トップ > 電子書籍 > 開催中のイベント > 気になるあの人の読書生活 第2回  笠井友貴さん インタビュ−

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本は自分の想像力を大きく広げてくれるもの

――小学校1年生から将棋をはじめられたそうですね。将棋の魅力とは何ですか?
将棋は、将棋好きだった父の影響ではじめ、子供のころは平日3回の道場通い、週末は対局という生活を続けていました。将棋って、“運”の要素がまったくない競技なんです。自分が頑張れば勝てるし、だらしなかったら負ける。とにかくコツコツ鍛錬すれば勝てるようになる、というところが好きですね。アマチュア将棋の対局時間は1時間半くらいあるんですが、小さいころからじっと座って考えるという習慣がついていたおかげで物事に対する「集中力」はかなり養われたと思います。それは受験勉強にも役立ちましたし、子供さんを持つお母さんにはぜひオススメしたいです。
笠井友貴さん
――子供の頃から本をたくさん読んでいたとか。
歩きながらでも読んでしまうくらい、本は昔から大好きです。両親は、将棋のほかに本を読むことも奨励していました。うちでは週に一度家族で外食する日があって、そのときに好きな本を1冊だけ買っていいと言われていたので、毎週すごく楽しみにしていたんです。小学生のときは絵本やマンガ、中学校に入ったら小説やファッション雑誌など、ジャンルを問わずいろんなものを買ってもらっていた記憶があります。いまは、大学院の勉強の合間を縫いながら多いときで週に15冊くらい読んでいます。
――ご自身にとって、本とは何をもたらしてくれるものですか?
本を手に取るとき、いつもこう思うんです。「これは、自分の想像力を広げてくれるものだ」って。将棋って、5秒間に50手先を読んでいくような「相手が何をするか」ということを先々まで考えていくゲームなんですね。そのせいか私は普段の対人関係においても、相手に対していろんな想像をしてしまいがちなんですが、自分がこうしたから必ず喜ぶとか、怒ってしまうとかそういう確実性はないですよね。本、とくに小説を読むことは、自分では想像に及ばない他者の視点や価値観を知る良い機会になると思うんです。どうしてこの主人公は心が壊れてしまったんだろう、とか、何で相手を追い詰めちゃったんだろう、とか。本は自分の限られた想像力を補ってくれる、私にとってはなくてはならないものだと思っています。

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「青空文庫」で含蓄豊かな古典に再会

――電子ブックリーダーKoboを使ってみてどうでしたか?
すごくいいですよ!以前タブレットで本を読んでいたときは両手で持たなければいけなかったんですけど、これは片手でも読めるコンパクトさですごく便利。無料で読める「青空文庫」がとくに気に入っています。Koboが手元に来て、高校生のときに国語の授業で読んだ、夏目漱石の『こころ』をもう一度読み返してみたんです。すると16歳のときには全く理解できなかった登場人物の気持ちが、少しだけわかるようになっていて…。同じ本であるはずなのに、昔の自分とはまったく違う読み方をしているんですね。過去の名作は含蓄豊かで人生についていろいろ考えさせられるいいものばかりなので、昔の自分を思い出しながら読み返すのはすごくいいんじゃないかと思います。
笠井友貴さん
笠井友貴さん
――Koboイーブックストアで、ほかに読んでみたいジャンルがあれば教えてください。
「古典を読むのがすばらしい!」って話をしたあとに何なんですが、私の大好きなマンガもたくさん入っていてワクワクしました(笑)。旅行へ出かける機会が多いので、これひとつにお気に入りのマンガを全巻入れて持っていけたらきっと楽しいですよね。
――ご自身の生活シーンで、どんな使い方ができれば便利ですか?
いま大学院で法律の勉強をしているので、毎日分厚くて重い専門書を何冊も持ち歩かなければいけないんです。将来的に教科書や専門書なども電子書籍化され、それらをKoboに全部まとめて講義を受けたり勉強したりすることができれば、どんなにラクかと思います。あと、子供たちに将棋を教えるボランティアも月に一度しているんですが、そのときにKoboを使って教えられたりしたらいいと思いますね。
――電子書籍はこれからどんな広がりを見せていくと思いますか?
私はいま25歳なんですが、ちょうど小学校のときにパソコンが普及しだし、大学生になってからスマートフォンが登場しました。比較的、紙よりも「画面で文字を追うこと」に慣れている世代なので、電子書籍はこれからどんどん受け入れられていくと思います。今後、新聞なども含め全ての活字がこれひとつにまとまったら、学生の勉強スタイルはずいぶん便利に様変わりするのではないでしょうか。いろいろな可能性を秘めた電子書籍の未来に期待しています。

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笠井友貴さんのオススメBOOKS

  • 夏目漱石
    おすすめコメント

    高校時代の国語の先生が「年代を重ねるごとにこの本の内容が深く理解できるようになる」とおっしゃっていました。30代になったらもう一度読み返したいです。

  • 三浦綾子
    おすすめコメント

    鉄道事故の実話を題材にした長編小説で、涙なくしては読めませんでした。
    「愛」や「生きること」について深く考えさせられます。

  • 末次由紀
    おすすめコメント

    競技かるたを題材にした熱い少女マンガ。クィーンを目指す主人公の小学校時代から物語がスタートしています。つい昔の自分と重ね合わせて読んでしまうことも。

プロフィール

笠井友貴さん(かさいゆき)
1987年長崎県生まれ。元女流アマ名人。小学校1年から、兄とともに将棋道場に通い腕を磨く。東京大学教育学部在学時の2007年2008年には、女流アマ名人戦を2連覇。解説聞き手役、対局者としてNHKの将棋番組にも出演経験あり。現在は、東京大学法学政治学研究科に在籍し、学業を優先しながらボランティアの将棋講師などを務めている。
笠井友貴さん

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