SMAPコラム「Map of SMAP」

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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス【Blu-ray】
ミュージックビデオを大幅に追加収録。
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Clip! Smap! コンプリートシングルス
収録曲:シングル55作品の両A面曲を含む全63曲の映像を収録予定
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 世界に一つだけの花
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世界に一つだけの花
TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2016.4.19更新

渡り鳥、香取慎吾の飛行について──『おじゃMAP!!SP』観察記


いま、ここでしか、逢えない、ひとびと

 以前、香取慎吾さんにインタビューしたとき、かなり熱をこめて『おじゃMAP!!』についてお話されており、とても思い入れが深いのだなあと感じました。
 『SP』とはいえ、気張ったところは何もなく、通常営業のつもりだったけど、たのしいお客さんがたくさん来て、盛り上がっていたら、いつの間にか、かなり営業しちゃってたバーみたいな趣があって、たぶん、もしこれが3時間だったとしても、同じような印象を抱いたような気がします。
 中目黒には、よく仕事で行きますし、そのついでにぶらぶら散歩したりもするので、親近感がわいていたことも大きな要因かもしれません。中目黒は、たしかに高級住宅街でもありますが、番組でも紹介されていたように、商店街に非常に下町的なこじんまりした情緒が、雑然と転がっていて、気どりのない場所なんですね。大通りと路地の境界線が案外希薄で、目黒川の存在も大きいのでしょうが、分け隔てのない町(街というよりも)という印象があります。芸能人とは縁のある町ですが、それもことさら大げさなことではないといった風情が当たり前にあって、それが個人的には東京ならではの息吹きを感じさせもします。
 考えてみれば、この番組は、情報提供者なる素人さんが、香取さんをはじめとする芸能人の方々と、なんとなく行動をともにする、というシチュエーションが軸になっていて、このシチュエーションが、ごく小さなエリアを、ただ周遊しているだけ、という言い方もできます。特にこの『SP』はそうでした。移動することで、境界線が、どんどん曖昧になっていくのです。たとえば芸能人と素人さんが一緒に玉こんにゃく食べることで、境界線のない町が結果的に浮かび上がる。そこにあるのは、芸能人と素人さんの交差点ばかり。ごく短い時間ではありますが、そんな一期一会のひとときだけが、この番組の主眼という気もします。
 その意味で、芸人さん御用達の美容室で、今田耕司さん、宮迫博之さんにつづいて、情報提供者さんが髪を切ってもらうという流れは、とても良かったです。いつも、今田さんや宮迫さんの髪の毛をいじってるひとが、この美容室に初めて足を踏み入れた素人さんの頭もいじってる姿は、それが彼女にとってはごく自然なことであるからこそ、町というもののテクスチャを体感させてくれます。もちろん、芸能人とわたしたちのあいだには歴然とした境界線は存在しているわけですが、少なくとも、この番組のなかでは、そのボーダーラインが見えない。逆に言えば、そんな架空の町を、現実の町を練り歩くことで醸成するのが、『おじゃMAP!!』という装置なのかもしれません。
 で、唐突に結論に入りますが、この架空の町で、香取さんがなにをしているかと言えば、渡り鳥のように飛行しているのだ、と思います。岡村靖幸さんの「ラブメッセージ」が流れるなか、XL(240グラム)のカルボナーラを平らげたり、キャビアが突き出しの隠れ家バーで、ビールを2杯飲んでいたりする香取さんの姿がとにかく心に残っているのですが、それもこれも、すべて渡り鳥の「渡り」のため、なのではないでしょうか。 香取さんはバトンを「渡す」ひとなんですね。『SP』では、MATSUさんにカメラを「渡す」瞬間が重要でした。
 この番組は主導権がだれにあるかが常に不明で、そのことが魅力なのですが、香取慎吾という渡り鳥は、そのための「渡り」をミクロ単位でおこなっているのだと、最後の最後で気がつきました。
 SMAPの『SHAKE』をBGMに、マリオの扮装をした香取さんがカートを運転して、『SmaSTATION!!』の収録に向かいます。フジテレビの番組のなかで、テレビ朝日のビルが映し出されるさまには、理屈を超えた感動があるのですが、つまり、この渡り鳥は、番組から番組へと、つまりは、町から町へと、こんなふうに越境=「渡り」をつづけているのです。
 たまたま入ったバーのカウンターで、隣り合わせになったひとと話をする。盛り上がる。楽しかった。でも、名前も訊かなかった。しばらくしたあとで、そのバーを再訪して、バーテンダーに尋ねる。すると「え? あのひと? あなたと同じようにあの夜、初めて来たんだよね。わたしも名前は知らない。あれから来てないなあ」と答えた。そんな感じ。
 その夜は一度きりだし、その夜のそのひとと出逢うチャンスもそれっきり。この『SP』でいえば、中目黒のあのお店で、まったく同じメンバーでスパゲティを食べることはもう二度とないわけです。わたしたちが生きている時間はすべてそのように推移していますが、だからこそ、価値がある。渡り鳥は、一期一会の価値を発見させてくれるのです。



相田★冬二

※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。


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