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アナログ派にもすすめたい電子書籍 本も音楽も「アナログ」と「デジタル」を使い分ける時代 園田涼さん

 

本から得たエネルギーを音楽で吐き出したい
――音楽の世界を志したのは、どなたかの影響があったんですか?――両親ともにかなりの音楽マニアでして、その影響は大きいと思います。父はクラシックやワールドミュージックが好きで、僕は小学校に入る前から家にあるジャズやラテン、タンゴなどのコレクションを聞かされていました。母は洋楽寄りのロック・ポップス派で、小学校に上がるときに「まずこれを聞け」とビートルズのCDボックスセットを、中学に入るときは「そろそろハードロックを」とディープパープルのアルバムを買ってくれたことを覚えてます。父親は本も好きで、本にしても音楽にしても「“良い”といわれるものはすべて買ってやる」というスタンスだったんですよ。「これが欲しい」と言って「ダメ」と言われたことは一度もありませんでした。そのかわり、漫画とかエレキギターとか父が嫌いなものはとことん買ってもらえなかったです。「エレキは不良がやるものだ!」的な思いがあったようで、中学3年くらいのときに買う・買わない、ですごい戦いがありましたよ。最後は折れて買ってくれましたけど。
園田涼さん
――最近読んだ本や、好きなジャンル、作家さんを教えてください。――

本は、ツアーの移動時間やレコーディングの空き時間などを使って結構読んでます。最近だと、舞台化もされた「舟に乗れ!」という音大の付属校に通う男の子が主人公の小説。クラシックの名曲が作中にたくさん出てきて、ぼくはとても楽しく読みました。読むジャンルは小説が圧倒的に多くて、感傷に浸れる恋愛ものや青春ものが好きです。好きな作家さんというと…村上春樹さん、古いところでは夏目漱石、谷崎潤一郎とか。きれいな日本語を書く人は純粋に憧れます。作家さんって、当然のことながら自分のタッチをすごく気にされると思うんですけど、それは僕みたいな音楽に携わる人間にも通じますよね。自分のスタイルを確立している人って、最初は読みづらくてもだんだんと読み手を引き込んでいく吸引力があるので魅力を感じます。

――江國香織さんの小説「はだかんぼうたち」に「ソノダバンド」が登場しているとか。――

主人公の男性が恋人に好きな音楽を紹介するシーンに、僕らのバンド名が出ていたんですよ。江國さんとは面識がなく、知人が教えてくれました。すごくうれしくて、角川出版で働いている知人を通してお礼状を渡したんです。小説にインスパイアされてつくった楽曲を自宅で録音して、その手紙に添えました。曲名もご本人の承諾なく勝手に「はだかんぼうたち」とさせてもらったんですが(笑)、江國さんから「ぜひそのようにしてください」とお返事もいただいて。機会があれば発表したいと思っています。

――小説のイメージから音楽を生み出すということもできるんですね。――

本物の天才でない限り、何もないところからモノをつくるってできないと思うんです。「あのときの経験がこの曲のもとになったのか」と、思い返すことがよくあります。だから本に限らず、実生活の恋愛でも飲み会でも何でもかまわないのだけれど、「感情をゆさぶられたい」んですね。とにかくいろんなものに触れて感動して、そのエネルギーを自分の体に取り入れて「音楽」という形ではきだしたい。在学中にメジャーデビューした僕も気づいたら27歳になっていて…「荒削りだけどこんなの聞いたことない!」っていう20代前半の勢いある若手がどんどん出てきています。年齢とともに自分の感性が古くなっていくのが、僕にとって一番怖い。だから、たくさんの感動に触れてつねに感性をアップデートさせていきたいと思って生きています。

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青空文庫めぐりで15年ぶりの再会
――楽天<Kobo>の使い心地はどうですか?――

ディスプレイの感じが独特ですよね。僕はアイパッドも持っているんですけど、電子ペーパーならではの紙の本に似た温かみややさしさが気に入っています。携帯性は抜群ですね。ツアー先や旅先にも5〜6冊の本を持っていっていたんですけど、最近はこれ一枚でこと足りますからね。青空文庫めぐりをよくしていて、今は室生犀星の「幼年時代」と「性に目覚める頃」を読んでいます。中学受験のテキストに室生犀星の文章が載っていて、「おもしろい日本語を書く人だなあ」と子供心に思っていたんですけど、15年ぶりにKoboで再会を果たしました。


園田涼さん
――電子書籍という新しいデジタルツールに対して、何か思うことはありますか?――

僕意外とアナログ人間なので、最初電子書籍が出たときは敬遠していたんですけど、使ってみるとなかなか便利で楽しませてもらっています。電子書籍に本を入れておくというのは、CDの整理と似たことをやっているのかなあと思いますね。僕は、中学・高校時代に買ったおそろしい数のCDをパソコンに取り込んだあと、どうしても手元に置いておきたいというもの以外は全部神戸の実家に送り返しているんです。一部屋の半分を埋めるくらいの枚数があるので、親はものすごく迷惑がってますけど(苦笑)。大切な本だけ手元に置き、あとは電子書籍に入れておくという使い方ができるのは便利ですよね。本当にそばにいてほしいなっていうものは、本にしてもCDにしても10枚あるかないかという気がするので。


園田涼さん
――楽天<Kobo>をどんな人にすすめたいですか?――

自分の父親にすすめてみたいです。僕の親世代くらいの人は、「ページをめくる感覚が好きなんだよ」というアナログ派が多いかもしれないけど、使ってみたらきっと「おもしろいなあ」と感じると思うんです。本でも音楽でも“生の質感”を求めるときは、紙の本やアナログレコードを選べばいいし、反対に手軽さを求めるときは電子書籍やデジタル音源を選べばいい。どちらも用意されていて、自由に使い分けできる時代に生きているということは、とても幸せなことなんじゃないかなと思いますね。

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園田涼さんのオススメBOOKS
いつまでも色あせない往年の名作
『グレート・ギャツビー』

『グレート・ギャツビー』

スコット・フィッツジェラルド 著


とにかく空気感がかっこいい。ニューヨークに対する描写に、作者の愛情がにじみ出ています。ここで育ち、何かを感じた人でないとこのようには描けないのだろうなと感じました。豪華絢爛な世界と対照的なラストの“儚い感じ”が胸にきます。

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『三四郎』

『三四郎』

夏目漱石 著


地方から東大に進学するという主人公の境遇が自分と同じで、自然と共感を覚えます。当時の知識人たちの暮らしや恋愛模様、心理などがとても丁寧に描かれています。

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『ランボー詩集』

『ランボー詩集』

アルチュール・ランボー  著


ランボーは大学時代に知りました。若くして亡くなっているせいか、生き生きとしたエネルギーに満ち溢れた詩が多く、感性が刺激されます。とくに「センセーション」(感覚)というタイトルの詩が好きです。

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プロフィール
園田涼さん 園田涼さん(そのだりょう)
1986年兵庫県生まれ。音楽家。灘中学校・灘高等学校から東京大学文学部へ進学。2006年に東大生6人で、バイオリン、チェロ、キーボード、ギター、ベース、ドラムのインストゥルメンタルバンド「ソノダバンド」を結成し、2010年にメジャーデビュー。リーダーとキーボードを担当し、様々なアーティストとのコラボイベントやCMなどのテーマソングも手がける。最新作はアナログレコーディングによるソノダバンドの「火の玉」と、自身のソロピアノアルバム「Do (Not) Let Me Go」。
編集後記
「感情をゆさぶられたいんですね。とにかくいろんなものに触れて感動して、そのエネルギーを「音楽」という形ではきだしたい。」という言葉が印象に残りました。読書も心を揺さぶる経験の一つ、と語ってくれた園田さん。電子書籍を利用することで、感動の機会が増えたら良いなと思いました。

園田涼さんにお使いいただいている、電子ブックリーダー「Kobo Aura」はこちら→

kobo aura
 

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GINGER x 楽天Kobo 輝く女性の電子読書ライフ

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