肉食獣と草食獣が共存する世界。そこには、希望も恋も不安もいっぱいあるんだ。チェリートン学園の演劇部員レゴシは、狼なのにとっても繊細。そんな彼が多くの動物たちと青春していく動物群像劇が始まる!!

本作の舞台となるのは、全寮制の学校「チェリートン学園」。

なんとここは、肉食動物と草食動物が共に過ごす学校なんです。

肉食動物は肉を食べることを重罪として禁じられているのですが、そんなある日、オスアルパカのテムが、肉食動物に殺されるという事件が起こるところから物語は始まります。

ミステリーのような、サスペンスのような、ヒューマンドラマのような、動物の青春群青劇のような…。色々な要素がたくさんでとにかく圧倒的でリアルな世界観がすごい！！どんどん惹き込まれていきます。

一体、テムを殺した犯人は誰なのかー？！ぜひご注目ください。

本作の主人公は、ハイイロオオカミで演劇部員のレゴシ。

他の肉食動物よりも大きな体のレゴシですが、実はとても優しく繊細で、争いごとや目立つことが嫌いで、不器用。

ある夜、レゴシはメスウサギ・ハルに出会うのですが、瞬間的に肉食動物の本能むき出しに飛びかかってしまい、ケガを負わせてしまうのです。そんな自分にひどくショックを受け罪悪感を感じるレゴシ。

しかし、ケガを負わせてしまったハルにまさかの恋をする…？！甘酸っぱい、肉食動物と草食動物の青春が始まる…！

そんなレゴシに襲われたドワーフ種のメスウサギ・ハル。実はビッチで学園中の女子を敵に回し、嫌われています。しかし、実際はカワイイ顔をだけを見て近寄り、幻想と違うとわかると食い散らかし去っていく男子たちも悪い…！！（と個人的に思います）。2巻では大胆なシーンも登場しますよ～。

そして、演劇部のスターでリーダーのアカシカのルイ。学園内のカリスマ的存在で、次期「ビースター」の座を狙っています。ビースターとは、学校全体の統率を担い、この世界の差別や恐怖を超越する英雄的地位の称号。タイトルでもあるこの言葉。今後も注目したいです。

その他にも、様々な種類の個性的なキャラクターが登場しており、それぞれが色んな事情を抱えていたりと、目が離せません！「この動物って草食動物なんだ～」なんて新しい発見もあるかも？！

小ネタが所々にあるのも、本作を楽しめるポイントとなっております！私がお気に入りの小ネタをご紹介。

いかがでしたか？ぜひ、皆さんも探してみてくださいね。

©板垣巴留／秋田書店

『BEASTARS』は2020年に堂々完結を迎えました。