2024-09-18
パンツにブラ紐、わざと見せてる!? あけっぴろげJCギャルと地味系男子のちょいエロな日常
チラリズム。これは全男子がピクリと反応する言葉でしょう。見えそうで見えない、でも見えそう。そんな男心をムズムズさせるマンガが登場しました。それが『わざと見せてる? 加茂井さん。』(エム。/双葉社)です。
中学2年生男子の須藤は、漫画を描くのが好きでクラスで目立たない地味な存在。同じクラスの加茂井さんは、クラスでも学校でも目立つスカートの短いJCギャル! クラスに一人はいたようでいなかった、でもやっぱり一人はいたJCギャルと、地味な僕の物語ーー。
本作の主人公は中学2年生の須藤。マンガを描くことが好きで、クラスでは目立たない地味な男子生徒です。そんな須藤と同じクラスにいる、目立つギャルが加茂井さん。いつも明るく、男友達も多い加茂井さんは、いわばスクールカーストの最上位に君臨する存在。対して須藤は、三角形の底辺をウロチョロ。一見、交わらないふたりですが、ひょんなことから距離が縮まり、少しずつコミュニケーションを図るようになっていきます。
ですが、ここで須藤の前に大きな問題が立ちはだかります。それが加茂井さんのチラリズム問題です。
加茂井さんのスカートは非常に短い。普通に座っているだけでも太ももがあらわになり、パンツまで見えそうなくらい。さらに、シャツからはブラジャーが透けています。これには須藤も戸惑いを隠せません。見てはいけないものを見てしまった……! なにせ須藤はスクールカーストの底辺にいる存在。そんな刺激物には慣れていないのです。
しかも、加茂井さんはとてもゆるい。パンツが見えようが構わんとばかりに膝を立て、風でスカートがめくれても照れ笑いでごまかすだけ。雨に降られてボディラインがくっきり見えてもおかまいなし。須藤からすれば、まさに「わざと見せてる?」状態です。
本作はそんなあっけらかんとした加茂井さんと、奥手で地味な須藤とのやりとりを軸にしたちょいエロマンガ……と思いきや、読みどころはそれだけではありません。なにに対しても大らかで分け隔てなく接する加茂井さんを通じて、須藤自身もちょっとずつ変わっていくさまが描かれているのです。
たとえば、マンガを描いていることも須藤にとっては隠すべき行為。ただでさえ地味な奴だと思われているのに、マンガを描いているなんてことがバレてしまったら、ますます暗い奴認定されてしまいます。けれど、そんな須藤に加茂井さんは、「今度 ちゃんと描いた漫画 見せてよ!」と笑顔で言い放つのです。
ラッキースケベ的な展開を期待して本作を読み始めた読者も、次第に、加茂井さんの素直でやさしい性格のトリコになっているでしょう。そう、本作はただのちょいエロマンガではないのです。冴えない男子とそれを引っ張る女子との、キラキラするようなボーイミーツガールなのです。
外見も中身もあけっぴろげな加茂井さん。彼女と出会ったことで須藤はどう変わっていくのでしょうか。今後のふたりがとても楽しみです。
文=五十嵐 大
©エム。/双葉社
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