2018-06-08
お金にこだわるプロ野球投手、仙台の球団にFA移籍!『グラゼニ ~パ・リーグ編~』
「グラゼニ」=「グラウンドには銭(ぜに)が埋まっている」! 試合の展開よりも、オフシーズンの契約更改交渉シーンが何よりアツい異色の野球&マネーマンガ『グラゼニ』が、主人公・凡田夏之介の移籍にともない新シリーズ「開幕」しました!
目次
『グラゼニ ~パ・リーグ編~』と仙台
連載開始の『モーニング』2018年 17号には、東北楽天ゴールデンイーグルス選手会長・岡島豪郎外野手や球団社長・立花陽三、さらには宮城県知事、仙台市長、プロサッカーチームのベガルタ仙台社長や、凡田選手活躍(予定)の舞台・楽天生命パーク宮城横の名物食堂の方など、球界にとどまらず各界から移籍へのお祝いのコメントが寄せられました!
移籍先の球団名は「仙台ゴールデンカップス」です!
さてそんな『グラゼニ ~パ・リーグ編~』、第1シリーズ『グラゼニ』&第2シリーズ『グラゼニ ~東京ドーム編~』も交えて、凡田夏之介という選手の年俸の推移とともにご紹介させてください。
26歳中継ぎ投手、今日もマウンドに立つ!(年俸1,800万~3,000万)
凡田夏之介、高卒8年目、神宮スパイダーズ所属、左投げ中継ぎ投手、年俸1,800万円。
特技は同業であるプロ野球選手の年俸を当てること!
1話目からすでにキレッキレの金勘定力を見せつける凡田選手。お金にうるさいと思われるかもしれませんが、そこはやはり年俸という形で仕事の結果にハッキリ差がつき、引退後は年収が100万円台に下がる人もゼロではない厳しいプロの世界。
やはりお金は最大のモチベーションであり、選手としての価値そのものなのでしょうね。
登坂数=査定に影響!当たり前かもですが厳しい世界!
多方面から自分の登坂試合の成果をアピールする、契約更改時の凡田選手と球団との交渉が、ほんっとうに面白くて必見です!
結婚、移籍、そして故障と第1子誕生…!(年俸8,000万~1億2,000万~9,500万)
ポスティングシステムを利用し一時メジャーへ移籍、そして戻ってきたときには一流球団「文京モップス」へ…!
(一連の流れで登場する、スポーツ交渉の代理人・ダーティー桜塚が良くも悪くもスゴ腕エージェントで、ギラギラしてて、でも憎めなくていいキャラです!)
結婚、(いわば)転職、引っ越し、子の誕生と人生の大きなイベントが怒涛のように押し寄せる中、「利き腕の故障・長期休養」というプロ選手にとっての一大事も襲いかかり、29歳の凡田選手、いろいろ転機です!
1シーズンをまるまる棒に振る辛抱のリハビリ生活へ…
これらのけっこうな苦難に面しても凡田夫妻はどことなくのほほんとしていて、「選手の収入という、今までない切り口で野球を描く」以外にも本作の魅力だなあと思います。
何しろプロ野球の厳しい世界、選手以外にコーチや解説者なども解雇、移籍、収入ダウンというような話題に事欠かない作品なのですが、登場人物みんな、明るくて、なかなかにしたたかで、そしてピンチの時のメンタルが強いです!
先発転向、そして野球人生初の「パ・リーグ」へ!(1億5,000万~)
さて故障からの復帰計画の流れで先発で投げることに可能性を感じた凡田選手。
FA宣言をし、古巣・神宮スパイダーズと仙台ゴールデンカップスからのオファーがありましたが、条件が多少悪くても「自分との対戦経験が少ないパ・リーグの選手相手の方が活躍できる」という思いもあり、仙台ゴールデンカップスへの移籍を決定。
仙台を選んでくれてありがとう凡田選手!ようこそ!
「収入」と「これからのキャリアプラン」…選択に悩むのは一般的な転職と同じかも?
もちろん年俸自体は仙台への移籍でもけっこう上がります!
『グラゼニ ~パ・リーグ編~』では新シーズンのキャンプインから描かれ、新しいチームメイトや地元TV局スタッフなど濃いキャラクターが登場。
まずは開幕投手が誰になるか?!という投手のプライドのかかった争いに、勝利を収められるのか凡田選手-----!
そしてパ・リーグで稼ぎ抜けるのか凡田選手-----!
今後の展開も楽しみな『グラゼニ ~パ・リーグ編~』、第1シーズンからもぜひお楽しみください!
それでは、今日も素敵な読書のお時間を!
(C)森高夕次・足立金太郎/講談社