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乃木坂46 公認コラム『のぼり坂』

2015.12.25 更新

『乃木坂46 Merry X'mas Show 2015』レポート

2013年から毎年恒例となった乃木坂46のクリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』が、昨年の有明コロシアムから場所を日本武道館に移し開催。このコラムでは12月20日、21日に行われた『乃木坂46 Merry X'mas Show 2015』の様子を紹介したいと思います。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

新たな側面を打ち出した、バラエティ豊かな構成

17日、18日に同会場で行われたアンダーライブは、選抜メンバーなしでもここまでクオリティの高い、熱いライブが見せられることを証明し、改めて乃木坂46というグループの懐の深さを実感させられました。さて、今度はメンバー37名全員でどんなステージを見せてくれるのか……昨年は1stアルバム『透明な色』に収録されるカップリングベストの人気投票結果をカウントダウン方式で披露していくスタイルで、セットリストに驚きはあったものの、曲の並び次第ではメンバーの衣装替えの時間が必要となり、スピード感が損なわれる結果となりました。そういう意味でも、今年のクリスマスライブはグループにとって真価が問われるものだったと言えるでしょう。

しかし、そんな不安を笑い飛ばすかのように、乃木坂46はオープニングからスタイリッシュな側面を打ち出してきます。オープニングにはオシャレさがにじみ出たモノクロ映像が流れ、そのまま「OVERTURE」へ。そしてステージには黒を基調としたクールな衣装を着用した13thシングル選抜メンバーが現れ、「命は美しい」からライブをスタートさせました。笑顔を見せず、ひたすらクールな表情でキレのあるダンスを見せつけるメンバーは、そのまま白石麻衣の「1、2、3、4!」のカウントに続いて「世界で一番 孤独なLover」へとなだれ込みます。ここではステージから炎が立ち上がり、彼女たちの歌とダンスを華麗に演出。さらに「ポピパッパパー」では会場内にレーザー光線が飛び交い、武道館がダンスフロアへと一変しました。

3曲立て続けにクール&ハードな側面を打ち出すと、白石が「メリークリスマス! 皆さん、最後まで楽しみましょう!」と叫んで「月の大きさ」へと突入。ここでようやく笑顔を解禁したメンバーは、ステージ上をところ狭しと動き回ります。さらに曲中では桜井玲香が「乃木坂!」「46!」「メリー!」「クリスマス!」とコール&レスポンスを要求。会場がより一層温まったところで白いドレスを着用したアンダーメンバーも加わり、メンバー全員で「気づいたら片想い」を披露しました。

5曲終えた後のMCでは、桜井玲香が「第66回NHK紅白歌合戦」出場決定を改めて報告し、ファンと喜びを分かち合う場面も。またこの日はスカパー!で生中継されていることにも触れ、テレビで観ているファンにもメッセージを送ります。さらに衛藤美彩、生田絵梨花、生駒里奈、橋本奈々未がクリスマスにちなんだトークを披露。橋本は昨年のクリスマスに高校バスケの試合を観に行き、その際に話しかけられた男性が今年、写真集のイベントに来てくれたというエピソードで観客を驚かせました。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

MCがひと通り終わると、ライブは「何もできずにそばにいる」から緩やかに再開。続いてアンダーメンバーが「嫉妬の権利」で熱の入ったパフォーマンスを見せ、「立ち直り中」「隙間」といったユニット曲、ミュージックビデオ集『ALL MV COLLECTION~あの時の彼女たち~』での撮り下ろしMV人気投票で上位にランクインした「せっかちなかたつむり」「あらかじめ語られるロマンス」が立て続けに披露され、注目の若手メンバー5人(北野日奈子、寺田蘭世、中田花奈、中元日芽香、堀未央奈)からなるユニット「サンクエトワール」は「大人への近道」を歌唱して会場を沸かせました。

続くMCではサンクエトワールの5人と白石、橋本、松村沙友理の8人でトークを展開。白石、橋本、松村が「この3人のユニット名が欲しい」と観客に問いかける場面もありました。そして恒例のクリスマスメドレーでは、和田まあやによる若干怪しい英語アナウンスに続いて、元気ロケッツが特別にエディットしたクリスマスソング&乃木坂46のヒット曲のEDM風メドレーが披露されました。エッジの立ったサウンドで生まれ変わった乃木坂46の楽曲に合わせて、メンバー37名は時にしっとり、時にライトセーバー片手にクールに歌い踊ります。またここでは伊藤万理華のソロバレエダンスもフィーチャー。会場がハッピーな空気に包まれメドレーが終わると、今度はアグレッシブな「転がった鐘を鳴らせ!」に突入し、クリスマスプレゼントと言わんばかりにメンバーがサインボールを客席に投げ込む嬉しいサプライズもありました。

その後は高山一実プロデュースで、『乃木坂工事中』でもおなじみの企画「妄想クリスマス」をライブ会場で実演することに。ここでは高山がメンバーを選出、それぞれに合ったシチュエーションを用意して、観客を相手だと思って演技を繰り広げます。初日は橋本、白石、星野みなみ、中元日芽香が、観てるほうが思わずドキッとしてしまうセリフで観客を楽しませてくれました。また各演技の合間には、それぞれのシチュエーションに合った楽曲が用意され、「やさしさとは」「私のために 誰かのために」「初恋の人を今でも」「君は僕と会わない方がよかったのかな」といった楽曲が「妄想クリスマス」コーナーを華麗に演出しました。

ライブ後半戦は「今、話したい誰かがいる」「君の名は希望」と“乃木坂らしい”ミディアムナンバーからスタート。そこから白石の「ラストスパート!」を合図に、「ガールズルール」「ロマンスのスタート」「ダンケシェーン」の連発で会場の熱気はピークに達します。そして深川麻衣の「今年2015年はグループにとってもメンバーにとってもいろんな変化があって、メンバーが成長して新しい世界が開けた、そんな1年だったんじゃないかなと思います。そして来年もあと10日ほどになってしまいますけど、ここに一緒にいる37人のメンバーとファンの皆さんと一緒に、一瞬一瞬を大切にしながら来年に向けて走っていきたいと思います!」という挨拶に続いて、「失いたくないから」でライブ本編を締めくくりました。

アンコールでは「ハウス!」「走れ!Bicycle」と元気いっぱいなナンバーで、再び会場の熱気はヒートアップ。さらに3月23日に通算14枚目のシングルがリリース決定したこともサプライズ発表され、桜井は「皆さんへのクリスマスプレゼントになったんじゃないかと思います」と告げてファンを喜ばせました。そして最後に「悲しみの忘れ方」を全員で合唱して、初日公演を大成功のうちに終えました。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

37人では最後になるかもしれない、2015年の集大成ライブ

続く21日の公演は、影アナで生駒&桜井が登場。2人は「緊張でチョーヤバいけど!」と興奮気味に話しましたが、いざライブが始まると前日以上にクールでカッコいい乃木坂46の姿を提示しました。セットリストやライブの構成は基本的に前日の公演と同じものなのですが、MCで桜井が「37人全員でライブをするのは今日が最後になるかもしれない」と永島聖羅の卒業に触れたこともあってか、前日以上に熱の入ったパフォーマンスで観客を圧倒させました。

またMCでのクリスマスエピソードでは深川が「小さい頃、お兄ちゃんとサンタに手紙を書いた」、松村が「小さい頃、お母さんと近所にチキンを買いに行くと、カワイイからとおまけしてくれた」、星野が「クリスマスは毎年家族とパーティしてるけど、今年は24日がお仕事なので、23日にパーティします。あと今年は妹のサンタになりたい」とほっこりする話題を続く中、若月佑美だけが「昨日、ひなちま(樋口日奈)からオープニング衣装を着た姿が(T.M.Revolutionの)西川貴教さんにしか見えないと言われた」と悲しいエピソードを披露。さらに、先日『乃木坂工事中』の「マジメ克服」回で披露した小ネタをライブ中に挟むことも告げ、メンバーや観客を驚かせました。

桜井の「らりんラストに、今日は一番いいライブにしていきましょう!」という言葉どおり、この日のライブは大躍進を遂げた2015年の締めくくりにふさわしいパフォーマンスが続きました。1期生は貫禄すら感じさせ、若手を中心とした2期生はそのフレッシュさで華やかさを演出。前日うまくいかなかったパートもこの日は見事に修正され、ライブとしての完成度を高めていきます。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

中盤のMCコーナーでは2015年を振り返り、星野は「充実した1年でした。(印象に残っている仕事は)全部!」と実に彼女らしい回答。齋藤飛鳥は「欅坂46の上村莉菜ちゃんは握手会で私のところに来てくれてたんだけど、私のファンの人がみんな『上村ちゃんに推し変してくるわ』って言うの!」と苦笑いすると、伊藤万理華は「ドキュメンタリー映画とか『乃木坂46物語』みたいな本とか、集大成的なものが多かったね」、高山は「私は『初森ベマーズ』でコテ役を演じたのが印象に残ってる。あと『しくじり先生』とかバラエティ番組に出させてもらう機会が増えて、共演者の皆さんから『乃木坂、キテるね!』って言われることが多かった」とそれぞれ印象を口にしました。そして桜井も「演技がやりたかったから、今年はWOWOWのドラマと舞台2本に出演できてよかった。何よりも、乃木坂を知らない人に知ってもらうきっかけを作れたのが嬉しかった」と、感慨深げに語りました。

その後は前日同様に「妄想クリスマス」コーナーへ。この日は生田、桜井、井上小百合、堀がクリスマスシーズンにぴったりなシチュエーションで、観客を相手に演技を披露。プロデュースを手がけた高山はそれぞれのキャラクターに合ったシチュエーションを与え、中でも堀のシチュエーションでは彼女のホラー映画好きが前面に打ち出され、最後の最後にホラーテイストのエンディングを迎えるというオチまで用意され、会場を笑いの渦に巻き込みました。

本編最後の曲に行く前には、衛藤が「2015年は乃木坂46にとって本当に飛躍の1年でした。つらいこともたくさんあったけど、メンバーの顔を見ると笑顔になれたし、今日来てくださった皆さんの顔を見て『ああ、支えてもらった2015年だったな』としみじみ思いました。こうやって皆さんと一緒にライブができるのは当たり前のことじゃないし、メンバーみんな揃ってライブができるのも当たり前じゃないって、せいらりんの挨拶を聞いて思ったので、そんな気持ちを込めながら、次の最後の曲を歌いたいと思います」と挨拶。そのまま「失いたくないから」をしっとりと歌うと、曲中では西野七瀬が永島卒業を受けて「私は今、ちょっぴり切ない気持ちです」と涙腺を潤ませる場面もありました。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

アンコールでは再び元気いっぱいなパフォーマンスを見せつけた乃木坂46。松村は「さっき『失いたくないから』で客席の電気が付いていて、皆さんが見えてたんですよ。そこで私やメンバーの中の“失いたくないもの”って、やっぱり皆さんなのかなと思って。アイドルって終わりがあるじゃないですか。でも、終わりを嘆いているんじゃなくて、その儚いものに対して皆さんが一生懸命応援してくれて、この一瞬一瞬を共有できてるっていうのは、本当に幸せだなと思うんです」と笑顔で話し、中元は「アンダーメンバーは全部で4日間、武道館のステージに立たせていただきました。いろんなことがあったけど、最後にこうしてメンバー37人全員で、そして皆さんと一緒に同じ景色が見れたことがすごく嬉しい。あと、クリスマスライブが毎年できるのは当たり前のことじゃなくて、皆さんが『今年も乃木坂ちゃんとクリスマスしたい』って言ってくれたから実現したんだなと思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と観客に感謝の言葉を伝えました。

会場が感動的な空気に包まれていると、スクリーンには突如「悲報」の文字が。ここで毎年恒例のバースデーライブが首都圏での会場不足により、2016年2月から延期されることが発表されました。一瞬「ああ……」と沈んだ空気になった観客に対し、桜井は「延期ですので、会場が見つかり次第必ずバースデーライブを行います」、生駒は「アイデア次第でやり方がちょっと変わって、また新しいバースデーライブができるきっかけにもなると思うので、皆さんにはすごく楽しみにしていてほしいと思います!」とそれぞれ前向きなコメントを伝えます。そして、そんな沈んだ空気を打ち消すかのように、「第66回NHK紅白歌合戦」で乃木坂46が歌う曲目が「君の名は希望」に決まったこと、メンバー37名全員が出演することが告げられると、会場の雰囲気は一転して喜びに包まれました。桜井は「紅白っていう舞台は全員で立たないと絶対に意味がないと思っていたので、とても嬉しいです。乃木坂46の魅力を紅白を通して届けたいと思いますので、皆さん応援よろしくお願いします!」と宣言すると、「ラストは皆さんと一緒にこの曲を歌って、クリスマスライブを締めくくりたいと思います」と言って「悲しみの忘れ方」を会場の全員で合唱しました。

会場が明るくなり終演のアナウンスが流れ、ライブはここで終了したかと思いきや、観客はその場を動こうとせずにアンコールを求め続けます。するとメンバーは再び登場し、全員で「乃木坂の詩」を歌唱。乃木坂カラーの紫色に染まった会場を前に、生駒は「最高の1日を、本当にありがとうございました!」と叫んで、2日間にわたるクリスマスライブ、そして4日間におよぶ乃木坂46の武道館公演を締めくくりました。

最後までステージに残った西野が「皆さん、おうちに帰るまでがライブです。お気をつけて!」と告げてステージを降りた後も、観客はまったく動こうとせず、今度はサイリウムを黄色にして「永さん」コールを始めます。すると、この声援に応えようと登場した永島が他のメンバーがステージ袖から見守る中、「これまで支えてくださって、ありがとうございました! これからも乃木坂46を支えてください!」と涙と笑顔が入り交じった表情で伝えて、改めてステージを後にしました。

悲願の紅白出場を決め、祝福モードの中、初の武道館4DAYS公演をアンダーメンバーのみで2日間、そして37名総動員で2日間やり遂げた乃木坂46。きっと大晦日の紅白歌合戦ではメンバー全員が堂々としたパフォーマンスを見せてくれることでしょう。そして2016年、彼女たちがどう変化や進化を遂げていくのかも今から楽しみでなりません。

クリスマスライブ『乃木坂46 Merry X'mas Show』

『乃木坂46 Merry X'mas Show 2015』12月20日、21日公演セットリスト
SE. OVERTURE
01. 命は美しい
02. 世界で一番 孤独なLover
03. ポピパッパパー
04. 月の大きさ
05. 気づいたら片想い
06. 何もできずにそばにいる
07. 嫉妬の権利
08. 立ち直り中
09. 隙間
10. せっかちなかたつむり
11. あらかじめ語られるロマンス
12. 大人への近道
13. X'masメドレー
   もろびとこぞりて
   何度目の青空か?
   赤鼻のトナカイ
   ガールズルール
   サンタが街にやってくる
   命は美しい
   We Wish You a Merry X'mas
   制服のマネキン
   ジングルベル
   おいでシャンプー
14. 転がった鐘を鳴らせ!
--妄想クリスマス 20日:橋本奈々未、21日:生田絵梨花--
15. やさしさとは
--妄想クリスマス 20日:白石麻衣、21日:桜井玲香--
16. 私のために 誰かのために
--妄想クリスマス 20日:星野みなみ、21日:井上小百合--
17. 初恋の人を今でも
--妄想クリスマス 20日:中元日芽香、21日:堀未央奈--
18. 君は僕と会わない方がよかったのかな
19. 今、話したい誰かがいる
20. 君の名は希望
21. ガールズルール
22. ロマンスのスタート
23. ダンケシェ~ン
24. 失いたくないから
--アンコール--
25. ハウス!
26. 走れ!Bicycle
27. 悲しみの忘れ方
--ダブルアンコール(21日のみ)-- 28. 乃木坂の詩

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DVD情報

文:西廣智一 WEBを中心に活動する音楽ライター。バンドマン、フリーター、会社員を経て、2005年末に株式会社ナターシャの立ち上げに参加する。翌2006年よりライターとしての活動を開始し、現在さまざまな音楽サイトや雑誌にてインタビューやコラムなどを執筆中。

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