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SMAPコラム「Map of SMAP」

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TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2015.6.23更新

STREET FIGHTING MAN──『HERO』撮影現場レポートepisode3


セットとロケの違い
 撮影現場の木村拓哉を見ていて、不思議に思ったことは、いくつもある。それは前回述べたように、いつの間にかの移動が筆頭なのだが、それにつづいて気になったのが、セット撮影とロケーション撮影での様子の違いだった。
 最初は、なにが違うのかすら、わからなかった。ただ、なにかが違う。ただ漠然とそう思っていた。
 室内で撮影しているときと、屋外で撮影しているとき。木村拓哉のなにかが違っている。それは、シーンの違いによるものだろうか。
 たしかに、屋外での撮影時には、比較的、共演相手は少ない。城西支部のフリースペースのような人数になることは皆無ではないものの、セット撮影に較べれば、やはり数が限られることは否めない。
 はたして、それが要因なのか、どうか、わからないが、木村拓哉は室内撮影に較べ、屋外撮影では、佇まいが静謐なのである。
 いや、別に、セット撮影において、彼が特別賑やかだというわけではない。賑やかなメンバーは他にいる。木村は、賑やかなのではなく、求心力を発揮するエネルギーが、動的なだけなのだ。
 このエネルギーのありようが、ロケでは違っているのである。室内撮影では、真ん中で回転する心棒のようであったエネルギーが、屋外においては、あたりをヴェールのように包み込む、やわらかなオーラと化している。


ハーフタイムの静謐
 神戸。川崎。そして、東京の荒川。印象に残るロケ撮影を回想すると、ひとりっきりで居る木村拓哉の姿が脳裏によみがえる。
 極寒の神戸。タキシード姿の彼は、なにもはおらず、路上に立ち尽くしていた。見かねたスタッフが、ダウンコートを持ってくる。木村は、優しくこう言う。
 ありがとう。大丈夫。
 そして、そのままの状態で、撮影準備が整うまで待っている。次の撮影は、彼がいま立っている場所からはじまる。だが、その姿は、自分の持ち場を温めているというよりは、撮影現場そのものを、黙って見守っているように思えた。
 不動の木村拓哉が、目に焼き付いている。
 だが、屋外では常に動かない、というわけではない。
 深夜の川崎では、雑踏をふらりと歩きまわっていた。晴天の荒川土手では、リラックスした風情で軽い走りこみをしていた。
 ただ、いずれも、たったひとりで、撮影までの時間を過ごしていた。
 あの静けさは、なんだったのか。いまだに、わからない。
 どのような比喩を用いたらいいのかも定かではない。
 サッカーにたとえれば、ハーフタイムのようなものなのだろうか。違う気がする。
 木村拓哉の演技身体に、どのような時間が流れているか。
 それは、いくら見つめてもわからなかった。



相田冬二

※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。
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伝説は、再び銀幕に降臨する――
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