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乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2015.10.28 更新

乃木坂46 13thシングル『今、話したい誰かがいる』ライナーノーツ

乃木坂46の通算13枚目のシングル『今、話したい誰かがいる』が10月28日リリースです。当コラムではこのシングルに収録された楽曲および映像作品の見どころについて紹介したいと思います。

「今、話したい誰かがいる」

全国ツアー『真夏の全国ツアー2015』の千秋楽となった8月31日の明治神宮野球場公演で初披露された本作の表題曲は、大ヒットを記録中のアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』の主題歌、および『From AQUA』乃木坂46コラボキャンペーンのCMソングとしてもお馴染みの1曲。「乃木坂らしさ」と向き合った夏の全国ツアーにおいて、そのクライマックスといえるタイミングでお披露目されたという意味では、「乃木坂らしさ」に対する乃木坂46からの回答と受け取れる楽曲かもしれません。アップテンポながらもピアノを軸にしたサウンドが心地よく、恋愛をテーマにしながらも実はもっと深い解釈もできる歌詞という点でも、「君の名は希望」「何度目の青空か?」といった過去の代表曲にも匹敵する1曲と言えるでしょう。

ミュージックビデオはストーリー性の強い内容となっており、とある街のダンスサークルを外から見ている耳の聞こえない1人の少女(西野七瀬)と、白石麻衣を中心としたダンスサークルの仲間(乃木坂46のメンバー)が必死にコミュニケーションをはかるというもの。このMVの撮影に向けて、西野はメンバーとともに初めて本格的に手話を学んだとのことで、映画『心が叫びたがってるんだ。』にも通ずる世界観だけではなく、涙なくしては見られないエンディング含め彼女の演技にぜひ注目してほしいと思います。

「嫉妬の権利」(全仕様共通C/W曲。MVはType-C収録)

13thシングルアンダーメンバー21名が歌うこの曲は、メジャーコードを多用しながらもどこか切なげなメロディを4つ打ちビートに乗せた耳障りの良いミディアムチューン。選抜曲「今、話したい誰かがいる」における白石&西野のように、本作では堀未央奈と中元日芽香がWセンターを務めています。10月25日に閉幕した「乃木坂46 アンダーライブ 4thシーズン」では12thシングルアンダーメンバーに斉藤優里、新内眞衣、樋口日奈、山崎怜奈を加えた20名でライブ初披露し、話題を呼んだばかりです。

片思いがエスカレートして嫉妬に変わる瞬間を綴った歌詞に習い、この曲のMVも嫉妬がテーマ。MVに登場するアンダーメンバー21名全員が誰かしらのことを思っているという嫉妬の連鎖が描かれており、メンバーが次々と見せる嫉妬の表情やその思いの伝え方がそれぞれ異なるところも見どころとなっています。

「ポピパッパパー」(Type-A収録)

この不思議なタイトルを持つ楽曲は、「今、話したい誰かがいる」と同じく13thシングル選抜メンバーが歌唱するダンスナンバー。ジャズなどでよく使われる、意味のない音をメロディにあわせて即興的に歌う歌唱法「スキャット」が導入された初の楽曲で、意味がない音の羅列だからこそアップテンポのリズムと合わさったときの気持ち良さは抜群です。「(パ行で)歌いましょう」という歌詞のとおり、本作ではパ行でのスキャットが登場するのですが、実はこれ、よく聴くと「乃木坂46」と母音が一緒なのに気付いていたでしょうか? そのへんも含めて、歌詞のとおり「わかる人」だけが「わかればいい」のかもしれませんね。

シングルのType-A付属DVDに収められたMVでは、この高速スキャットも再現。リップシンクシーンの撮影ではどのメンバーも苦戦し、最終的に5時間もかかったという話もあります。またこの曲は「Samantha Thavasa Petit Choice」テレビCMソングに採用されたこともあり、MV内でメンバーが持参していたバッグも「Samantha Thavasa Petit Choice」のもの。サウンドやMVの世界観含め、今まで以上にモダンな仕上がりとなった本作は、これまで乃木坂46に興味のなかった人にもアピールする1曲かもしれません。

「大人への近道」(Type-B収録)

北野日奈子、寺田蘭世、中田花奈、中元日芽香、堀未央奈の5名によるユニット「サンクエトワール」が歌うのは、子供と大人の狭間で揺れ動く女の子の感情を歌ったメロディアスな1曲。このユニット名は10月4日放送のNHKラジオ「らじらー!SUNDAY」の企画で、リスナーからの公募により決定したものです。

Type-B付属DVDに収録されたMVでは、語り部の母親(堀)が学生時代に経験したほろ苦い三角関係を通じてメンバー5名が大人になっていく姿がドラマ仕立てに描かれています。過去の回想シーンということで、映像自体も1980年代をイメージしたものとなっており、登場する看板なども近代的なものから古風なものへと変えて撮影に挑んだというエピソードもあります。男子校に潜入した5人の行動や表情にも注目です。

「悲しみの忘れ方」(Type-C収録)

今年7月に劇場公開されたドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』の主題歌が、満を持してのCD化。『真夏の全国ツアー2015』でも毎回本編ラストで披露されていたこともあり、すでにファンにはお馴染みの1曲と言えるでしょう。11月18日には『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』のDVD&Blu-rayの発売も控えているので、ぜひこの機会に歌詞を反芻しながら「悲しみの忘れ方」に浸ってみてください。

「隙間」(通常盤、ここさけ盤収録)

伊藤万理華、井上小百合、斉藤優里、桜井玲香、中田花奈、西野七瀬、若月佑美という7名によるユニット曲。昨年のカップリング曲投票で1位に輝いた「他の星から」(6thシングル『ガールズルール』収録)、そして「僕が行かなきゃ誰が行くんだ?」(9thシングル『夏のFree&Easy』収録)に続く同ユニット3作目となります。同一ユニットにオリジナル曲が3曲も与えられたケースは、個人PVから誕生した「からあげ姉妹」(生田絵梨花&松村沙友理によるユニット)を除けばこれが初めて。エレクトロ色の強かった「他の星から」、アップテンポの「僕が行かなきゃ誰が行くんだ?」から一変し、今回は切なく儚げな印象を与える作風です。「他の星から」から2年を経て、より大人へと近付いた7人が表現する繊細さは一聴の価値ありです。

「個人PV」

本作では10thシングル『何度目の青空か?』以来となる個人PVも復活。1期生、2期生含む37名がドラマやミュージカル、ドキュメンタリー、CG全開のマンガなど、クールなものからコミカルなもの、シュールなものまでさまざまなジャンルに挑戦しています。各作品を手がけるクリエーター陣は舞台演出家や俳優として活躍する小林顕作さん、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2015ミュージックShort部門でシネマチックアワードを受賞した山岸聖太さん、第17回 文化庁メディア芸術祭「エンターテインメント部門」審査委員会推薦作品を映像とガジェットで選出された森翔太さんなど豪華な面々。過去の個人PVにも引けを取らないクオリティの映像を、ぜひDVDにてお楽しみください。

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13thシングル『今、話したい誰かがいる』
13thシングル『今、話したい誰かがいる』
記念すべき13枚目シングルは、初回盤3形態+通常盤の全4種でリリース!初回仕様封入特典には、全国握手会参加券+生写真ランダム1種予定。
CD情報

文:西廣智一 WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、現在さまざまな音楽サイトや雑誌にてインタビューやコラムなどを執筆中。

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