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日本財団 『これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~』

関心のなかった分野への入口となるマンガ

本山 歴史の次に夢中になったのが政治でした。大学1年の時に、マンガ『大宰相』を読んで、そのあと原作の『小説吉田学校』を読んで、政治って面白いなと思って、続けて『加治隆介の議』『サンクチュアリ』を読んで、さらに政治の世界にハマっていきました。

山内 大学ではどんな勉強をしていたのですか?

本山 「竜馬になろう!」と思ったけど、今は幕末じゃないし、何をすればいいのかなと思って(笑)
宇宙が好きだったので理系の学部に進んだのですが、マンガをきっかけに政治って結構面白いなと思って、そこから、政治の世界や社会と密接にかかわることに関心を持つようになっていきました。こういった私自身の経験がこの事業を行いたいという想いにつながっています。
マンガを通じてあらゆることを学ぶことができるし、世界の見方が変わる、世界が広がるという体験をしていたので、これをうまく事業にできないか、これを自分だけの経験ではなくて、もっと多くの子どもたちに、そういうきっかけを提供できたらという想いがあります。マンガは日本がもっている強みのひとつです。マンガの可能性を引き出して日本の学びを変えていきたいし、できればそれを世界に発信して日本発の学びの革命、楽しい学びを伝えていくような事業ができたらなと思っています。

山内 歴史、政治以外にも、自分は関心のなかった分野への興味を持つきっかけになったマンガはありましたか?

本山ナニワ金融道』は大学時代に読んで、なんだこりゃと衝撃を受けました(笑)エグい裏の世界が描かれていて、こういうことも知っとかなきゃいけないなと思いましたね。これがきっかけで、経済や法律にも興味を持つようになりました。
他には『リアル』。車椅子バスケを題材にした作品です。同じ井上雄彦先生の『スラムダンク』はもともと好きで、兄とふたりで新聞配達のアルバイトをして買っていました。『スラムダンク』がきっかけで、兄弟でバスケに夢中になりました。
リアル』は障害者のイメージ、概念を変えるマンガだと思います。日本財団は様々な形で障害者の支援をしているのですが、障害者福祉の世界って、助けなきゃいけない世界というイメージが強くて、そういう壁みたいなものを感じていたんですが、『リアル』で描かれるのは100%スポーツの世界。車椅子をうまく使う技能を極めるスポーツの世界なんですね。そのかっこよさと、事故で歩けなくなった人の困難の両方を描いている作品で、パラリンピックスポーツに関心を持つきっかけにもなる作品だと思います。

山内 物事をイメージしやすいという力がマンガにはありますよね。私は税理士の勉強をしていた時、当時の先生に「現実世界でどう活かされるか?を知るために『ナニワ金融道』を読みなさい」と言われたことがあります。『リアル』や、今回選書されている『健康的で文化的な最低限度の生活』で描かれていることは、なんとなくニュースで知っているけれども、実際に当事者はどういう気持ちでどういう形で物事に取り組んでいるのか?ということまではなかなか分かりにくい世界ですよね。それを知るのに、マンガの「イメージさせる力」はとても有効だと思います。
一般にはわかりにくい事を伝えるマンガというのは、とても今っぽいですよね。マンガの作品性の素晴らしさにのみに注目が集まっていたのが最近は風向きが変わってきたと思います。「学べる」「コミュニケーションの手段になる」というような機能面も注目されるようになってきている。例えば、『ヒカルの碁』は連載当時とても流行っていて、これを読んでいたらクラスの人たちと話が通じた。スポーツが下手な人でも、みんなが読んでいるようなヒット作品を読んでいれば話に入っていけた。これは、コミュニケーションの真ん中にマンガがあるということです。他にも、マンガの「分かりやすく伝える」力に注目すれば、例えば家電のマニュアルだってマンガでも良いわけじゃないですか。そういう「機能を生かしたマンガは今後ますます増えてくると思います。夏休みの読書感想文をマンガで描くのもアリかもしれないし、絵日記をマンガ日記にしてもいいですよね。

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