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2015.10.26 更新

演劇女子部 ミュージカル「サンクユーベリーベリー」レポート

「サンクユーベリーベリー」とは、元々は2009年にBerryz工房のメンバーが座長を務めた「劇団ゲキハロ」の演目のひとつ。

「劇団ゲキハロ」とは、初期からミュージカルや舞台演劇に力を入れてきたハロー!プロジェクトが、Berryz工房、℃-ute、スマイレージらが座長として劇団とコラボするというコンセプトで2006年から2013年まで開催してきた舞台企画。通例のアイドル演劇にあるまじき高クオリティと斬新なアイデアで高い評価を受けてきました。

そんなゲキハロの終了後、今度は女子だけで舞台を作り上げるというコンセプトで2014年に旗揚げされたのが「演劇女子部」。こちらも、ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」やミュージカル「TRIANGLE-トライアングル-」などの大成功で話題となり、「ハロー!プロジェクトの舞台は凄い」という定説を確固たるものとしました。

そんな「演劇女子部」の新規公演として、ハロー!プロジェクトの一番新しいグループであるつばきファクトリー主演で開催されたのが、今回の「サンクユーベリーベリー」。Berryz工房の演劇を、ミュージカル作品にリメイクしたものです。
また、この作品は、Berryz工房卒業後、この演劇女子部のプレイングマネージャーに就任した須藤茉麻さんが初めて演出を務めていることも注目でした。



今年も行われる、全国高等学校合唱コンクール「あの子が歌うのを見たんだ!」略して「アノコウタ」。 登場するのは、常勝の名門でお嬢様学校の弁天女子学園と、落ちこぼれ高校と言われながら今大会のダークホースとして勝ち上がってきた丸富高校。 優勝を目指す2校の生徒たちが、数々の困難を乗り越えながら成長してゆき、それぞれの想いを抱えながら「アノコウタ」の決勝を迎える…。

弁天女子の一年生、長雲学子は、部では問題児ながら、音楽の才能に恵まれた自由奔放なお嬢様。演じるのは今回がミュージカル初挑戦となる浅倉樹々さん。物語の冒頭、彼女を中心とした弁天女子高の合唱によって、会場の雰囲気がぐっと熱を帯びます。悩みもなく青春を謳歌していた学子に、学校で、家庭で、様々なトラブルが起こってゆくわけですが、ころころと変わる学子の喜怒哀楽を、浅倉さんが力強い歌声とともに見事に演じます。稽古中から感情が高ぶり、涙を流しながら学子の役に入りこんでいたという浅倉さんは要チェックです。

学子の親友であり、強い意志を持った弁天女子の応援団員で空手家、服部葉子を演じるのは岸本ゆめのさん。グループでも一番の高身長を誇る岸本さんはその長い手足で空手の型を披露し、この作品のアクション担当といえます。須藤茉麻さんとの絡みが一番多い役でもあり、ふたりのデュエットがあるところも見どころ(ちなみに、Berryz工房版でこの葉子の役を演じたのは須藤さん)。筆者は個人的に、現代社会を生きる高校生アイドルの喜びと哀しみが綴られた岸本さんのブログが大好きなのですが、彼女のピュアな部分がそのまま表現されたかのような葉子を演じる岸本さんは要チェックです。

偏差値が低く、近所でも落ちこぼれと噂されている丸富高校で、青春の情熱をぶつける何かを探している前嶋今日花を演じるのは谷本安美さん。普段はつばきファクトリーの中でも控えめな印象の谷本さんが、合唱と出会ったことで周囲を巻き込んでゆくエネルギッシュな少女を演じていることは意外でしたが、クライマックスでの涙を流しながらのまっすぐなお芝居にすっかりやられてしまいました。丸富高校の中でも笑いになる部分を多く担当していたし、つばきファクトリーのメンバーとしてもこれからキャラがどんどん開花して行きそうな谷本さんは要チェックです。

今日花の親友で、勉強はできないがおしゃれで華やかな女子高生、安彦怜を演じるのは新沼希空さん。元々Berryz工房では夏焼雅さんが演じた役で、夏焼さんの華やかさに当てて書かれたキャラクターでしたが、新沼さんのハマり方もばっちりだったのではないかと思いました。夏焼さんの必殺技であった「みやビーム」にならった新必殺技「ア・ビーム」の発動もあり、「怜の役は普段の自分とは正反対」という新沼さんにも、新たな一面が開花して行きそうです。要チェックです。

演劇女子部ミュージカル「TRIANGLE-トライアングル-」にもつばきファクトリーよりただひとり出演していた小片リサさん。そこでも男役を演じていましたが、こちらでも合唱部員で唯一の男役である夏川未知男を演じています。すらっとして涼やかな小片さんは、男性を演じる女性の存在が必要とされる演劇女子部において、違和感なく男役を請け負える貴重なひとりではないでしょうか。違う性別を演じることで、演技はもう一段階難しくなっているはず。劇中の男歌を歌いこなす小片さんは要チェックです。

おでん喫茶でアルバイトに精を出す苦学生、小西眞佳を演じるのは、つばきファクトリーのリーダーである山岸理子さん。物語に登場する高校生の中でも特殊で印象的なポジションであり、胸を打つ健気さを求められる眞佳を演じるのは彼女しかいないでしょう。元々は嗣永桃子さんが演じた役ですが、山岸さんのために当て書きされたかのようにさえ思えます。ステージからじっと客席を見つめる吸い込まれそうな丸い目には独特な魅力が。山岸さんは要チェックです。

と、つばきファクトリーのメンバーは須らく要チェックですが、このミュージカル作品において特に要チェックなのは、初の演出を手がけながら、物語の狂言回し的役割を担う六日坊主役を演じた須藤茉麻さん。物語の冒頭は、彼女がアドリブを交えながら笑いへの導線を作ることで、お客さんを含めた会場全体の雰囲気をリードしてくれていました。お客さんの前で演じるという演劇の面白みを理解し、楽しみながら演じる須藤さんからは、すっかり舞台女優としての、そして演劇女子部のプレイングマネージャーとしての風格が漂っていました。

また、演劇女子部メンバーである石井杏奈さんと小野田暖優さんや、脇を固める豪華な女優さんたちももちろん素晴らしい。ハロー!プロジェクトで一番若手であり、まだ経験も浅いつばきファクトリーが主演ですが、やっぱり演劇女子部のクオリティはレベルが違います。普段のコンサートのために歌とダンスの稽古をしながら、さらに中学生や高校生として学業をこなしながら、どうやって演技もこのレベルまで高められるのか…。

さらに言えば、これまでの経験上、舞台を乗り越えることはグループを飛躍的に成長させてくれるのです。
今、ハロー!プロジェクトの真の凄みを体験できるのは演劇女子部かもしれせん。

コラム記事:劔樹人


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