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2015.6.12 更新

「モーニング娘。'15コンサートツアー春〜GRADATION〜」(5/27)レポート

5月27日に開催された、モー二ング娘。’15初めてのツアー<モーニング娘。'15コンサートツアー春〜GRADATION〜>の最終日、日本武道館公演。

長いモーニング娘。の歴史の上で、この日のことをどう語るのか、私はまだちょっと、整理することができていないかもしれません。

昨年秋、世の中にその名を最も知られたメンバーであり、モーニング娘。再ブレイクの最大の功労者であった道重さゆみさんが卒業したという話題は、まだハロー!プロジェクトにあまり詳しくない方でもある程度ご存知のことかと思います。

道重さゆみさんは、『LOVEマシーン』『ザ☆ピ〜ス』などのヒット曲により、お茶の間の誰もが顔と名前を知っている所謂「黄金期」のメンバーたちとともに活動を経験した最後のメンバーであり、その道重さんがリーダーとして「今のメンバーで再び全盛期を迎える」という目標をぶち上げ、オリコン連続1位記録や動員、知名度の大幅な上昇という結果を残し、新しいモーニング娘。の姿を示したのが昨年の「モーニング娘。’14」であったわけです。
しかし、道重さん自身も卒業に際し「私が卒業した時こそ、本当にモーニング娘。が生まれ変わる時」と発言していたように、まだ「’14」は完全に新しいモーニング娘。とは言えなかった。この<モーニング娘。'15コンサートツアー春〜GRADATION〜>こそが、18年のモーニング娘。の歴史における、真の意味での完全に新しいモーニング娘。の披露だったと言えるでしょう。

「史上最高のリーダー」と言われ、現代アイドルシーンにおける唯一無二のカリスマとなった道重さんから9代目リーダーのバトンを託されたのは、9期メンバーの譜久村聖さんでした。
譜久村さんは雑誌のインタビューで、「比較される覚悟はしていた」と語っているのを目にしました。そのプレッシャーは、ただごとではなかったと思います。 道重さんは、人気、知名度、ステージでの華やかさ、そしてモーニング娘。のメンバーとしての物語性において、他の若いメンバーたちをずば抜けて上回っていたことは、誰もが認めるところでした。
さらに、道重さんは昨年11月26日、横浜アリーナでの卒業公演において、足を怪我しながらのパフォーマンスとなりながら、逆にメンバーたちと会場の空気を極限まで一体化させ、モーニング娘。の歴史でも屈指の、とてつもない感動的なコンサートを最後に残して去っていったわけです。「道重さゆみがいなくなったら、一体どうなってしまうのか」と、誰もが心のどこかに不安を抱えていた。ファンも、そしてメンバーも…。中でも、譜久村さんが最もそれを感じていたのではないかと考えることはきっと、自然なことでしょう。

そして迎えたこのツアー。全33公演。辿り着いた武道館。

結論から言うと、この最終公演を観終わった瞬間、私は、「モーニング娘。’15は、力でモーニング娘。’14を上回ったのではないか」と感じたのです。

ステージは、奥が階段で高くなっている形態に、花道の先に小ぶりなセンターステージ、バックに3面のLEDパネルという非常にシンプルなものでした。一曲目、「青春小僧が泣いている」から「One・Two・Three(updated)」、「ブレインストーミング(updated)」の3曲は、ほぼ階段上の一番高いスペースで、LED映し出される光のエフェクト的な映像をVJのように背負い、シルエットの美しさを見せつけるかのようなフォーメーションダンス。まず、この演出に引き込まれました。
メンバーのシンクロ率を相当なレベルまで高めていないと、この演出は自信を持ってはできないはずです。これは相当な練習量をこなしてきているな、と思いました。まだ加入して間もない、12期メンバーが4人いるにも関わらず…。そして、EDM楽曲の武道館での音の良さたるや。小細工なしに、モーニング娘。’15はこの日、音とダンスで勝負することを掲げるようなオープニング。

そこから、リハーサル時のメンバーの真剣な表情を映し出すメンバー紹介映像をはさみ、「夕暮れは雨上がり」の佐藤優樹さんのエアピアノからLEDがせり上がります。ここから、すごい勢いでコンサートは進んで行きました。

序盤はメンバー紹介ソングである「女子かしまし物語 〜モーニング娘。'15 Ver,〜」や、常に新人メンバーが歌い継いで来た12期4人による「好きな先輩」など、新しいモーニング娘。のお披露目にふさわしい楽曲もあれば、「Memory 青春の光」「サマーナイトタウン」など、とても懐かしい曲が新しいアレンジで披露されたりもして、一見、色々な時代から良い部分を抽出したバラエティ豊かなコンサートのようでありました。しかし、基本的にMCは最小限に、曲の連続で畳み掛けるような構成は中盤の「SONGS」あたりから一気に加速してゆきます。

とにかく、ペース配分も一切考えていないかのようにメンバーが全力で歌い踊る状態が、

SONGS
Help me!!(updated)
TIKI BUN
リゾナント ブルー
The 摩天楼ショー
愛の軍団
君の代わりは居やしない
Password is 0
わがまま 気のまま 愛のジョーク
What is LOVE?

このハードな楽曲を、休みもほとんどなくぶっ通し!
いくらなんでも無理だと思える、誰か倒れてもおかしくない過酷なセットリストを歌い、踊りきったのです。

中でも鬼のような迫力があったのが鞘師里保さん。
道重さん卒業後、エースであることの不安や、体型が変わってしまったことに対する悩みをブログで打ち明けるなど、自分を見失っているかのような様子を度々ファンに見せていた彼女でしたが、そんなことを一切感じさせない存在感は圧倒的でした。
ツアー初日、公演前に彼女は突然涙を流したと言います。途方もないプレッシャーを抱えていたのは、譜久村さんだけではなかった。鞘師さんは、何かを自分で乗り越えたのだと思いました。

石田亜佑美さんの姿も胸を打ちました。
終盤、完全に満身創痍の中、指の先、足の先まで意識の通ったダンスで魅せた。とっくに限界は超えていながらも気持ちだけが彼女をつき動かしてるように見えました。

常に堂々たるステージの小田さくらさんは、今回もいつもと同じく余裕を感じさせる表情を浮かべながらも、額から大粒の汗がしたたるのが見えていました。

昨年まで末っ子コンビだった佐藤優樹さんと工藤遥さんが変わったことが、モーニング娘。を大きく変えたように思えました。
歌、表情、ダンス、全てが大きくレベルアップしていた。
最後のMC、カスカスに枯れた佐藤さんの声は、持てる全てを出し切った彼女たちの状態を象徴しているかのようでした。

サブリーダーとしての顔も様になってきた生田衣梨奈さん、ずいぶん絞ってきた鈴木香音さん、もう以前とは別人のようにキレのあるダンスをするようになった飯窪春菜さん、メンバーはそれぞれ、水準を大きく上げてきたことは誰の目にも明らかでした。
そして、尾形春水さん、野中美希さん、牧野真莉愛さん、羽賀朱音さんの12期メンバー4人も、よくぞこのレベルについてきたものです。

終演後、私は緊張感ある格闘技の試合を観ていたような疲労を感じました。
「なんか…凄かった…」
近くから、誰かのそんな声が聞こえてきました。

譜久村モーニング娘。は、道重さゆみという、12年のキャリアを不断の努力でやり抜いた不世出の超人・道重さゆみに挑まなければならなかった。
道重さんの抜けた穴は果てしなく大きい。
そこを埋めることは、自分たちにはできない。

だから彼女たちは、ひたすら「強くなる」ことを選んだのではないでしょうか。
むしろ’14と「比較された」とき、負けていると思わせないためにはそれしか道は無かった。

「やれるのか」「これでいいのか」「まだやれるのか」と、かつてないほどの練習量をこなし、自分たちに負荷をかけ続けてきた。

それが、あの格闘技のような異様な興奮を武道館にもたらしたのではないかと私は思います。
そして強さにおいて、彼女たちは確かに、道重モーニング娘。を超えていった。

もちろん、強くなることだけが、人気や感動に繋がるわけではありません。
偉大な先人たちに届くまでには、まだきっと、たくさんの課題がある。

でも、譜久村さんたちモーニング娘。’15が、こうして「強いモーニング娘。」として道重さんの時代に挑み、やりきったことは、彼女たちに大きな何かをもたらしたと思います。

譜久村さんは最後の挨拶でこう言いました。

「日本武道館公演が決まった時は、私たちにはまだ早いんじゃないかなって心配な気持ちだったりとか不安な気持ちでいっぱいでした。でも、チャンスを逃したくないなって気持ちが強かったし、そこまでに持っていくのがモーニング娘。だなって思ったので、ここまで必死に頑張ってきました」

最初は不安の闇を彷徨った彼女たちは、自分たちの力で未来への希望を切り開いたのです。

モーニング娘。は長い長い、これからもずっと続くドラマです。
いい時も悪い時もあるだろうけど、その時を生きるメンバーたちは、自分たちが史上最高になるべく、戦っているのですよね。

コラム記事:劔樹人


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