2023-08-29
喜怒哀楽だけじゃない繊細な気持ち!悩み、笑い、前進していく主人公『3月のライオン』名シーンまとめ
今回ご紹介するのは、『ヤングアニマル』で連載中の人気マンガ、羽海野チカ『3月のライオン』です。実写映画やテレビアニメなど、多くのメディアで取り上げられたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。最新17巻は8月29日(火)発売!それではどうぞ!
『3月のライオン』とは
▼『3月のライオン』最新17巻発売中!
主人公は中学生でプロ棋士になった、桐山零。高校に通いながら、プロの対局をこなす生活を送っています。
彼は子供の頃、家族全員を事故で亡くした過去を持ちます。両親の死後は、プロ棋士の家で育てられました。現在はその家を出て1人で暮らしています。そんな零は、血のつながらない姉や父との関係性、1人で暮らすこと、孤独な高校生活など、多くの問題を抱えていました。
しかし、そんな孤独で不器用な零の周りには多くの支えてくれる人がいます。
そして零は、将棋や周りの人を通じて、少しずつ前進していきます。この物語はゆっくりと、暖かな何かを取り戻していく様子が、とても繊細に描かれているのです。
そんな特徴的なセリフや表現が印象的な『3月のライオン』は、名シーン・名セリフの宝庫なんです。
ということで、今回は『3月のライオン』の名シーン・名セリフを、主要人物ごとにまとめてみました。
主人公・零にとっての第3の家族「川本家の3姉妹」
ここで紹介する名シーンは、2人の気持ちが独特な表現で、対照的に描かれた場面です。
プロ棋士になった後、零は1人暮らしを始めます。そんな孤独だった零を救ったのが、川本家の3姉妹です。
家計を支える美人な長女・あかり。しっかりものの中学生の次女・ひなた。保育園に通うかわいらしい三女・モモ。3人とも心優しい性格をしています。
彼女たちも、零と同じく、とある事情から両親がいません。そんな似ている境遇ですが、性格は真反対。3姉妹とも明るい性格をしています。
零が1人で苦しいときに、たまたま通りがかった長女のあかりが救ってくれました。それ以降、零は定期的に川本家に通い夜ご飯などを一緒に食べる仲になっています。
しかし明るく天真爛漫な川本家にも、やはり両親のいない苦しみはありました。
そんな両親を持たないひなたと零の気持ちが対照的に描かれたこの場面!
お母さんがいない寂しさで泣き出してしまった次女・ひなた。
そんなひなたを横で、零が見守ります。
亡くなってしまった家族を思い出す、ひなたを見た零が自分と対比する様子がとても繊細に描かれています。
もちろん悲しい話ばかりではありません。川本家それぞれの恋模様や、学校生活などこの後も濃い内容で盛り沢山です。
零のライバル・二海堂晴信
ここで紹介する場面は、このマンガでは少し珍しい、熱い友情のシーン!
基本的に冷静で物静かな零ですが、零のライバル・二海堂は真逆の性格をしています。病弱な体ですが、明るく社交的で、ぽっちゃり体型が印象的です。一方的に零のことをライバル視しているだけでなく、親友とも呼んでいます。そんな2人の掛け合いは見ていて、思わず頬が緩んでしまいます。
しかし対局になると真剣そのもの。
ライバルらしい、バチバチした戦いが見られます。
そんな二海堂の名シーンがこちら!
それは、とある対局で零が負けてしまった時のこと。この対局の解説をしていたのが二海堂でした。対局が終わった後に、テレビで二海堂の解説を見ていると…
見ているこっちが恥ずかしくなるほどの、真正面からのアドバイス。二海堂が零をどれだけ思ってくれているのかわかる、熱い友情が見られた場面でした。二海堂との関係は物語が進むにつれ、どんどん見逃せないものになっていきます。続きはぜひコミックスで!
生徒思いすぎる担任・林田先生
最後に紹介するのは、零を包み込んでくれるような暖かすぎるシーンです。
零は将棋の試合が多いため、満足に高校に通えていません。しかも社交的でない零は、友達を上手くつくることもできず、いつも1人でいました。しかしそんな零が唯一、心を許して話せるのが担任の林田高志先生です。
将棋が大好きな林田先生は、プロ棋士としての零を知っていて、よく話しかけてくれます。
少しおちゃめな林田先生ですが、プロ棋士としてだけでなく1人の生徒としてきちんと零に向き合ってくれます。
そんな林田先生の名セリフがこちら!
ある日、零は実験レポートを提出する必要がありました。そんな零の実験レポートを手伝うため、林田先生は零に「放課後理科クラブ」を紹介します。それがきっかけで、零が他の生徒と喋れるようになった日、帰り道での、このセリフ。
素敵な先生ですね!「こんなに向き合ってくれる先生がいてよかったね」と親心が出てしまいます。この後も何度も、零は林田先生の言葉に助けられます。そして次第に、零は学校でも居場所ができていくのですが、それはまた後の話…。
いかがでしたか。
将棋シーンだけでなく、感動・恋愛など多くの見どころがあります。ここで紹介したシーンはほんの一部でしかありません。名シーン・名セリフの宝庫の『3月のライオン』。ぜひ他のシーンもコミックスで楽しんでみてください!
©羽海野チカ/白泉社