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公認コラムHELLO Navi!

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2015.12.18 更新

『「モーニング娘。'15 コンサートツアー秋〜PRISM〜」ツアーファイナル』(12/8)レポート

◆鞘師里保、最後の単独公演

12月8日、日本武道館にてモーニング娘。'15秋ツアー「モーニング娘。'15 コンサートツアー秋〜PRISM〜」最終公演が開催されました。年内でグループの卒業を発表した鞘師里保ちゃんの門出を祝すように、会場内は開演前からメンバーカラーである赤いサイリウムで真紅に染まり、何とも言えないソワソワとした空気が流れていました。それもそのはず、12月31日までモーニング娘。'15としての活動は続く鞘師里保ちゃんですが、単独でのコンサート公演はこの日が最後。突然の卒業発表、そしてその存在の大きさから、現実を受け止めきれないままに会場へ足を運んだファンが大半だったと思います。私ももちろんそんな一人であり、実際に公演を観終わった今でさえ、リアリティを掴みきることが出来ないままにフワフワとしています。

 

正直に言うと、私は「鞘師里保、最後の武道館公演」なんてまだ見たくなかった。その場に立ち会うことで、何かが終わってしまうことを認めることになるのならば、逃げ出してしまいたい。そんな風に思ってしまったこともありました。だけど、世の中には絶対に見ないといけない瞬間がある。一生後悔をする時間がある。どれだけ望んでも、二度と返ってこない空間がある。
これまでの活躍への感謝と5年間の活動への労いを、少しでも伝えることができたら。そして、でっかいでっかい17歳の、立派な立派な決断を見届けたい。そんな思いから、私も客席から赤いペンライトを振りながら、開演を待っていました。

◆君の代わりは居やしない

最新シングル「Oh my wish!」から、公演はスタート。人間離れしたキレッキレの動きを魅せる、りほりほ(鞘師里保)を始め、いつも以上に気合の入ったパフォーマンスを展開するメンバーたち。この公演が、13人にとってもかけがえのない”特別な時間”であることが十分に伝わってきます。「 君の代わりは居やしない」「What is LOVE?」と、近年のモーニング娘。を象徴とするナンバーが映像、そしてフォーメーションを駆使したダンスによって立て続けに披露されると、自分のパート以外も口を動かしながら、もう最後になるかもしれないであろう曲を噛みしめているりほりほが印象的でした。
そこ(センター)にいることが当たり前だったから、この日も抜群のパフォーマンスでみんなを引っ張っているから…私はますます「卒業」という実感が湧かなくなりました。そして、この日も当たり前のように「エース」であったりほりほが、本当に誇らしくもありました。ずっとモーニング娘。の未来を担ってきたりほりほ、モーニング娘。の歴史を背負ってきたりほりほ、そんな背中を見つめながら負けじとパフォーマンスに磨きをかけるメンバーたち。ああ、これがモーニング娘。なんだ…。こうして紡がれて行く歴史と、受け継がれていく精神が、これまでもこれからもモーニング娘。を創ってきたといくということを気づかされました。

◆その声も その笑顔、すべてが美しい

「スカッとMy Heart」のイントロと共に、始まるファンクディスコメドレー。これぞつんく♂、そしてモーニング娘。の真骨頂!といったサウンドと画面に輝くミラーボールに、会場のテンションも一気にアップ。キラキラと輝くシルバーの衣装は「LOVEマシーン」(1999年)を彷彿とさせ、これまた感慨深い。時にメンバーと顔を合わせ、時に肩に腕を回し、とにかく楽しそうなメンバーたち。「The 摩天楼ショー」では、りほりほと共にメインボーカルを務めていた田中れいなパートを、現メンバーたちでリレーのように繋いでいきます。そして何より、眼を見張るほどの歌唱力の上達ぶりを見せつけるりほりほ。「その声も その笑顔、すべてが美しい」そんな歌詞がこの夜、一番似合っていました。

MCコーナーを挟み、披露されたのは新曲「冷たい風と片思い」。当初は、りほりほのラストソロ曲にと予定していたこちらのナンバー。「離れ離れになる」心境を込めた、切ない表情と歌声に会場中が包まれました。圧巻なのは、間奏でのソロダンス。17歳の少女の一挙一動を、1万人もの観客席が息をするのも忘れて見つめるーー冷静に考えれば異様な光景かもしれない。でも、その美しすぎる舞に1万人がひとつになった。それだけの吸引力を持つりほりほは、やはり「天才」であると確信した瞬間でした。

これまた新生モーニング娘。を語る上で欠かせないナンバー「愛の軍団」では、いつもよりテンション高めなシャウト、そして滑舌のいい「♪他人の目なんて気になんない」を披露。愛の軍団の先頭を切り、花道を颯爽と進むりほりほの誇らしいこと!涙が出るほどカッコよかった。衣装が変わってからの「Only you」ではラップパートを任された工藤遥ちゃん、石田亜佑美ちゃん、大人っぽい表情を見せる飯窪春菜ちゃん、セクシーに身体をくねらせる佐藤優樹ちゃん(!)と10期メンバーの活躍が目立ちました。5、6期メンバーのお姉さんたちの中で一人、新人から抜擢され頑張っていたあの頃が嘘のように、堂々と後輩メンバーたちを引っ張っていくりほりほ、本当に頼もしかったです。

「What's Up? 愛はどうなのよ〜」「もっと愛してほしいの」「Ambitious!野心的でいいじゃん」と懐かしいナンバーが続くと、もうこれらの曲をこのメンバーで見ることはできないのかな…なんて少し寂しくなりながらも、現メンバーがしっかりと「モーニング娘。」然としていることに驚かされました。在籍していなかった時代の楽曲も、しっかりと物にしつつ、自分たちの個性も発揮する。モーニング娘。は、進化し続けるグループであるということを体現していました。

◆ダンスフロアに魂を込め

コンサートも中盤戦。リーダーである譜久村聖ちゃんソロ「AS FOR ONE DAY」、りほりほソロ「大阪 恋の歌」、Q期(譜久村聖、生田衣梨奈、鞘師里保、鈴木香音)による「アイサレタイノニ…」と、普段はなかなか見ることのできないアクトに客席も熱狂。りほりほの広島訛り?の関西弁による台詞の最高さたるや、私の語彙力では表現しきれません!
そして9期メンバーがステージに揃い、スカートを翻しながら花道を進みます。やはり最強の4人、貫禄と迫力が違います。二度と見ることのできないこの景色、目に耳に心に、しかと焼き付けました。「ダンスフロアに 魂を込め 汗と青春をふりまく」とは、まさにりほりほ、そして9期のこと。捧げてきた青春、飛び散った汗があったからこその最高のステージでした。愛情も、夢も、感動も、たくさん受け取ったよ。いつだって太陽のように照らしてくれて、本当にありがとう。

9期以外のメンバーによる(飯窪春菜・石田亜佑美・佐藤優樹・工藤遥・小田さくら・尾形春水・野中美希・牧野真莉愛・羽賀朱音)「友」では、その歌詞に思わず涙を浮かべるまーちゃん。でも、仲間たちと顔を見合わせぐっと堪えたまーちゃん。最後はとびきりの笑顔で歌い切るまーちゃん。頬の涙をさっと拭いながら…。頼りなげに眉毛を下げ、ステージの上でメソメソしてしまっていた佐藤優樹はどこにもいませんでした。キラキラと笑いながらも、頬に輝いたその雫は、きっと誓いの涙。「愛しているんだ ずっと仲間だろ」。

◆こう言うのよ「幸せ!」

燃え盛る炎の中、「ウルフボーイ」「TIKI BUN」「 Moonlight night〜月夜の晩だよ〜」「 ドッカ〜ン カプリッチオ」とメドレーは続きます。りほりほにとって初めてのコンサートツアー『モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX 〜9期メンを迎えて〜』では、先輩の高橋愛、新垣里沙、そして鞘師里保といった選抜メンバーによって披露された「Moonlight night〜月夜の晩だよ〜」。ファンにとっても、りほりほ本人にとっても特別な思いの詰まったこの曲。4年の時を経て、13人のパフォーマンススキル、今のモーニング娘。のレベルの高さが感じられる一曲となりました。
コンサートもラストスパートにさしかかり、「SONGS」「 Password is 0」「 わがまま 気のまま 愛のジョーク」といったキラーチューンにより、盛り上がりも最高潮に。そして9期メンバーのデビュー曲「まじですかスカ!」では、甘えあったり、じゃれ合ったりする姿に会場中が多幸感に包まれました。香音ちゃんの方に甘えるりほりほ、手をつなぎたがるまーちゃん、肩を組むメンバーたち…。嗚呼、幸せの連鎖!この桃源郷のような空間が、ずっと存在すればいいのに!

だけど、そんなことはあるはずもなく、とうとう本編ラストの曲の時間が来てしまいました。「モーニング娘。に加入して、私を一番成長させてくれた曲を歌います!」という言葉と共に始まった最後の一曲は、「One・Two・Three(updated)」。やはり“鞘師里保のいたモーニング娘。”を象徴するこの曲は、コンサートには絶対に欠かせません。これまでで一番大きい「One!」「Two!」「Three!」コールが日本武道館に響き渡り、本編は終了しました。

◆泣くわけないでしょ、泣くはずがない

鳴り止まない「鞘師」コールを受け、アンコールではお揃いの赤チェックの衣装で新曲「One and Only」を披露。この曲は初の試みである、全編英語詞の楽曲となっています。「モーニング娘。は永遠の愛の形」そんな言葉を残したメンバーがいました。日本だけでなく、世界に向けても“愛の歌”を発信し続ける、モーニング娘。の未来。そして、そこには必ず鞘師里保が確かに残した“愛”も伝えられ続けるのです。

最後のMCでは、メンバーひとりひとりから今回のツアーを振り返る挨拶、そしてりほりほへの思いが熱く語られました。ひとつひとつのコメントに、照れたり、もじもじしたり…不器用な、等身大のりほりほがステージ上で見られる貴重な瞬間でした。あんなカッコいいい鞘師里保を見せたあとに、こんなかわいい姿なんて見せられたら、ますます好きになっちゃうのに…ずるいなぁ。
そして最後はりほりほ本人から、卒業に向けての挨拶。しっかりと自分の言葉を述べるりほりほ、胸を張りたくなるほどに立派でした。

そんなモーニング娘。’15のコンサートツアー本当の本当に最後は、新曲「ENDLESS SKY」、そしてラストナンバー「ここにいるぜぇ!」で涙と笑顔、たくさんの思い出に包まれながら幕を閉じました。僕らはまだ夢の途中。みんなみんなそうなんだ。つんく♂さんのメッセージの通り、一度きりの人生だから、お腹いっぱい学ぶことを決断したりほりほ。17歳の少女が自分で選んだ道は、きっと愛に満ち溢れている――。

コラム記事:塚本舞


冷たい風と片思い/ENDLESS SKY/One and Only(12/29発売)
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冷たい風と片思い/ENDLESS SKY/One and Only(12/29発売)
鞘師里保、最後のシングルはトリプルA面でのリリース。卒業へのつんく♂さんのメッセージが詰まったラストシングルは必携です。絶賛予約中!
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