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2016.3.11 更新

『ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜』(3/9発売)レビュー

現在、ハロー・プロジェクトに所属するグループの中で、コンセプトという点で最も他との差異がわかりやすいグループはカントリー・ガールズだと思っています。

歌やダンスのスキルが最重要な評価軸になりがちなハロー・プロジェクトですが、楽曲、そしてコンサートでのパフォーマンスにおいて、カントリー・ガールズだけはそれと少し違う次元にありました。 実際、2015年1月のハロー・プロジェクトコンサートで初披露されたカントリー・ガールズのデビュー曲『愛おしくってごめんね』は、楽曲もダンスもただただ「初々しくてカワイイ」という一点突破で強烈なインパクトを残し、実際その時は筆者も観ていて「このグループだけ、お遊戯会みたいだな…」とその異物感に驚いたものでした。

ただそれは本当に、コンセプトと見せ方によるもの。
実際カントリー・ガールズは、現在のハロプロで最もキャリアが長く、名実ともに日本を代表するトップアイドルである嗣永桃子さんがプレイング・マネージャーとして牽引しているわけだし、実は稲場愛香さんはハロコンで最も高度なダンスパフォーマンスに挑戦する「ハロプロダンス部」のコーナーにおいて、鞘師里保さん(モーニング娘。’15/昨年末に卒業)や石田亜佑美さん(モーニング娘。’16)といったハロプロが誇るダンスマシーンを従えてセンターを張るくらいの本格派ダンスエリートだし、さらに研修生から昇格組の山木梨沙さんはハロプロを研究し尽くしてきた頭脳派の才女だったり…。本当は真正面からキレッキレの歌とダンスで勝負することもできるグループだったのは間違いないわけですが、楽曲をオールディーズ、カントリー、モータウンなど古き良きアメリカンポップスをベースにした「カワイイ」アイドルソングに特化させることで、ハロプロ内でその存在を際立たせてきたわけです。

そんなカントリー・ガールズに初めての新メンバーが加入して最初のシングルが、新年のハロコンから披露されてきた「ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜」。
新メンバーは船木結さん、梁川奈々美さんという、ハロプロ研修生の中でもデビューすれば即戦力と期待された実力派2人でした。
2013年から研修生として活動してきた船木さんはキャリアもあり、そもそも期待度が高かったわけですが、梁川さんのインパクトには誰もが仰天しました。まだ14歳ながら、ベテラン女優かと見紛う落ち着いた風格と、やりすぎなくらい丁寧な物言いで先輩メンバーたちをも圧倒。新人がいきなり過剰なまでに完璧だと、逆に面白くなってしまうという貴重な状況を目撃することができました。なんせ彼女、座右の銘が「志は葉に包む」ですからね…。14歳の中学生が…。

テレビ番組においては場を常に自分の空気で支配できる凄腕バラエティタレント「ももち」でもある嗣永桃子先輩も、梁川さんに対して「初々しさがないんだけど! 子役感がすごいんだけど!」と、張り合いのあるキャラの登場に俄然イキイキとしてきているように感じられます。
そもそも、プレイングマネージャーである嗣永さんの徹底した指導により、カントリー・ガールズのトークはチームプレイとしてどんどん面白くなっていました。新メンバーの追加により、集団芸がさらに急角度に磨かれてゆくことは間違いないでしょう。

『ブギウギLOVE』(Country Girls [Boogie Woogie LOVE]) (Promotion Edit)

そんな新メンバー2人が、パフォーマンスの面でも新人離れした実力を見せているのが、『ブギウギLOVE』。
この3月からスタートするカントリー・ガールズ主演の舞台『気絶するほど愛してる!』の世界観にも通じるこの曲は、スウィングするビッグバンドの演奏が高揚感ある50sロカビリーナンバーで、ずっと「カワイイ」系の楽曲を発表してきたカントリー・ガールズのイメージを覆す初めてのカッコイイ路線になっています。
こぶしを回す歌い方もハロプロではよく使用されますが、カントリー・ガールズとしては初めての試みなのでは。そしてその歌い方に、新メンバーがちゃんとしっくりハマっています。特に船木結さんの小さな体から発せられる低音は、グループに新しい音域を作り出しているかのよう。
ツイストをベースにしたロックンロール調のダンスも文句無しの一体感で、2月末に「スカパー!音楽祭2016」に出演した際も、会場の空気を一変させていました。
ちなみにこの曲の作曲は2015年のハロプロに名曲を連発し続けた星部ショウさんで、歌詞は昭和の世界観を描かせたら右に出るものはいない三浦徳子さん。さらに「妖怪ウォッチ」楽曲で知られる菊谷知樹さんがアレンジを担当しています。

『恋はマグネット』は、過去曲では縁の下の力持ち的立ち位置であった嗣永、山木、稲場のお姉さんチームをメインに据えた80〜90年代風アイドルポップス。Winkやribbonを思い出させるこのクールな路線も、カントリー・ガールズとしては初めての試みです。間奏の稲場さんによる優美なダンスも見どころ。
作曲・編曲はアニメからK-POPまでを手がけてきた渡辺泰司さん(最近のハロプロ楽曲では℃-ute『羨んじゃう』)。作詞はタッキー&翼『SAMURAI』や、TVアニメ『テニスの王子様』楽曲等、多岐にわたるジャンルに歌詞を提供してきた井筒日美さんが担当。井筒さんは、アンジュルム『涙は蝶に変わる』からハロプロに参加していますが、この曲の詞もとてもいいんですよね。

ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜(限定盤3種、通常盤3種)

ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜(限定盤3種、通常盤3種)

そしてもう1曲、『ランラルン〜あなたに夢中〜』ですが、イントロから聴こえてくるのは誰もが聞き覚えのあるあのフレーズ…。最近ではTBS「マツコの知らない世界」でお馴染みのこの曲ですが、もともとは1932年に作られたミュージカルナンバー。1961年にリンダ・スコットが歌った「I’ve Told Every Little Star(星に語れば)」がもっとも有名で、「マツコの知らない世界」で流れているのもこのバージョンです。
この曲はカバーではあるものの、カントリー・ガールズの本流だったカワイイオールディーズナンバーで、編曲もカントリー・ガールズの代表曲『愛おしくってごめんね』『わかってるのにごめんね』(ごめんねシリーズ)を手がけた加藤裕介さんであるせいか抜群の安心感があります。日本語詞は三浦徳子さんによる書き下ろしで、この曲が日本語でカバーされるのは史上初とのことです。
ダンスには組体操のようにフォーメーションが作られるところもあり、これを可愛く表現するのもまたカントリー・ガールズの得意とするところです。

こうして3曲並べて聴いてみると、新機軸がありながらも、やっぱりカントリー・ガールズのコンセプトは明確に存在しているという印象です。
ただ、新メンバーを加えたタイミングだというのに、カントリー・ガールズが「初々しくてカワイイ」に立ち戻らず、もっと別のものに進化したのは確か。
1年前は、こんなことになるとは思ってもみなかったけど、また新たな気持ちで1年ワクワクできそうです。
本当にハロー!プロジェクトって、筋書きのないドラマなんですよね。

コラム記事:劔樹人


ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜
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ブギウギLOVE/恋はマグネット/ランラルン〜あなたに夢中〜
新メンバー2人を迎えての期待の最新シングル!イベント抽選シリアルナンバーカード付きの限定盤を含め、全6種の形態でリリースです!
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