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乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2015.11.11 更新

『乃木坂46 アンダーライブ 4thシーズン』総括&千秋楽レポート

『乃木坂46 アンダーライブ 4thシーズン』が10月15日から25日にかけて、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて行われました。昨年6〜7月の1stシーズン、同年10月の2ndシーズン、今年4月の3rdシーズンに続いて開催された今回のアンダーライブは、11日間にわたり計12公演を実施。このコラムでは25日夜公演の千秋楽を軸に、4度目のアンダーライブが意味するもの、そしてこの経験がメンバーに何をもたらすのかについて書いていきたいと思います。

今回のアンダーライブには、12thシングル『太陽ノック』のアンダーメンバーのうち16名(樋口日奈、渡辺みり愛が学業のため欠席)が参加。毎年恒例の全国ツアーが8月に行われたこともあり、リリースタイミングから少し遅れての開催となりました。過去3回のアンダーライブ、昨年12月に東京・有明コロシアムで行われた2ndシーズンFINALが高い評価を受けていること、そして12月17、18日にはアンダーメンバーのみによる初の東京・日本武道館公演が控えていることなど、4thシーズン参加メンバーにとってはこれらの要因が大きなプレッシャーになったかもしれません。また、ユニットシャッフルなどで楽しませた1stシーズン、ダンスに注力し魅せる要素を強調した2ndシーズン、“全員センター”という前代未聞の企画にチャレンジした2ndシーズンFINAL、そしてMCを排除してひたすらノンストップで駆け抜ける3rdシーズンと、公演内容的にも若干出尽くした感がある中でどのような魅せ方をするのかにも注目が集まりました。

シングル表題曲なしでどこまで戦えるか

4thシーズンを何公演か観た結果、私は今回のアンダーライブには2つのポイントが隠されているように感じました。1つは「ヒットシングルを排除し、アンダー楽曲を軸にしたセットリストでどこまで戦えるか」ということ。いきなりセットリストの話になってしまいますが、今回シングル表題曲はアンコールラスト(千秋楽のみダブルアンコールあり)の「太陽ノック」のみで、本編は「初恋の人を今でも」から始まり「君は僕と会わない方がよかったのかな」「別れ際、もっと好きになる」とアンダー楽曲が立て続けに披露されます。その後もカップリング曲に加えてユニットシャッフルがありましたが、そこでもシングル表題曲が歌われることはありませんでした。初めて乃木坂46のライブを観るという一見さんにとっては非常にハードルの高い内容かもしれませんが、ここからは「ヒット曲に頼らなくても、私たちには観た人たちを圧倒させるだけのパフォーマンス力がある」という自負が強く感じられました。

事実、今回の4thシーズンでセンターを務めた堀未央奈の輝きは選抜メンバーとして活躍していた頃以上だったと思います。これは彼女が選抜時代に頑張っていなかったという意味ではなく、「バレッタ」でいきなり選抜&センターに抜擢され、以後も慣れないながらも選抜メンバーとして活躍してきた彼女のリミッターがここにきて外れた……と解釈しています。彼女自身、12thシングルで選抜メンバーから外れたことで意識の変化があったのは確かで、それも良い方向に作用したのだと思います。そして、そんな堀を近くで支える3rdシーズンの立役者・中元日芽香と、堀と同期で仲良しの北野日奈子。この2人の功績もかなり大きく、3rdシーズンを経て一皮剥けた中元は今回さらに強烈な存在感を放っていたし、堀との相乗効果で自身の意識も高まった北野の表情や動きにもこれまで見られなかったような変化が感じられました。

もちろん、今まで以上の実力を付けたのはこの3人だけではなく、今回のアンダーメンバー全員に言えること。これまで影に隠れることの多かったメンバーまでもが光を放ち始めていることに気づけたのは、この4thシーズンの一番大きな収穫でした。

メンバー全員がトークから「逃げない」

そしてもう1つのポイントが「トークに注力する」こと。結成時こそ歌やダンスにおいて素人集団であった乃木坂46は、パフォーマンス力においてこの4年間でかなりの向上を見せたと思います。しかし、トークという点においてはまだまだと言わざるを得ません。最近でこそラジオパーソナリティを務めるメンバーが増えたりライブでトークを引っ張るメンバーが増えたりしていますが、全体的に見ればその実力は決して高いとは言えません。きつい言い方をしてしまえば、これまでその苦手要素とどこまで本気で向き合ってきたのか、その成果は形として表せているのか……と疑問を感じることが、これまで何度かあったのも事実です。

過去のアンダーライブでは『16人のプリンシパル』の延長や、メンバー1人をフィーチャーしたトーク、手紙を読むなどの演出がありましたが、今回は12月の武道館ライブを良くするためには?というテーマの座談会、さらには観客を巻き込んだフリートークを用意。誰か1人が喋るのではなく、全員が積極的に会話に参加する形を取りながら、これまでトークに消極的だったメンバーも果敢に前へ出て行こうとします。もちろん座談会、フリートークともに軸になるメンバーはいるのですが、そういったメンバーにツッコミを入れたり合いの手を入れたりするメンバーも日を追うごとに増えていきました。

このトークに関しては、日によって出来不出来が大きかったのも事実。私が観た公演の中でも決してベストとは言えなかった回もありました。そういう日は終演後、バックヤードでメンバーがライブスタッフにどこがダメだったのか、こういう場合はどうするのがベストなのかと質問する姿が見受けられました。また、トークで爪痕を残すことの多かった和田まあやですら、納得がいくトークができず終演後に涙を流していたのも印象に残っています。

こうして12公演を終えた12thシングルアンダーメンバーですが、ここで得た経験が今後どのように生かされるのか。その結果はすぐに表れるものではないと思います。しかし、間違いなく全員の意識に変化はあったはずで、その影響は武道館ライブや、その後のライブなどで感じられるかもしれません。4年目にして新たな領域へと突入した乃木坂46。今後も彼女たちの成長から目が離せそうにありません。

『乃木坂46 アンダーライブ 4thシーズン』千秋楽レポート

10月25日の夜公演が千秋楽となったアンダーライブ4thシーズン。堀未央奈と永島聖羅の影アナを経て、「OVERTURE」で会場の熱気が高まりますが、ライブは「初恋の人を今でも」からしっとりとスタートします。2曲目「君は僕と会わない方がよかったのかな」も落ち着いた雰囲気を醸し出しますが、続く「別れ際、もっと好きになる」で少しずつテンポアップしていき、幕間のダンスパートでメンバーが一糸乱れぬダンスを披露すると客席の盛り上がりも一気に加速。4曲目「自由の彼方」以降はいつもと変わらぬ熱気に満ちたライブが繰り広げられ、曲によってはメンバーが客席中通路のお立ち台で歌唱する一幕もありました。

最初のMCでは永島が「今までで一番勢いがある!」と嬉しそうに話し、堀も「ここで学んだことを武道館にぶつけて、史上最高の武道館公演にしたいと思います!」と早くも武道館公演の意気込みを語ります。その後は公演ごとに選曲と歌唱メンバーの異なるシャッフルユニットコーナーへ。千秋楽では伊藤かりん、北野日奈子、寺田蘭世が「なぞの落書き」、佐々木琴子、鈴木絢音、中田花奈、和田まあやが「あらかじめ語られるロマンス」、川村真洋、斎藤ちはる、永島聖羅、堀未央奈が「魚たちのLOVE SONG」、伊藤純奈、川後陽菜、相楽伊織、中元日芽香、能條愛未が「遠回りの愛情」を披露しました。

最初のトークコーナーとなる座談会パートでは、これまでの公演では8人2組に分かれ、どちらか1組が舞台でトークをしていましたが、最終日のみ16人全員でのトークに。来場者からその日募った意見を元に、どうしたら武道館ライブを良いものにしていけるかを話し合っていくのですが、この日はなぜか堀が観客に対して「黒ごま」や「アルパカの足」など個性的なあだ名を付けていきました。そして武道館ライブへの意気込みを語ることになり、中元は「武道館はアンダーライブが始まったときから目指していた場所。集大成として、全力でいいライブができるように頑張りたい」、寺田は「アンダーライブはすごく成長できた場所。それを前面に出して、武道館も頑張りたい」、かりんは「最初は2期生が出させてもらって申し訳ないって気持ちだったけど、今は堂々と仲間としてステージに立てていると思う。武道館もみんなで頑張ります!」、相楽は「パフォーマンスが苦手だったけど、今回はスキルアップを目指して臨んだので、この勢いのまま武道館も頑張りたい」、能條は「今回は歌もダンスもさることながら、MCもみんな頑張った。武道館ではパフォーマンスは最高なものを、MCは面白いものを、とにかくすべてが最高のものをお届けしたい」、堀は「今回のアンダーライブでたくさん学んだことがあるんですけど、まだまだ私たちもできると自分たちで思っている。武道館では史上最高の、今までのアイドルグループではできなかったようなライブを作りたい」とそれぞれ熱く語りました。

二度目のトークコーナーは川後、相楽、中田、能條がお客さんからのお題で熱く語るというもの。「マイナンバー制度」「メンバーの推しメン」などのテーマで、時に脱線しながらも笑いの絶えないトークを続けていると、客席後方が騒がしくなり始めます。実はこの日、メンバーの秋元真夏と西野七瀬がアンダーライブを観覧しており、秋元がファンに混じって手を上げたり動いたりと全力でアピールしていたのです。そんな千秋楽ならではのサプライズもありつつライブは佳境へ突入し、「13日の金曜日」ではこの日一番の大合唱が巻き起こりました。最後の曲に入る前に堀は「今日はついに千秋楽ということで、すごくドキドキしていて。いつもカーテンの裏で気合いを入れて叫んだりするんですけど、これも最後なんだと思うとすごく寂しかったです」「今回は私にとってもメンバーにとっても、乗り越えなければいけないライブ。今までのライブの中で一番全力で臨んだライブでした。先輩も2期生のみんなもすごく優しくて温かくて、みんなに支えられてのアンダーライブでしたし、皆さんの温かい声援があってライブができたと思う。本当にアイドルをやっていて良かったなって思いました。この気持ちを大切に、武道館まで全員で頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします」と思いの丈を告げ、アンダー楽曲の原点でもある「左胸の勇気」でライブ本編を締めくくりました。

アンコールは「ダンケシェーン」「シャキイズム」とライブでの盛り上がりに欠かせない楽曲を連発し、最後は本公演唯一のシングル表題曲「太陽ノック」を歌唱。すべての楽曲を歌い終えると、川村は「今日はこれ以上ないんじゃないかってぐらい楽しいライブになったけど……誓います。武道館はこの100倍楽しいライブにします!」、中元は「12枚目のアンダーメンバーが結成されてから半年経つけど、この2週間でさらに結束が強くなったと思います。千秋楽は次のためのステップ。これからも応援よろしくお願いします!」と挨拶しました。

本来はここでアンダーライブは終演なのですが、この日は多くのファンがその場を動こうとせず、アンコールを求める声を強めていきます。すると千秋楽のサプライズとして、メンバーはダブルアンコールを実施。10月28日発売の13thシングル『今、話したい誰かがいる』のアンダー曲「嫉妬の権利」をライブ初披露することになりました。と同時に、ステージには13thシングルアンダーメンバーの斉藤優里、新内眞衣、樋口日奈、そして学業のため12thシングルに関する活動を休止していた山崎怜奈が姿を現わすと、客席からは大きな拍手と声援が送られました。樋口が「まず16人のメンバー、今日までお疲れさまでした。本当にみんながライブをしている間、裏で観ていて涙が出ました」とアンダーメンバーに労いの言葉を送ると、20人で新曲「嫉妬の権利」をパフォーマンス。さらに堀が「これが本当の最後です!」と叫んでそのまま「そんなバカな…」へと突入し、メンバーはステージ上を自由に動き回りながら観客に向けて感謝の気持ちを伝えました。

こうして2時間半におよぶアンダーライブ4thシーズン千秋楽は終了。優里が客席に向けて「ひとついいですか? 私たち4人から、今日まで頑張ってきた16人に拍手をお願いします」と語りかけると、会場は盛大な拍手に包まれました。そして堀が12月の武道館ライブへの意気込みを再度口にして、メンバーはステージを降りました。

開幕当初はこれまでと比較してインパクトが弱いといった声も聞こえてきた今回のアンダーライブですが、終わってみれば過去にも引けを取らない、この16人にしか表現できないライブだったと思います。12月の武道館2DAYS公演では先の優里、新内、樋口、山崎、そして渡辺みり愛も加わった21人で、昨年の有明コロシアム公演をも超えるライブを見せてくれるはずです。

『乃木坂46 アンダーライブ 4thシーズン』10月25日千秋楽 セットリスト
SE. OVERTURE
01. 初恋の人を今でも
02. 君は僕と会わない方がよかったのかな
03. 別れ際、もっと好きになる
--ダンスパート--
04. 自由の彼方
05. 狼に口笛を
06. 転がった鐘を鳴らせ!
07. なぞの落書き (かりん、北野、寺田)
08. あらかじめ語られるロマンス (佐々木、鈴木、中田、和田)
09. 魚たちのLOVE SONG (川村、ちはる、永島、堀)
10. 遠回りの愛情 (純奈、川後、相楽、中元、能條)
11. ここにいる理由
12. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
--トーク:討論会--
13. 春のメロディー
14. 扇風機
15. 生まれたままで
16. 涙がまだ悲しみだった頃
--トーク:川後、相楽、中田、能條--
17. 僕がいる場所
18. 何もできずにそばにいる
19. ロマンスのスタート
20. 13日の金曜日
21. 左胸の勇気
--アンコール--
22. ダンケシェーン
23. シャキイズム
24. 太陽ノック
--ダブルアンコール--
25. 嫉妬の権利
26. そんなバカな…

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DVD情報

文:西廣智一 WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、現在さまざまな音楽サイトや雑誌にてインタビューやコラムなどを執筆中。

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