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SMAPコラム「Map of SMAP」

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収録曲:シングル55作品の両A面曲を含む全63曲の映像を収録予定
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 世界に一つだけの花
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世界に一つだけの花
TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2016.3.1更新

草剛クオリティとはなにか──『スペシャリスト』7話考


因果に頼らない人物の生命

 どうやら8話は衝撃の展開を迎えるようですし、スペシャルドラマの重要人物たちもひとつの線に結ばれるようですが、それでも思ってしまいます。連続ドラマ『スペシャリスト』は、全4回にわたって繰り広げられたスペシャルドラマ『スペシャリスト』の「シーズン2」というよりは、スペシャルドラマ自体が、連ドラのスピンアウトだったのではないかと。つまり、スピンアウトを最初に放映した。そんな印象があるんですね。
 連ドラの『スペシャリスト』と、スペシャルドラマの『スペシャリスト』はそれほどまでに肌触りが違います。面白いのは、後からの放映になる連ドラのほうが総本山というか「元祖」みたいな趣があることです。ひょっとすると、宅間善人は「いま」しか生きられない(もちろん、あらゆる人間は「いま」しか生きられないわけですが)人物で、だからこそ、彼の「いま」にわたしたちは吸い寄せられてしまうのかもしれません。
 SMAPのメンバーには熱演タイプの演じ手がひとりもいません。なかでも草剛さんは、役者という生きものが陥りがちな「表現熱」(こんなことばはありませんよ。いま考えただけです)から常に一定の距離を置いているような気がします。この一定の距離が、わたしが考える「草剛クオリティ」です。
 これ、多くのひとが誤解してることなんですが、草さんが示している「熱」に対する一定の距離は、別に、彼がいつもクールなキャラクターを演じているということではないんですね。わかりやすく言えば、クールなキャラクターを演じているのではなく、クールに演じているのです。役柄がクールなのではなく、演技作法がクールなんですね。
 宅間善人は「溜(ため)」を作ろうと思えばいくらでも作れるキャラクターです。だって10年10ヶ月も刑務所に入っていたんですから。ところが、この「溜」に草さんは寄りかからない。というか、そもそも「溜」を用意していない。7話の終盤でも示唆されていましたが、宅間はなにかを抱えている人物です。この、抱えているなにか、たとえば秘密と言ってもよいかもしれませんが、そうしたものを軸に人物を造形してないんですね。そういった「含み」を持たせずに、キャラクターに命を与えています。
 これがどういうことかと言えば、あえて役を立体的に捉えない、ということだと思います。たとえば、この人物には、かつてこういうことがあって、こういう性格になってしまったというような「つじつまあわせのサブストーリー」に依存しない。生きている人間を、因果によって支えない。ひとは「いま」を生きているにすぎない。もちろん、過去はある。未来もある。だが、かつてどんなことがあったかよりも、これからどんなことが起こるかよりも、ただ目の前の「いま」だけをフラットに生きる。この、等式に頼らない、まるで幼子のように無垢な「いま」への邁進に、わたしたちは瞳を奪われる。
 線や面を構築するのではなく、あくまでも点として留まることで、「草剛クオリティ」は成立していると思います。



相田★冬二

※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。


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