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日本財団 『これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~』

スペシャル特集vol.12 スペシャル特集vol.12 ジャンル別インタビューシリーズ 生命と世界日本デジタルゲーム学会理事 三宅陽一郎氏

ジャンル別インタビュー「生命と世界」ジャンル

「これも学習マンガだ!」の11ジャンル(※)を1ジャンルごとに各ジャンルの専門家が紹介するインタビュー企画。最終回の第11弾は「生命と世界」ジャンルを取り上げます。日本デジタルゲーム学会理事の三宅 陽一郎氏に「生命と世界」ジャンルの選書作品の感想や、人工知能から見た「生命」「世界」についてお話を伺いました。
(※)「文学」「生命と世界」「芸術」「社会」「職業」「歴史」「戦争」「生活」「科学・学習」「スポーツ」「多様性」の11ジャンル

プロフィール

  • 三宅陽一郎
    三宅陽一郎(Yoichiro Miyake)
    日本デジタルゲーム学会理事
    京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。共著『デジタルゲームの教科書』『デジタルゲームの技術』『絵でわかる人工知能』(SBCr) 、著書『人工知能のための哲学塾』(BNN新社)、『ゲーム、人工知能、環世界』(現代思想、青土社、2015/12)、最新の論文は『デジタルゲームにおける人工知能技術の応用の現在』(人工知能学会誌 2015年、学会Webにて公開)。Twitterアカウント @miyayou
  • 山内康裕
    聞き手
    山内康裕(Yasuhiro Yamauchi)
    『これも学習マンガだ!』選書委員
    1979年生。法政大学イノベーションマネジメント研究科修了。2009年、マンガを介したコミュニケーションを生み出すユニット「マンガナイト」を結成し代表を務める。
    イベント・ワークショップ・デザイン・執筆・選書(「このマンガがすごい!」等)を手がける。また、2010年にはマンガ関連の企画会社「レインボーバード合同会社」を設立し、マンガに関連した施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務等を提供している。主な実績は「立川まんがぱーく」「東京ワンピースタワー」「池袋シネマチ祭」など。「DOTPLACE」にて『マンガは拡張する』シリーズを連載中。「NPO法人グリーンズ」監事、税理士なども務める。

人工知能は「すっごく視野の狭い賢い人」

山内三宅さんは人工知能の研究をされています。具体的にはどんな研究を?

三宅デジタルゲームの中の人工知能を作っています。今のゲームって、3Dなどの最新技術によって現実世界とそっくりなビジュアルが再現できるんです。僕の仕事はそんな現実そっくりなゲームの世界に見合うように、現実世界の生物の生態を再現する人工知能を作ることです。もともと僕は数学や物理のエンジニアリングをしていたんですけど、エンジニアリングのようなドライなものから生物みたいなウェットなものを作れるのは人工知能なのではないかと興味を持って、それからかれこれ12年間人工知能ばかり作っています(笑)生物の生態を知るために水族館や動物園に調査に行くこともありますよ。

山内人工知能は今とても注目されていますよね。人工知能が囲碁で人間に勝ったというニュースも話題になりました。実際はどれくらいのことまでできるようになっているのでしょうか。

三宅そういう話題が出ると人工知能って万能なんじゃないかと思っちゃいますよね。よく言われるのは「人工知能が人間の職業を奪ってしまって、人間の仕事がなくなってしまう」とか。でもそんな心配は無用です。囲碁で人間に勝てる人工知能は将棋は打てない。ボードゲームも出来ないし、コップを手にすることもできない。ましてや人間のように自然な流れで会話したり、相手の空気を読んで交渉をするなんてもってのほかなんですよ。むしろ人工知能の限定された領域での抜群の優秀さを使って、どう自分と協調して仕事させるか、というセンスの方がこれからは大切になります。

山内能力を発揮する専門領域が限定されると?

三宅そうですね。言ってしまえば人工知能って「すっごく視野が狭い賢い人」みたいなものなんです。囲碁ができて、マンガを読めて、街を歩けて、話し相手になって…といったような総合的な知能の開発はまだまだなんです。

山内なぜ総合的知能の開発は難しいのでしょうか。人工知能と人間の脳にはどんな違いが?

三宅人間って1個の事例があればそれを応用して100個できるようになりますよね。 例えば子どもが1回「ドアを開ける」ことを覚えたら、その後はさまざまなドアを開けることができる。一方で人工知能は「このタイプのドアを開ける」というのを学習したら、そのタイプのドアしか開けることができないんです。例えば料理ロボットの料理中に猫がやってきたら、ロボットはパニックになっちゃいます。想定外の対応ができないんです。

山内そう考えると人間の脳ってすごいですよね。人間の脳のメカニズムについてはまだ謎が多いと聞いています。

三宅はい。脳科学によって少しずつ分かってきたものの、まだまだ解明されていないことが多いです。アメリカやヨーロッパで人間の脳をシミュレーションしてそれを作るという研究プロジェクトがやっと始まりましたが、この研究も一筋縄ではいかなそうです。

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