナーはなく、いじめが横行していた。そういう子どもたちには、マナーをおしえてくれる私の祖母のような大人がいないんです。だったら私がそれになろうと思ったんです。
−−今はどんな人にこのルールを読んでほしいと思っていますか?
ロンさん意外だったのはたくさんの病院から、講演にきてくださいというオファーがあったことですね。今は看護士、医師の方々にマナーやルールをおしえたり、いかに患者さんと接するかのルールブックなども作るようになりました。ほかにも、職場へのアドバイスを求められることも多いですね。こうやって多くの人に読んでもらいたいのですが、やはり一番読んでもらいたいのは、子どもと接する機会のある方々ですね。子どもたちがこういうルールを身につければ、将来、病院や職場のルールも要らなくなると思います。
−−自分の学校を作りたいという夢があるそうですね。
ロンさん私自身生徒と旅をするのが大好きで、今回もニューヨークやノースカロライナの子どもたち10人と一緒に来日しました。将来作りたいのは小学5年生から3年間の学校で、ここでは規律や礼儀正しさ、マナーの面も教えていきたいと思っています。同時に教室の外に連れて行って、いろんな文化を経験させたい。いわゆる問題児と言われる子どもたちというのは、実は能力が高い子どもも少なくないんです。だからこそギャングリーダーになったり、ほかの子たちを巻き込む。いろいろな経験をさせ、マナーをおしえ、愛情を注ぐことでそういう問題児を変えることができれば、子どもたち全体にも大きな影響を与えられると思います。開校は、2006年の春の予定。現在企業スポンサーなどを集めているところなんです。本の印税ですか? もちろんつぎ込みますよ。
−−今日はありがとうございました。
常識やルールが通用しない現代。学校教育の場だけでなく、公共のいたるところで、ギスギスした人間関係がぶつかりあう。そういった人との関係性をよくしていきたいとおもう心や方法に、アメリカも日本も関係はない。おしつけあうのではなくて、相手をおもいやり理解しあうルールが必要なのだ。まっすぐな姿勢で、きちんと応対してくださるロン先生が作ったこの本は、家庭で、職場で、世界にも通用するルールブックなのだ。

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