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乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2015.4.22 更新

『乃木坂46 アンダーライブ サード・シーズン』レポート

『乃木坂46 アンダーライブ サード・シーズン』が4月14日から19日にわたり、東京・Zeppブルーシアター六本木にて行われました。昨年6〜7月のファースト・シーズン、同年10月のセカンド・シーズン、そして12月のセカンド・シーズンFINALに続いて開催された今回のアンダーライブは6日間で計8公演実施。当初は「セカンド・シーズン(計18公演)と比べると少ないか?」という印象があったサード・シーズンは、果たしてどんな内容だったのか。今回のコラムでは4月16日に行われた3公演目の様子をレポートしたいと思います。

まずステージの作りですが、これまで同様に極力シンプル。ライブ中も特攻などが使用されない、非常にアナログなものでした。この日は能條愛未と寺田蘭世が影アナを担当し、ライブは定刻通りにスタート。「OVERTURE」に続いて流れ始めたのは、最新シングル「命は美しい」。メンバーはイントロに合わせてステージ後方から登場し、20人一丸となってキレのあるダンスを披露しました。続いてロックテイストの「自由の彼方」や、ライブでも人気のダンスチューン「世界で一番 孤独なLover」などを間髪入れずに連発。4曲目「夏のFree&Easy」では早くも、客席中通路に用意されたお立ち台にメンバー3人が移動して歌うという、アンダーライブ恒例の場面も登場。5曲目「走れ!Bicycle」では間奏で「努力、感謝、笑顔」のコール&レスポンスも入るなど、オープニングからすでに高かった会場の熱気はさらに高まっていきます。

「会いたかったかもしれない」まで6曲立て続け披露が終わると、今度はメンバー1人ひとりが意気込みを語っていくダンスパートに突入。ここで中元日芽香が「今日はノンストプライブです!」と、今回のアンダーライブのテーマを明かします。続けて斉藤優里も「アンダーライブ史上、最多曲数で勝負します!」と宣言。そして20人全員が発言し終えた後に初めて「乃木坂46です!」と挨拶が入り、そこからはまたノンストップライブが続きます。

特に今回のライブで印象的なのは、ほんとんどの楽曲をメンバー20人が一丸となって歌い踊ること。以前のアンダーライブのようにユニットコーナーもなく、着替えのタイミングなどでメンバーが10人2組に分かれて楽曲披露することはあるものの、基本的には全員での総力戦的なパワーゲームと呼べる構成でした。しかもMCを挟まないノンストップスタイル。よくMCの弱さを指摘される乃木坂46ですが、アンダーメンバーにはソロでのラジオ経験者も多く、そういう意味ではアンダーライブでのMCは個々のカラーをアピールする絶好の機会。しかしそういったMCをライブ本編から一切排除して、20人が1つになって10数曲を連続で歌い踊り続ける。今までの乃木坂46にはなかったこのスタイルに、きっとライブを観た多くのファンが驚いたことでしょう。もしかしたらライブの途中で息切れしてリタイアするメンバーもいるかもしれない……ライブがスタートした序盤はそう思った人もいるかもしれませんが、2期生を含むメンバー20人は息切れどころか歌の声量が落ちることもなく、11thシングル『命は美しい』アンダー曲でセンターを務める中元、セカンド・シーズンでセンターに立った井上小百合を中心に、序盤と同じ勢いでライブを進めていくのです。

10人ずつに分かれて歌う「孤独兄弟」「コウモリよ」を経て、衣装替えを済ませたメンバーは再び20人で「音が出ないギター」「月の大きさ」「転がった鐘を鳴らせ!」などロック色の強いナンバーを連発。「シャキイズム」後には再びダンスパートが挿入されますが、続く「革命の馬」ではこれまでにない大人の雰囲気を漂わせ、「ダンケシェーン」では観客の“合いの手”も加わりさらなる盛り上がりを見せます。

19曲目「ハウス!」が終わると一度トーンダウンし、会場にはオルゴールサウンド調の「ぐるぐるカーテン」が流れ始めます。ここではメンバーが日替わりで手紙を朗読していくのですが、この日は影アナを担当した能條と寺田が担当。2人は自身の夢をつづった手紙を持参し、それぞれ読み終えると「夢を夢のままで終わらせません。希望を胸に」と告げて「君の名は希望」に突入。それまでのアッパーなモードから一変、じっくり聴かせる曲を立て続けに歌唱していくのですが、中でも「何度目の青空か?」でセンターを務めた井上が、歌い出しのソロパートで感極まり涙を流す場面が非常に印象に残っています。さらに「バレッタ」では全員が赤いスカーフを手にパフォーマンス。最後はそのスカーフをつなぐような形で大きなハートを作り曲を終えます。そして「ぐるぐるカーテン」「おいでシャンプー」の初期シングル曲2連発。「おいでシャンプー」を終えたところで中元が「こうやって皆さんの顔を近くで観れるのって、アンダーライブだけかなと。すごく幸せに思いました」とメンバーを代表して挨拶し、90分にわたるほぼノンストップ構成のライブ本編は終了しました。

この時点ですでに25曲を披露したアンダーメンバー。これまでのアンダーライブだったらすでにこの時点で終了していてもおかしくありませんが、サード・シーズンの真のすごさが発揮されるのは、実はここからと言っても過言ではないかもしれません。Tシャツに着替えたメンバーは「ここにいる理由」からライブを再開。ここでふと気付かされたのですが、ライブ本編ではシングル収録のアンダー楽曲が1曲も披露されていなかったのです。しかも「ここにいる理由」からアンダー楽曲6曲をメドレー形式で歌唱。アンダー楽曲だけで10分以上におよぶ圧巻のメドレーを披露したアンダーメンバーは、ここでようやくMCらしいMCを挟みます。しかし斉藤優里の「まだまだ盛り上がれる準備はできてますか?」を合図にライブは再開し、今度は「生まれたままで」「左胸の勇気」「扇風機」の3曲をメドレーで歌ってから、人気曲「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」でキレキレのダンスを披露。続いて2月下旬まで研究生だった6人(伊藤純奈、佐々木琴子、鈴木絢音、寺田蘭世、山崎怜奈、渡辺みり愛)が、カラフルなワンピース姿で新曲「ボーダー」を、そしてピンク色の新衣装に着替えた11thシングルアンダーメンバーが「君は僕と会わない方がよかったのかな」をそれぞれ熱唱しました。

アンコールが始まってから30分以上過ぎると2度目のMCへ。この日手紙を読んだ能條と寺田が前に呼ばれ、寺田は「今までは自分の気持ちをいうのは恥ずかしかったのに、乃木坂46に入ってからはちゃんと言えるようになった。この20人でアンダーライブができるのが本当にうれしいです」、能條は「過去の話をこんなにたくさんの人の前で赤裸々に話すことになって、本当に緊張して。でも前(客席)を見たら、皆さんが神を見るような目で見てくれてたからがんばろうと思った」と今日の感想を述べていきました。そして中元の「最後の曲は皆さんと歌いたいと思います!」を合図に、ラストナンバー「乃木坂の詩」へ突入。メンバー同様、観客も紫色のペンライトを手にすると客席一面が紫一色に染まり、会場の空気が完全に1つになったところで、140分にわたるアンダーライブは幕を下ろしました。

楽曲数にして全38曲という、昨年12月のセカンド・シーズンFINALを超えるアンダーライブ史上最多曲数となった今回のサード・シーズン。ライブ終了後に感想を求められた井上は「私はアンダーライブが始まった1年前もアンダーだったんですけど、この1年でみんな本当に成長したなって思います」、中元は「ライブ中みんなと目が合うと、目がキラキラしていて。私たちは本当に歌って踊るのが大好きなんだなって実感しました」と、それぞれ感慨深げに話しました。

こうして開始3日目の時点ですでに完成度の高いステージを提示したアンダーメンバーでしたが、18日の昼・夜2公演を井上が怪我で休演。しかし最終日19日の2公演にはなんとか出演し、千秋楽では18日公演で読む予定だった手紙をアンコールで読み上げるというサプライズも。井上は「私は弱くて、支えてくれる人が大好きです。メンバー、ファンの皆さんによって支えられています。みんなにとって大切な存在になるようがんばります」と涙ながらに自分の思いを伝えました。さらに千秋楽のみダブルアンコールとして「ロマンスのスタート」も披露。結果として全39曲、2時間半という記録にも記憶にも残る公演となりました。

このハードな8公演を経験したアンダーメンバー20人が、今後どのように成長した姿を見せてくれるのか。今のところ次のライブの予定は発表されていませんが、きっと次のライブではより魅力的になった彼女たちを目にすることができるはずです。

『乃木坂46 アンダーライブ サード・シーズン』セットリスト

SE. OVERTURE
01. 命は美しい
02. 自由の彼方
03. 世界で一番 孤独なLover
04. 夏のFree&Easy
05. 走れ!Bicycle
06. 会いたかったかもしれない
--ダンスパート--
07. 孤独兄弟
08. コウモリよ
09. 音が出ないギター
10. 月の大きさ
11. 転がった鐘を鳴らせ!
12. 指望遠鏡
13. 制服のマネキン
14. ガールズルール
15. シャキイズム
--ダンスパート--
16. 革命の馬
17. ダンケシェーン
18. ロマンティックいか焼き
19. ハウス!
--手紙朗読--
20. 君の名は希望
21. 何度目の青空か?
22. 気づいたら片想い
23. バレッタ
24. ぐるぐるカーテン
25. おいでシャンプー
--アンコール--
26. メドレー:
 ここにいる理由
 〜 狼に口笛を
 〜 13日の金曜日
 〜 初恋の人を今でも
 〜 涙がまだ悲しみだった頃
 〜 春のメロディー
27. メドレー:
 生まれたままで
 〜 左胸の勇気
 〜 扇風機
28. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
29. ボーダー
30. 君は僕と会わない方がよかったのかな
31. 乃木坂の詩
--ダブルアンコール(4月19日夜公演のみ)--
32. ロマンスのスタート

「命は美しい」全4タイプ発売中
3月18日(水)に発売された11thシングル。4仕様にてリリース【CD+DVD盤Type-A,B,C】CD+DVD ※カップリングの3曲目、DVD収録内容が異なります。
CD情報

文:西廣智一 WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、現在さまざまな音楽サイトや雑誌にてインタビューやコラムなどを執筆中。

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