SMAPコラム「Map of SMAP」

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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス【Blu-ray】
ミュージックビデオを大幅に追加収録。
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 世界に一つだけの花
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Clip! Smap! コンプリートシングルス
収録曲:シングル55作品の両A面曲を含む全63曲の映像を収録予定
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 世界に一つだけの花
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世界に一つだけの花
TV:CX系ドラマ『僕の生きる道』(2003年1月〜)主題歌収録のシングル。
2015.2.17更新

準備はできてる──SMAPは「ユーモアしちゃうよ」@『Mステ』


スタンバイだよ人生は
 泣いた。
 なんで泣いてるのか、よくわかんないけど、泣いてしまった。
「うまく説明できないけど」、試みてみようと思う。
『ミュージックステーション』。前週の「華麗なる逆襲」のときもそうだったけど、歌がはじまる前にスタンバってるSMAPを「ぬく」でしょ。あれがもうヤバかった。
 先に言っとくね。「なぜ」を延々言い続けたあとに「告白」しても、まどろっこしいだけだし、「なぜ」よりも大切なものがあるはずだと思うから。
 あなたが好きです。
 あ、いや、違った。
 人生ってスタンバイなんじゃないかな。
 SMAPのなかに髪、切ったひとがいるでしょ。実はぼくも昨日髪を切ったんだけど、髪を切ると気分が変わるじゃん。あれって、スタンバイ状態になるからだと思うんだ。なにに対してスタンバってるのかわかんなくても、スタンバイしてる状態って、すこやかだし、すがすがしいものなんだよね。そもそも、どうして、あるとき、ひとの気分が変わるかというと、それは「これから」に向けてスタンバイしちゃうからなんだと思うんだ。
 SMAPのスタンバイは、メンバーそれぞれで違っていて、いつも言ってることだけど、違うってこと自体が、あらゆることの肯定につながってる。スタンバイを「ぬく」のは厳密に言えば、表現とは違うことなんだけど、SMAPの場合、そこから伝わることが間違いなくあるのね。
 いつ、どこから、捉えられてもいいように完璧な状態にしておく、っていうのはプロフェッショナルのあるべきひとつのかたちなのかもしれないけど、必ずしも、それだけじゃないと思うんだ。「表現する」っていう意志とか意思だけじゃなくて、「表現しちゃった」という「はからずも」感がどれだけ含有されてるのかで、ものごとは、ふくらんだり、豊かになったりするものだと思うんだ。
 センターというわけではないけど、髪切ったひとが真ん中にいることが多かったと思う、この日の収録。カメラも彼を追いかけていたよね。
 カメラに「ごっつんこ」する演出は、間違いなく歌詞にあわせたもので、決してアドリブではなく、あらかじめスタッフに伝えていたものだと思う。そうでなければ、ああいう動きにはならない。この番組の作り方はわかってないけど、おそらく、リハとかもやっているよね、当然。たぶん、たぶんだけど、「ごっつんこ」する動きに対して、カメラが前に出すぎて、痛かったと。そういうことだったんじゃないかな。
 でも、あの瞬間、泣いちゃったんだよね。
 なんか、泣きそうな予感はあって、なんでだろ、泣くような曲じゃないのに、って、ずーっと思ってたんだけど、「ごっつんこ」してチョー痛かった、あの様子を目撃した瞬間、泣いちゃった。


そわそわが連鎖する
 涙ってさ、突然あふれるものじゃないんだよね。やっぱり、それは準備されてる。もちろん、一足飛びに駆け上がるときもあるけど、徐々に徐々に目盛りがあがって「待ってました」ってことが多いと思うんだ。この場合は、なんとなく、用意されちゃってた気がする。
 「ユーモアしちゃうよ」はミディアムテンポの曲で、歌詞はSMAPが6人時代に歌っていてもおかしくない内容だし、「Joy!!」以後のカラフルなポジティヴィティに裏打ちされてはいるけれど、決して派手な曲じゃない。まあ、ぼくは、SMAPの派手じゃないところが好きなわけで、そういう意味ではこの曲はSMAPスタンダードと言ってもよくって、本来であれば、ホッとする、とか、なごむ、とか、そういうことのはずなんだけど、髪切ったひとのスタンバイの様子から、どこか、そわそわしてたんだと思う。ドキドキというほどではないんだけど、なんだか落ち着かないっていう。しかも、その落ち着かなさが、わりとウキウキした感じで。
 いまにして思えば、髪切ったひとは、準備をしていて、その「準備する気持ち」みたいなものが、スタンバイ時の妙な振る舞いにもあらわれていたと思う。不思議な顔してた。明るめの、不思議な顔。あれがさ、さっき言った「表現する」ということじゃなくて、「表現しちゃった」っていう「はからずも」感なんだよね。「はからずも」っていうのは、やっぱり一期一会で、狙って出てくるものじゃなくて、でも、その「表現しちゃった」もので、見てるほうのなかで「準備されていく」ものはあるわけ。つまり、準備っていうのは連鎖することもあるんだよね。ほら、緊張してるひと見ると、こっちも緊張しちゃったりすることがあるでしょ? あれは準備の連鎖なんだと思うし、にんげんには、そういう回路が備わっているんだと思う。
 ぼくは、オーケストラが演奏する前にする音合わせが好きなんだけど、それは、あれが表現ではなく準備だからだと思うんだ。表現の準備であって、表現そのものではない。準備に感応するってことはあるよ、やっぱり。


星たちと目をあわせるために
 なんで泣いたかを説明することは、涙の成分を解明することと同じように意味がないけど、なんで泣いたかを、いま、あえて、ことばにすれば、それは、ゲンジツが準備を上回っていたからなんだと思う。
 テレビ向けのリアクションもあるにせよ、想像以上に痛かったんじゃないかな、声がフェイドアウトしていたし。想定以上のものに、彼が出逢った瞬間を目撃したから、泣いちゃったんだと思う。
 その直前の「見上げれば 星たちと目があう」という歌唱が素晴らしくて、そことのギャップももちろんあるんだけど、実は、「見上げれば 星たちと目があう」っていう歌詞自体が、「ごっつんこ」の予告にもなっていた気がするんだ。結果的にだけど。
 夜空を見上げるって行為には、やっぱり準備が必要だと思う。ふと、見上げるにしても、そこには準備が必要で、じゃなきゃ、星たちとは目をあわせられない。目をあわせる、って勇気がいるからね。目をあわせてもいい自分でいること。それが準備するってことのはずで。ぼくたちは、きっと、無意識に準備しているからこそ、なにかに出逢ったとき、感動するんだと思う。感動できる自分を、なんとなく準備している。
 遭遇って、決して、出会い頭じゃない。
 なにか素晴らしいことが起きたとき、とっさに手が出てキャッチしてしまったからこそ、感動は生まれるわけで。この、とっさに手が出る、ってことは、準備していた、ってことなんだよ、きっと。
 アニメ声出すひとがいて。吹き出すひとがいて。ウィンクするひとがいて。微笑んでるひとがいて。
 それは全部、「身体を張る」ってことなんだと思う。「ごっつんこ」二回するのと同じように、「身体を張る」ってことなんだ。
 後半かな、SMAPが後退するようなステップ踏むところもすごく好き。あのステップが、準備する、ってことをあらわしていたと思うから。生きる、って前に出ることだけじゃないよな。
 ゲンジツは容赦なく準備を乗り越える。だけど、それで準備が無駄になったわけじゃない。「身体を張っていた」ことの価値は、むしろ、乗り越えられたことによって浮き彫りになる。だから、泣いたんだと思う。理由になってないかもしれないけど。
 笑顔のための準備はいいかい? 人生って、スタンバイだよ。



相田“Mr.M”冬二

※このコラムは、楽天ブックスのオリジナル企画です。
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