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ビジョナリー・カンパニー4

21世紀のマネジメント思想とは何か
巨匠ピーター・ドラッカーの後継者と目されている著者、ジム・コリンズ。
2人を取材した唯一の日本人が語るその思想と人物とは―。

コリンズとドラッカー
コリンズの人生に大きな影響を与えたのが、ドラッカーが投げ掛けた次の質問だった。
「君は永続するマネジメント思想をつくりたいのか?それとも、永続するコンサルティング会社をつくりたいのか?」
永続するマネジメント思想――。
これを目標にして、コリンズは『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』に続いて
『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』を相次ぎ出版した。
いずれも基本的な研究テーマは「永続する偉大な企業」で一貫している。
9年に及ぶ研究を土台にして完成した本書も例外ではない。
『時代を超える生存の法則』から本書まで全4作を合計すると、主要75社を対象になんと6000年以上に及ぶ企業史を網羅している。
膨大なデータに裏づけされている点で、これまでの著作と同様に本書には説得力がある。

 データを駆使した分析が中心とはいえ、ドラッカーの著作と同様に具体的なエピソードが満載で読みやすい。
 経営者の横顔もカラフルに描かれている。
 コリンズが筋金入りのロッククライマーであることを反映し、南極征服やエベレスト登頂などが比喩として頻繁に使われており、
 生き生きとした文体になっている。

 しかもタイムリーだ。
 過去十年余りを振り返ると、「9・11」世界同時多発テロやイラク戦争、金融危機(リーマンショック)などが起きており、
 激動の時代と呼んでもいいだろう。
 本書の根底を流れる問題意識は「不確実な環境下どころかカオス(混沌・無秩序)的な環境下でも飛躍する企業がある。なぜなのか?」である。
 激動の時代にぴったりの内容なのだ。



牧野洋(経済ジャーナリスト兼翻訳家) 

日本経済新聞ニューヨーク駐在、編集委員、日経ビジネス編集委員などを経てフリーランス。

↓詳しくはこちら↓

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20120822/235899/

ビジョナリー カンパニー4紹介
  • ビジョナリー・カンパニー(4)
    ビジョナリー・カンパニー(4) ジェームズ・C.コリンズ 2,310円(税込)

    ビジョナリー カンパニー4目次
    第1章 不確実性の時代に飛躍する
    第2章 10X型指導者
    第3章 二十マイル行進
    第4章 銃撃に続いて大砲発射
    第5章 死線を避けて指導する
    第6章 具体的で整然とし、かつ一貫しているレシピ
    第7章 運の利益率
    エピローグ 自分の意志で偉大になる

    こちらからどうぞ

    ピーター・ドラッカーの後継者とされるジム・コリンズ。
    コロラドの山中に研究 ラボを設け、
    これまでに長い年月をかけて「偉大な企業」「偉大な指導者」の条件を 追究してきた。
    今回は初めて外部環境を変数に入れ、
    不確実でカオスのような時代に他を圧倒 して成長している偉大な企業7社を導き出した。
    10X型企業がそれだ。
    10X型企業とは同業よりも最低10倍以上のパフォーマンスを 上げている
    スーパー・エクセレント・カンパニーのことだ。
    その10X型企業の特徴を 同業の有力企業と比較する「一対比較法」で鮮明に描き出した。
    10X型企業は次の通り。カッコ内は比較対象企業。
    ●アムジェン(ジェネンテック)●バイオメット(キルシュナー)
    ●インテル(アドバンスト・マイクロ・デバイス=AMD)
    ●マイクロソフト(アップル)●フログレッシブ保険(セーフコ保険)
    ●サウスウエスト航空(パシフィック・サウスウエスト航空=PSA)
    ●ストライカー(米国外科コーポレーション=USSC)

    調査期間が創業時から2002年までであったため、ジョブズ復帰後急回復したアップルは、
    マイクロソフトの比較対象企業となっているが、
    第4章「銃撃に続いて大砲発射」で 「アップルの復活」を補足している。
    コリンズはこれまでの著作で「時を告げるのではなく、時計をつくる」
    「ANDの才能」 「カルトのような文化」「BHAG(不可能なくらい高い目標)」「レベルファイブ(第五水準)」
    「適材をバスに乗せる」「ストックデールの逆説」
    「弾み車」「衰退の五段階」などの 斬新な概念を生み出してきた。
    今回も「二〇マイル行進」「銃撃に続いて大砲発射」{SMaCレシピ(具体的で
    整然とした一貫レシピ)」「運の利益率(ROL)」などの斬新で大胆な概念を有効に 使っている。
    加えて、全米屈指のロッククライマーであるコリンズらしく、
    南極征服を争った アムンゼンとスコットの物語やエベレスト登頂なども題材に、
    厳しい環境にも負けない 10X型リーダーの姿を生き生きと描いている。

識者が語る『ビジョナリー・カンパニー4』 10X型リーダーの3点セット
ジム・コリンズらは、業界の株価指数を10倍以上上回る株価パフォーマンスを上げた企業を「10X型企業」と名付け、
その企業、そしてその経営者が、そうでない企業と何かが異なったかを解き明かそうとします。
そして、本書のメッセージをひとことで言えば「準備の大切さ」です。
不確実性の高い環境の中でも自分がコントロールしうるすべてのことに対して
準備を怠らない(逆に言えば、環境を言い訳にしない)ことの重要性を繰り返し指摘します。
それは、南極点制覇に関してスコットと対比され「10X型リーダー」の例として挙げられるアムンゼンの次の言葉の引用に象徴されているでしょう。

「あらゆる状況を想定して準備しておけば勝利が訪れる。
これを人々は幸運と呼ぶ。事前に必要な予防策を講じるのを怠れば失敗は確実だ。これを人々は不幸と呼ぶ」

著者らは「自分を制御するのは自分」という考え、
そしてその背景に流れる「一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法という行動の一貫性」を「狂信的規律」と呼び、
権威や世の中でまことしやかにいわれることに流されることなく実証データを重視する「実証的創造力」、
ビル・ゲイツやスティーブ・バルマーがマイクロソフトの成功の絶頂にいる時も常に最悪の事態を考えたような「建設的パラノイア」と合わせて、
「10X型指導者の3点セット」と説明します。
「準備が大切」なのはもちろんですが、どんな組織にも資源は限りがあり、「つねに、すべての場面に備える」ことは現実的に不可能であることを考えれば、
「狂信的規律」「実証的創造力」「建設的パラノイア」は「不確実性に対する周到な準備」を実現するプラグマティックな方針、「how」なのです。

さらに、コリンズらはこうした3点セットを活かすためには、
リーダーが「レベルファイブの野心」を持つことが必要だと指摘します。
これは、「ビジョナリー・カンパニー2」で出てきた「第五水準(レベルファイブ)リーダーシップ」とほぼ同じ意味ですから、
本書では詳しく取り上げられていません。要は、野心は大きくとも、それは自分の名声や財産ではなく、仕事や会社に向けられているということです。
平たく言えば「仕事が楽しくて仕方がない」リーダーといってもいいでしょう。
いやいや仕事をしている上司に部下がついていかないのは当たり前なのですが、
いつの間にか「仕事に対する野心、わくわく感」がリーダーの姿勢や心ではなく、
報酬制度の問題に置き換わっているのではないかと著者らは暗に指摘をしているように読み取れます。

最近の日本における経営者、リーダーの議論は「責任をとれ」という点ばかりが取り上げられているような気がします。
失敗した後にどうのこうのという前に、どのような姿勢で仕事に向かっているのか、
本当にやりたいことに打ち込んでいるのか(あるいはそうできるためには何が必要なのか)を考えてみる必要があるのではないでしょうか。

清水 勝彦(しみず・かつひこ)

慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。東京大学法学部卒業。
ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D)。
戦略系コンサルティング会社のコーポレィトディレクション勤務のあと、研究者に。
専門分野は、経営戦略立案・実行とそれに伴う意志決定、戦略評価と組織学習。
テキサス大学アントニオ校准教授(2000-2010年、テニュア取得)を経て、2010年4月から現職。
学術論文以外の著書に『戦略の原点』、『経営意志決定の原点』、『経営の神は細部に宿る』など。
訳書にジェフリー・フェーファー『事実に基づいた経営』。
2012年11月に『戦略と実行-組織的コミュニケーションとは何か』の続編の『実行と責任』を刊行予定。

なお、全文は日経ビジネスオンラインに掲載されています。
↓詳しくはこちら↓
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20120918/236954/

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