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乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2014.12.18 更新

「アンダーライブ セカンド・シーズンFINAL! 〜Merry X'mas “イヴ” Show 2014」&「Merry X'mas Show 2014」総括(2014.12.12〜14)

趣向を凝らした2度目のクリスマスライブ

昨年12月20日に日本武道館で行われた乃木坂46初のクリスマスライブ「乃木坂46 Merry X'mas Show 2013」に続いて、今年は場所を有明コロシアムに移し、12月12〜14日の3日間4公演というスケールで開催された「Merry X'mas Show 2014」。このうち12日には「乃木坂46アンダーライブ セカンド・シーズンFINAL! 〜Merry X'mas “イヴ” Show 2014」と題して、今年10月に20公演近くにわたり行われた「乃木坂46 アンダーライブ セカンド・シーズン」の“ファイナル”公演をアンダーメンバーと研究生のみで実施しました。また13、14日にはメンバー勢揃いの「乃木坂46 Merry X'mas Show 2014」が3公演行われ、クリスマス色満載の選曲&演出だけでなく、来年1月7日発売の1stアルバム「透明な色」のDISC 2(Type-AおよびBのみ付属)に収録されるカップリング曲10曲をファンから投票を募り、TOP30をカウントダウン形式で発表するという初の試みが用意されました。

昨年は初の武道館単独公演、かつ初の本格的クリスマスライブということで初尽くしの1日でしたが、今年は数々のドラマが用意された、ファンにとって見どころの多い3日間となりました。

「定員未達」から「8000人」までの8カ月

12日のアンダーライブは単に10thシングル「何度目の青空か?」でのアンダーメンバーによる最後のライブというだけでなく、今春からスタートしたアンダーライブそのものの「第1章の集大成」と呼べる素晴らしい内容でした。通常のアンダーライブでは800人規模の会場で華やかなセットや特効を用いずに、歌とダンスのみで魅せるステージを繰り広げてきましたが、今回はクリスマスツリーをモチーフにした大きなメインステージやサブステージ、アリーナを縦横無尽に動き回るトロッコまで用意されています。そんな晴れの舞台で、幾多の苦難を乗り越えてきたアンダーメンバーはライブ冒頭の4曲を10月のアンダーライブと同じ曲順で構成しました。そこにはボロボロになりながらも笑顔を絶やさずに踊り抜いた彼女たちの姿はなく、より頼もしく、より凛々しくなったアンダーメンバーがいました。彼女たちはこの8カ月間に経験してきたことすべてをステージにぶつけ、それに対してファンは熱を帯びた声援で応えていきます。

ツリーをモチーフにした大きなメインステージやサブステージ、アリーナを縦横無尽に動き回るトロッコまで用意されています。そんな晴れの舞台で、幾多の苦難を乗り越えてきたアンダーメンバーはライブ冒頭の4曲を10月のアンダーライブと同じ曲順で構成しました。そこにはボロボロになりながらも笑顔を絶やさずに踊り抜いた彼女たちの姿はなく、より頼もしく、より凛々しくなったアンダーメンバーがいました。彼女たちはこの8カ月間に経験してきたことすべてをステージにぶつけ、それに対してファンは熱を帯びた声援で応えていきます。

でもこの日の相乗効果は特別なことじゃない。実はこの関係性こそがアンダーライブの醍醐味なんです。永島聖羅はMCで「(会場のキャパが)800人でも8000人でも、皆さんのノリ、変わらんわ(笑)」と笑顔で話しましたが、本当にその通り。メンバーのスキルの向上や会場のスケールアップなどの違いはあれど、六本木ブルーシアターで築き上げられた両者の絆は、たとえアリーナクラスになろうが簡単に崩れたりはしないのです。メンバーもそんな安心感があるからこそ、変に気負うことなく笑顔でライブを楽しめたんじゃないでしょうか。

また今回のライブでは集大成にふさわしいスペシャル企画も用意されました。それはアンダーメンバー&研究生全員がセンターになる曲を1曲ずつ披露すること。残念ながら山崎怜奈は学業のためアンコールのみの参加となりましたが、それ以外の22名は抽選で決まった楽曲を次々に歌唱して、ファンを驚かせました。選抜メンバーと違って露出が少ない、また個々がフィーチャーされる機会があまりない彼女たちだけに、この試みは本人たちのみならず、彼女たちのファンにとってもうれしいものだったはず。特に2期生メンバーはこれまで見せる機会の少なかった持ち味を存分に発揮していましたし、今後このチャンスを自信につなげてさらに成長するかもしれません。

8thシングル「気づいたら片想い」の購入者応募特典としてスタートしたアンダーライブですが、最初は応募総数が定員に満たなかったため2次募集をかけるという事態に。そして6月からは9thシングル「夏のFree&Easy」アンダーメンバーによる有料形式のアンダーライブが開始し、以降は大きな反響とともに人気を高めてきました。悔しさから始まった1つのドラマが、大舞台という素敵なクリスマスプレゼント(さらにファンからの大声援によるダブルアンコールもありました)で大団円を迎えた今、2015年からのアンダーメンバーのさらなる飛躍、そして近い将来に実現するであろう「アンダーライブ サード・シーズン」がどういったものになるのかに注目が集まります。

メンバーとファンが一緒に作り上げたライブ

アンダーライブを終えた翌13日に1公演、続く14日に2公演が行われた「乃木坂46 Merry X'mas Show 2014」ではステージセットに微調整を加え、メインステージ前に花道とセンターステージを増設。さらにスタンド席通路にもメンバーを乗せたトロッコが通行するなど、どの席から観ても至れり尽くせりな演出が用意されました。

今年のクリスマスライブの見どころは、ライブ中盤の「クリスマスソングメドレー」、そして序盤から1時間以上をかけて実施された「カップリングリクエストTOP30」の結果発表でしょう。まずクリスマスソングメドレーは昨年のスタンダードナンバーから一変し、マライヤ・キャリー「恋人たちのクリスマス」を筆頭にWham!「Last Christmas」、山下達郎「クリスマス・イブ」といった洋邦ポップスの名クリスマスソングが中心。これらの楽曲に乗せて、背中に鉄琴を装着したメンバーが1列に並んで前のメンバーの鉄琴を叩くパフォーマンスや、傘を使ったパフォーマンスなどを交えながら10分前後のメドレーを展開しました。ここでは中元日芽香や川村真洋といった歌唱力に定評のあるメンバーがフィーチャーされたほか、SPEED「White Love」での生田絵梨花や桜井玲香などの聴き応えあるソロパートが印象的でした。さらに「恋人たちのクリスマス」で英語詞に挑戦したことも特筆すべきポイントでしょう。13日公演はスカパー!でも生中継されたので、その活躍ぶりを目撃したファンは多かったのではないでしょうか。

そして今回の目玉であるカップリングリクエストTOP30。各公演で10曲ずつ発表されたのですが、何位にどの曲が入ったかは事前にメンバーには知らされず(もちろん各曲をどのステージで、どのような演出で歌うかはリハーサルしていますが)、ステージで順位が発表されると該当曲を歌うメンバーは急いでステージ裏で衣装に着替えてから歌唱するという、半ばドッキリ形式の構成となりました。なのでメンバーによっては、ランキングされた曲次第で連続歌唱することもあるわけです。歌わないメンバーはステージのひな壇に座って、ファンと一緒にライブを楽しむところは、ハロプロの正月&夏コン、48グループの「リクエストアワー セットリストベスト100」に近いものがあると言えます。

13日公演では永島が30位「遠回りの愛情」から27位「シャキイズム」までの4曲に連続出演し、人一倍活躍しました。その後もこの記録は打ち破られることはないかと思われたところ、最終公演で斉藤優里が9位「失いたくないから」から5位「無口なライオン」までの5曲連続出演を達成。彼女は自身が参加する「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」が1位になれず7位で発表されたことに悔し涙を流しましたが、最終的には別の参加曲「他の星から」が1位を獲得し、10曲中6曲に出演するというこの日のMVP的な活躍ぶりを見せました。

またインフルエンザ発症でライブを欠席した生駒里奈に代わり22位「水玉模様」を、歌詞に登場する“16歳”にちなんで現在16歳のメンバー(伊藤純奈、川後陽菜、齋藤飛鳥、佐々木琴子、寺田蘭世、樋口日奈、星野みなみ、和田まあや)が歌唱。30位「遠回りの愛情」では大和里菜に代わり松井玲奈が加わるなど、今回ならではのコラボレーションも実現しました。さらに10位「ダンケシェーン」ではステージにいない生駒へのコールも会場内に響き渡ったほか、4位「涙がまだ悲しみだった頃」では卒業した伊藤寧々に向けた“寧々カラー”のサイリウム(ピンク&オレンジ)が客席に多数見受けられる微笑ましい一幕も。そして「涙がまだ悲しみだった頃」では同曲の原曲メンバーではない伊藤万理華が参加して、今も変わらぬ“伊藤ちゃんず”の絆を改めて感じさせる場面もありました。

こういったエピソードからメンバー間の絆の強さ、そしてメンバーとファンの信頼関係がしっかり確認できた今回のクリスマスライブ。アルバム収録曲を決めるための投票ではあったものの、結果として乃木坂46と彼女たちのファンが一丸となってライブのセットリスト(の一部)と演出を作り上げることになったと言っても過言ではないでしょう。初日のアンダーライブ含め、こういった経験がデビュー3周年を目前に控えた2015年にどのように生かされるのか、そして1月の1stアルバム「透明な色」を経て乃木坂46がどこへ向かっていくのか、純粋に楽しみでなりません。

透明な色(1/7発売1stアルバム)
DISC 1には全シングル曲10曲他収録予定。TYPE-A/BのDISC 2にはファン投票で選ばれるカップリング曲の人気曲を収録。そしてTYPE-AのDVDにはライブ映像を収録予定。先着特典:楽天ブックス限定 “オリジナル大判ポストカード(キラキラホログラム仕様)”
CD情報

文:西廣智一 (WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」を筆頭とした音楽サイトにてインタビューやディスクレビューなどを執筆。)

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