現在地
 >  乃木坂46公認コラム『のぼり坂』 > 乃木坂46公認コラム『のぼり坂』vol.33

乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2015.9.9 更新

『真夏の全国ツアー2015』総括&明治神宮野球場公演レポート

乃木坂46の全国ツアー『真夏の全国ツアー2015』が8月30&31日、東京・明治神宮野球場で行われた2公演をもって閉幕。毎年夏の恒例行事となった全国ツアーですが、今年は8月5日の仙台を皮切りに名古屋、広島、全国6都市16公演、計15万人を動員という過去最大規模のツアーとなりました。今回のコラムではツアーを総括しつつ、ツアーファイナルとなった明治神宮野球場2公演のレポートを紹介します。

「乃木坂らしさ」と向き合うツアー

今回のツアーではオープニングや曲の合間にVTRをふんだんに使用され、これらの映像を通じてメンバー、そして観客に「乃木坂らしさとは?」と問題提起されます。なんとなくそれぞれの胸の中にはあるけど、明確に言葉で表現されることのなかった「乃木坂らしさ」。乃木坂46のメンバーはこの問題提起に対して、歌やパフォーマンス、ときにはMCを通じて答えようとしていきます。7月に公開されたドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』の後だけに、その問いかけは観る者の心により強く訴えかけたのではないでしょうか。

実際のライブですが、今回の地方公演では数タイプのセットリストが用意され、公演ごとに一部異なる選曲で観客を楽しませてくれました。また演出面でもステージから前方に延びたセンターステージ、アリーナやスタンド席などを移動するフロート、そして現在放送中の主演ドラマ『初森ベマーズ』に関連したコーナーなど見どころ満載。中でも、本編終盤に用意された生田絵梨花のピアノとストリングスカルテットによる伴奏で「何度目の青空か?」「君の名は希望」を合唱するパートには、驚かされた人も多かったのではないでしょうか。こういった演出からスタッフが考える「乃木坂らしさ」が伝わってきたのも、非常に興味深いところです。

雨にも負けず完遂した神宮初日公演

さて、1年ぶりに明治神宮野球場でライブを行うことになった乃木坂46。昨年は好天に恵まれましたが、今年は2日とも朝からどんよりとした天気。しかも昨年のライブ後、100%の力を出しきれなかった悔しさから泣いたメンバーもことから、今年は1年越しのリベンジとなります。地方公演ではどのライブも完成度の高いパフォーマンスを見せてきた彼女たちは、自信を持って今回の神宮公演に臨んだはずです。

8月30日の1日目公演は開演前から雨が降り始めましたが、オープニングでセンターステージに登場した生駒里奈は「神宮ーっ、雨に負けるなーっ!」と腹の底から叫び、自身がセンターを務める最新シングル「太陽ノック」から勢いよくライブをスタートさせました。途中雨足が強くなる場面もありましたが、メンバーはそんなことお構いなしに、ステージやランウェイを全力で走り回ります。

またこの日は同タイミングに愛知・豊田スタジアムで卒業ライブを行っていたSKE48松井玲奈へのサプライズも実施。豊田スタジアムに事前収録したメッセージ映像を送るも実は生中継でしたというもので、一面松井玲奈のイメージカラーの緑色に染まった神宮を目にした彼女は、瞳を潤ませながら喜びの言葉を寄せました。

そして今ツアー最大の見せ場である生田のピアノとストリングス隊による生演奏コーナーが、神宮ではグレードアップ。指揮者とフルオーケストラを導入した大所帯で「何度目の青空か?」「君の名は希望」、さらに「悲しみの忘れ方」を加えた3曲を披露しました。本編ラストナンバーの「悲しみの忘れ方」では曲中のブレイクで花火が打ち上がる、野外ならではの演出も追加。曲のエンディングと同時に生駒の頬を涙が伝うという感動的なシーンで、1日目公演はクライマックスを迎えました。

さらにこの日は『アンダーライブ 4thシーズン』が10月15日から25日まで、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoで開催されること、生駒、伊藤万理華、井上小百合、斉藤優里、桜井玲香、新内眞衣、松村沙友理、若月佑美の8名が出演する舞台『すべての犬は天国へ行く』が10月1日から12日まで同じくAiiA 2.5 Theater Tokyoで上演されることも発表。同時に、今年は『16人のプリンシパル』はお休みすることもアナウンスされています。

感動の涙続出のツアーファイナル

結果として3時間を超える濃厚な一夜となった神宮1日目公演。続く31日のツアーファイナルは、公演中小雨がぱらつくことがあったものの、天気が大きく崩れることなく有終の美を飾ることができました。

前日同様に生駒の第一声からライブがスタートするのですが、この日はいつも以上に溜めて、「神宮ーっ! 行けますかーっ! 集大成を見せつけようぜ! 最高の夏の思い出、一緒に作りましょう!」と叫んでから「太陽ノック」に突入。以降もメンバーは前日に勝るとも劣らない勢いで、パフォーマンスを続けていきます。MCでは白石麻衣が「終わりたくないです……悔いが残らないよう、全力で楽しんでいきたいと思います」と笑顔でコメントし、頼もしさを見せつけました。

前日に『アンダーライブ 4thシーズン』開催が発表されたアンダーメンバーも、映像を通じて「乃木坂46の“底力”を見せる」とアピールしてから「君は僕と合わない方がよかったのかな」「扇風機」といった楽曲で、その存在感を提示。神宮初日にサプライズ発表があったことからこの日は安心していたようですが、なんと2日目もメンバーには内緒のサプライズが。「『4thシーズン』後もアンダーライブは終わらない」ということで、12月17、18日の2日間にわたり東京・日本武道館でアンダーメンバー単独ライブを実施することがアナウンスされました。ライブを重ねるごとに課せられるハードルがどんどん高くなっているアンダーメンバーですが、間違いなく昨年の有明コロシアム公演以上のパフォーマンスを見せてくれることでしょう。

いよいよライブも終盤。前日に続いて桜井、白石、西野七瀬、橋本奈々未が「乃木坂らしさ」について、自身の思いとともに朗読していきます。そしてスクリーンにはメンバーが好きな「乃木坂46ナンバーの歌詞」が紹介され、前日同様に生田のピアノソロが繰り広げられます。そのままフルオーケストラが加わり「何度目の青空か?」「君の名は希望」「悲しみの忘れ方」へと続き、会場は感動的な空気に包まれライブ本編エンディングを迎えました。前日は生駒が綺麗な涙を流したことが印象的でしたが、この日は毎公演ピアノを生演奏するという重責を果たした生田が、「『乃木坂らしさ』を表現するという大事なコーナーでちゃんとやりきれるか心配だったけど、裏ではスタッフさんに応援してもらって、ステージに出たら皆さんが迎えてくれて、そしてメンバーがいて、『ああ、1人じゃないんだ。みんながいるから乃木坂らしさを作れるんだ』って改めて実感できました」と涙ながらに語りました。また生田のみならず、感動の涙を流すメンバーも多数見受けられました。

アンコールでは、前日30日深夜にテレビ東京系『乃木坂工事中』で発表された13thシングル選抜メンバー16名が、10月28日にリリースされる新曲「今、話したい誰かがいる」も初お披露目。さらにこの曲が9月19日より公開される映画『心が叫びたがっているんだ。』の主題歌に決定したこともアナウンスされました。白石&西野がダブルセンターを務めるという新たな試みが導入されたこの曲を披露し終えると、西野は「サビの頭を間違えちゃった。ごめんなさい(笑)」と観客に謝罪する一幕もありました。最後は乃木坂46のテーマ曲でもある「乃木坂の詩」で、3時間近くにわたるツアーファイナルは終了。全力を出し切ったメンバーは最高の笑顔を見せ、ステージを降りていきました。

しかしファンによる「乃木坂46コール」は鳴り止むことはなく、しばらくすると再度メンバーがステージに現れ、予定外のダブルアンコールとして「ロマンスのスタート」をプレセント。キャプテンの桜井は「こんなこと初めて!」と喜びをダイレクトに表現してから、「絶対に皆さんを後悔させないような、どこのグループにも負けないグループになります。だから、ずっとずっと乃木坂のことを愛し続けてください!」とファンにメッセージを送り『真夏の全国ツアー2015』最終公演を締めくくりました。

結局、「乃木坂らしさ」とはなんだったのか。公演中、桜井は「私たちはまだまだ『乃木坂らしさ』を探している途中です」と言いましたが、そういった悩んでいることを含めて、このツアーで彼女たちが見せたすべてが「乃木坂らしさ」そのものだったのかもしれません。そしてライブを観たあなたが今、乃木坂46に対して感じていることこそが「乃木坂らしさ」なのかもしれません。答えは決して1つではなく、観る人、感じる人によって異なってくるはずですから。

乃木坂46『真夏の全国ツアー2015』明治神宮野球場公演セットリスト

<8月30日>
--VTR--
SE. OVERTURE
01. 太陽ノック
02. 走れ!Bicycle
03. おいでシャンプー
04. 羽根の記憶
05. 魚たちのLOVE SONG
06. 無表情
07. ハウス!
08. ロマンティックいか焼き
--VTR--
09. 君は僕と会わない方がよかったのかな
10. 扇風機
11. 狼に口笛を
--VTR&初森ベマーズコーナー開始--
12. 太陽ノック(ストンプVer.)
13. 月の大きさ
14. 指望遠鏡
15. 会いたかったかもしれない
16. もう少しの夢
--初森ベマーズコーナー終了--
17. 別れ際、もっと好きになる
18. 命は美しい
19. 世界で一番 孤独なLover
20. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
21. ガールズルール
22. 夏のFree&Easy
23. バレッタ
--朗読&VTR--
--生田絵梨花ピアノソロ--
24. 何度目の青空か?
25. 君の名は希望
26. 悲しみの忘れ方
--アンコール--
27. ロマンスのスタート
28. そんなバカな…
29. ダンケシェーン
30. 制服のマネキン
31. 乃木坂の詩

<8月31日>
--VTR--
SE. OVERTURE
01. 太陽ノック
02. 走れ!Bicycle
03. おいでシャンプー
04. 羽根の記憶
05. 魚たちのLOVE SONG
06. 無表情
07. ハウス!
08. ロマンティックいか焼き
--VTR--
09. 君は僕と会わない方がよかったのかな
10. 扇風機
--VTR&初森ベマーズコーナー開始--
11. 太陽ノック(ストンプVer.)
12. 月の大きさ
13. 指望遠鏡
14. 会いたかったかもしれない
15. もう少しの夢
--初森ベマーズコーナー終了--
16. 別れ際、もっと好きになる
17. 命は美しい
18. 世界で一番 孤独なLover
19. ここにいる理由
20. ガールズルール
21. 夏のFree&Easy
22. 気づいたら片想い
--朗読&VTR--
--生田絵梨花ピアノソロ--
23. 何度目の青空か?
24. 君の名は希望
25. 悲しみの忘れ方
--アンコール--
26. 転がった鐘を鳴らせ
27. ダンケシェーン
28. 制服のマネキン
--VTR--
29. 今、話したい誰かがいる
30. 乃木坂の詩
--ダブルアンコール--
31. ロマンスのスタート

10月28日発売 13thシングル「今、話したい誰かがいる」
10月28日発売 13thシングル「今、話したい誰かがいる」
早くも13枚目のシングル発売が決定しました!初回限定盤の3タイプに加え通常盤の全4種でリリース!絶賛予約受付中です!
CD情報

文:西廣智一 WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、現在さまざまな音楽サイトや雑誌にてインタビューやコラムなどを執筆中。

乃木坂46過去コラム一覧