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SMAPコラム「Map of SMAP」

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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス
収録曲:シングル55作品の両A面曲を含む全63曲の映像を収録予定
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 世界に一つだけの花
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世界に一つだけの花
TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2013.12.3更新

最新のSMAP黄金時代を告げる「シャレオツ」の世界


何もおそれていないSMAP
 いま、SMAPは何度目かの黄金時代を迎えている。
 SMAPシングル史上、屈指の名曲「Joy!!」が誕生した同じ年に、よもやここまでのクオリティをキープした新曲が送り届けられようとは、正直想像していなかった。
 アッパー系と言っていい「Joy!!」に続く曲のリリースはもっと先だと考えていた。そして、おそらくバラードがくるのではないかと予想していた。あるいは、毛色の違うアッパー系をもってくる。そのいずれかだと思っていた。
 ところがこの「シャレオツ」、ミディアムテンポなのである。これが、2013年のSMAPスタイル。ずばり、思いっきり「攻め」の姿勢だ。一歩も退かない、前進前進また前進という勢いが伝わってくる。
 きっぱりとしたビートが先導し、ホーンセクションの音色が夜のネオンサインのごとく瞬く。ドラマ『独身貴族』の主題歌であることはもちろん影響しているが、それにしてもアダルトな楽曲世界だ。SMAPマナーのフュージョンやジャズとの接点はあるものの、これまでありそうでなかったサウンドだと思う。いや、アルバム収録曲としてなら、あったかもしれない、ありえたかもしれないアプローチを、こうして堂々シングルとして打ち出してきた様に、ナチュラルな気概がみなぎっている。もう一度繰り返すが、あの「Joy!!」の次に、この曲を繰り出すなんて、相当自信がないとできない。最新のゴールデン・イヤーズを生きるSMAPは何もおそれていない。何もおそれる必要がない。ただ、当たり前のように気力が充実している。すがすがしいほど、威風がたなびいている。

時代心理と共にあるSMAP
 草剛主演ドラマの主題歌をSMAPが手がけること、そして、それが印象深い曲になることはもはや恒例といっていい事態なわけだが、香取慎吾主演ドラマの主題歌だった「Joy!!」がそうだったように、本作もまた、そのような次元を呆気なく超えてしまっている。前述したように『独身貴族』の世界観が踏襲されていると見ることもできるが、そうした場所に留めておくのはもはや不可能なレベルの豊かさを獲得しているのだ。
 かつて、SMAPは「時代心理」と添い寝することができる、日本では稀有なタイプの歌い手だった。その後、彼らは様々な試行錯誤を経て、国民的グループへの成長を遂げた。そこでは、誰もが愛唱することのできる、万能型の歌が必要だったことは言うまでもない。
 しかし、どうやらSMAPはそうした頂上を守ることには興味がなかったように思える。
 どんなひとからも愛されるSMAPは健在である。だが、こと楽曲に関しては、そうではないエッジの追求が、深く静かに行なわれていた。アンパイではなく、チャレンジャーとしてのSMAP。そう、SMAPは虎視眈々と「時代心理」の映し鏡の方向への回帰を目論んでいた。
 これは私見だが、「Joy!!」こそは3.11以後を生きるしかないわたしたちが日々募らせる疑問の数々に、どこまでも真摯に、あくまでも誠実に答えた楽曲である。「Joy!!」ということばの魔法は多義的にひらかれているが、この解釈自由な、奔放にして力強い楽曲がSMAP自身を「解放」したと考えられる。3.11への返答は、誰にとってもそうであるように、SMAPにとっても並大抵のことではなかった。しかし、「Joy!!」を放ったことで、SMAPはよりカジュアルに、よりディープに、次の場所に行くことを可能にしたのだと思う。

スピリットとしてのSMAP
 まず、「全然問題ない」というフレーズ。これはダブルミーニング、あるいはトリプルミーニングであるのは間違いないだろう。つまり、これは否定を否定するための否定であって、わたしたちが生きているこの世界に、いかに問題が山積みかを示唆しているように思える。
 この曲はざっくばらんに言ってしまえば、問題だらけのこの世界で、それでもへこたれずに、楽しく生きるためにはどうしたらいいかということを歌っているのだと思う。5人で一緒に歌っているパートに顕著だが、絶望と諦念と開き直りとやせ我慢が、SMAPならではの間接表現美によって、もはや文学的なレベルにまで達している。噛みしめれば噛みしめるほど、これがきわめて果敢な社会批評であることがじわじわ迫ってくるのだが、それが露悪的なメッセージソングに堕さず、文字通り「孤独なオサレ」として、シラをきりつづける様には、歌い手の矜持がただよう。
 そして、この矜持のために、5人の歌の配分は、過去最高と断言していいほどの洗練を見せる。中居正広が発する「誰がピーポーピーポーなんて」は、とりわけ痛烈に響く。中居はここで、文字通り、ことばの意味を超えた擬音そのものとなって、わたしたちの脳を活性化させる。木村拓哉の「過ぎたセゾン 慣れたメゾン」は、バブル崩壊や失われた10年を想起させつつも、それらが過去の出来事ではなく、まさにこれから先に起こるかもしれない予兆としてある。
 そして「シャレオツ」の一語は、5人がひとりずつ口にしたあと、全員で声を揃える。
 ここでもたらされる効果は「Joy!!」を踏まえて、さらによりスピリチュアルなものに向かっている。「Joy!!」のときよりも状況は過酷だからこそ、「シャレオツ」ということばには大いなる何かが託されている。
 気持ち次第で、石ころはダイヤになるかもしれない。「シャレオツ」の一語は、「Joy!!」よりもはるかに具体的だからこそ「やさしいお守り」たりえているのだ。

文:相田★冬二

※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。
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