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SMAPコラム「Map of SMAP」

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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス【Blu-ray】
ミュージックビデオを大幅に追加収録。
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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス
収録曲:シングル55作品の両A面曲を含む全63曲の映像を収録予定
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 世界に一つだけの花
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世界に一つだけの花
TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2015.6.30更新

ファはファイトのファ──「音楽の日」、中居正広の真実について。


完璧だ。
 いや。中居さんの司会のことじゃないよ。完璧なのはいつものことじゃん。
 「SHAKE」のあとの5人の語らいのことじゃないよ。完璧なのはいつものことじゃん。
 「華麗なる逆襲」エンディングの草さんのことじゃないよ。完璧なのはいつものことじゃん。あ。これはいつものことじゃないか。失礼失礼。
 生放送っていうのは視聴者がこころのどこかで完璧じゃなくてもいいと受容してるところがあるわけさ。いやなことばをつかえば上から目線ってやつだよね。お客さまは神様です。っていうけどさ。お客さまは生放送ながめるときは神様目線になっちゃうの。なにかあっても平気だよ大丈夫だよ。アクシデントもトラブルもあって当たり前。それよりも。最後まで無事にやり通して。倒れないで。お願い。頑張って。というのが一般的なお客さまじゃなかった視聴者さまの目線なんじゃないかな。幼稚園児のお遊戯会を見守るような。ちょっと違うか。でもこころの余裕が生まれてるのは確かだよね。
 昔のテレビはさ。ぜんぶ生放送だったらしくて。ドラマとかも生放送だったっていうんだから驚くよね。その当時の視聴者さまの感覚は知る由(よし)もないけれど。まあ。なんというか。もっと当たり前にハラハラドキドキしていたんじゃなかろうか。娯楽の王座がさ。やがて映画からテレビに移っていったわけでしょ。映画っていうのはやっぱり再生芸術だからね。生じゃないのよ。当たり前だけど。手をかえ品をかえ臨場感みたいなものを作り出してるのね。いまだに3Dとか4Dとかやってるんだから。言ってみればそれって生の模倣だよね。見世物小屋の延長線上にあるわけさ。映画館じゃなかったシネコンってやつは。でもテレビは登場していきなり生の迫力を見せつけたわけよね。もちろんラジオっていうものがそれまでも生のなにかを伝えてはいたと思うけど。聴覚に視覚がプラスされた鮮やかさってハンパなかったと思うよ。それってたぶんモノクロームがカラーになる以上の衝撃だったと思う。ここではないどこかの生が中継されて送り届けられてくるわけで。生粋のテレビっ子は「テレビはやっぱり生!」と断言するけど。ぜんぜんテレビっ子じゃない自分もそうだろうなと思うよ。テレビの原点って生放送でしょ。
 あれ。話が横にそれちゃったな。でさ。なにが言いたいかというと。いまはさ。ネットみたいのもあるしSNSみたいなのもあるわけでしょ。ああいうのが双方向とはまったく思わないけどテレビのようなかたちの一方通行ではないと錯覚はさせてくれるわけよね。なんとなくこっちから発信できる。ような気にさせてくれる。受けとるだけじゃなくて。こっちも同じ土俵でモノを言っていい。っていうのが感じられるメディアなわけで。そういう時代の生っていうのはたぶんかつてとは全然違うんだろうねと思うわけ。
 昔はさ。といってもテレビの昔をほんとに知ってるわけじゃないからあくまでも想像にすぎないけど。本気でハラハラドキドキしてたと思うんだ。アクシデントが起きたら驚いて。トラブルがあったら心配して。もちろんいまでもそういう感覚はなくなってはいないだろうけど。なにか起きたら逐一tweetできちゃう「可視化」状況っていうのは「いま」というものを瞬く間に「過去」にしていくってことでもあるから生の臨場感みたいなものはかなり変容しちゃってるんじゃないかな。
 でね。やっと話が戻るけど。21世紀においてテレビの生放送を愛でる気持ちっていうのはさっき言ったみたいにすべてを受容するという優しくやわらかい精神だと思うのよ。純粋なハラハラドキドキではなくてね。そういう状況下では見守る感覚がやはり発達するのだと思う。
 完璧じゃなくてもいい。別に完璧を求めて生放送を観てるわけじゃない。という寛容ですこやかな精神においてはある意味すべてが完璧でもあるという気がするんだよね。
 で。前置きが長くなったけど。わたしが「完璧だ」と思ったのはアレだ。ジングル映像っていうのかな。番組やってる最中に流れてきた番組コマーシャル。ペギー葉山訳詞による「ドレミのうた」のあの映像。あそこで最後に登場する中居さんの「ファーはファイトのファー」の発声とその直後の何とも言えない虚ろなまなざし。アレは完璧。オチをつけるように安住アナが睨むんだけどパフォーマーとしての格の違いは歴然で安住アナが不憫に思えたくらい。まあ安住アナはタレントではないわけだけど。それにしても中居さんの音のハズし方は完璧すぎる。完璧にハズすってものすごく美しい行為だと思った。さらに言えば。ひょっとしたら中居さんはほんとうはものすごく歌がうまいのにそれをあえて見せないでSMAPのなかでそういう役割を担っているだけなのでは。とすら考えた。だって。完璧にハズすって完璧に歌いこなせるひとじゃなければできないことなんじゃないの? とその後のSMAP出演は中居さん中心で見ていたのだけどわかんなかった。完璧にかわしてるのか。完璧にさらしてるのか。完璧にわからなかった。きみは完璧さ。



相田冬二

※次回の『Map of Smap』vol.104は、7月8日(水)10:00更新予定です。
※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。
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