現在ご利用いただけません

「お知らせ」とは

2023-12-01

新書大賞2023発表!『現代思想入門』ほかおすすめ新書ランキング

新書大賞2023発表!『現代思想入門』ほかおすすめ新書ランキング

中央公論新社主催の「新書大賞2023」は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年の「最高の一冊」を選ぶ賞です。大賞ほか受賞作品をランキングをご紹介します。

楽天Kobo

▼「新書大賞2024」発表されました!

新書大賞とは

新書大賞は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ賞として、中央公論新社が主催しています。

「新書大賞2023」は、2021年12月~2022年11月に刊行の新書を対象に、新書に造詣の深い書店員 、書評家、各出版社の新書編集部員など計106名が、読んで面白かった、内容が優れている、といった観点で投票し決定しました。大賞とランキングをご紹介します!

新書大賞2023 受賞作品

大賞『現代思想入門』千葉雅也/講談社現代新書

人生を変える哲学が、ここにあるーー。
現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。

デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……
複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ
□物事を二項対立で捉えない
□人生のリアリティはグレーゾーンに宿る
□秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく
□権力は「下」からやってくる
□搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える
□自分の成り立ちを偶然性に開き、状況を必然的なものと捉えない
□人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている
□無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む
□大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる
「現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ーー「はじめに 今なぜ現代思想か」より

2位『映画を早送りで観る人たち』稲田豊史/光文社新書

なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのかーー。なんのために? それで作品を味わったといえるのか? 著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか? いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか? あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。

2位『人類の起源』篠田謙一/中公新書

古人骨に残されたDNAを解読し、ゲノム(遺伝情報)を手がかりに人類の足跡を辿る古代DNA研究。近年、分析技術の向上によって飛躍的に進展を遂げている。30万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか。旧人であるネアンデルタール人やデニソワ人との血のつながりはあるのか。アジア集団の遺伝的多様性の理由とはーー。人類学の第一人者が、最新の研究成果から起源の謎を解き明かす。

4位『世界インフレの謎』渡辺努/講談社現代新書

なぜ世界は突如として物価高の波に飲み込まれたのか?

ウクライナの戦争はその原因ではないことは、データがはっきりと示している。
では"真犯人"は……?
元日銀マンの物価理論トップランナー、異例のヒット『物価とは何か』の著者が、問題の核心を徹底考察する緊急出版!

なぜ急にインフレがはじまったのか?
だれも予想できなかったのか?
ーー経済学者も中央銀行も読み間違えた!

ウクライナ戦争は原因ではない?
ーーデータが語る「意外な事実」

米欧のインフレ対策は成功する?
ーー物価制御「伝家の宝刀」が無効になった!

慢性デフレの日本はどうなる?
ーー「2つの病」に苦しむ日本には、特別な処方箋が必要だ!

本書の「謎解き」は、世界経済が大きく動くダイナミズムを描くのみならず、
日本がきわめて重大な岐路に立たされていることをも明らかにし、私たちに大きな問いかけを突きつけるーー
前著よりさらにわかりやすくなった、第一人者による待望の最新論考!

5位『聞く技術 聞いてもらう技術』東畑開人/ちくま新書

「聞く」は声が耳に入ってくることで、「聴く」は声に耳を傾けることーー。「聴く」のほうがむずかしそうに見えて、実は「聞く」ほうがむずかしい。「聞く」の不全が社会を覆ういまこそ「聞く」を再起動しなければならない。そのためには、それを支える「聞いてもらう」との循環が必要だ。小手先の技術から本質まで、読んだそばからコミュニケーションが変わる、革新的な一冊。

6位『スピノザ 読む人の肖像』國分功一郎/岩波新書

哲学者とはいかなる人物なのか.何を,どのように,考えているのか.思考を極限まで厳密に突き詰めたがゆえに実践的であるという,驚くべき哲学プログラムを作り上げたスピノザ.本書は,難解とされるその全体像を徹底的に読み解くことで,かつてない哲学者像を描き出す.哲学の新たな地平への誘いがここに!

7位『22世紀の民主主義』成田 悠輔/SB新書

世の中の根本を疑え

断言する。若者が選挙に行って「政治参加」したくらいでは日本は何も変わらない。

これは冷笑ではない。もっと大事なことに目を向けようという呼びかけだ。何がもっと大事なのか? 選挙や政治、そして民主主義というゲームのルール自体をどう作り変えるか考えることだ。ゲームのルールを変えること、つまり革命であるーー。

22世紀に向けて、読むと社会の見え方が変わる唯一無二の一冊。

8位『80歳の壁』和田秀樹/幻冬舎新書

人生100年時代だが、健康寿命の平均は男性72歳、女性75歳。80歳を目前に寝たきりや要介護になる人は多い。「80歳の壁」は高く厚いが、壁を超える最強の方法がある。それは、嫌なことを我慢せず、好きなことだけすること。「食べたいものを食べる」「血圧・血糖値は下げなくていい」「ガンは切らない」「おむつを味方にする」「ボケることは怖くない」等々、思わず膝を打つヒントが満載。70代とはまるで違って、一つ一つの選択が命に直結する80歳からの人生。ラクして壁を超えて寿命を伸ばす「正解」を教えます!

9位『人権と国家 理念の力と国際政治の現実』筒井清輝/岩波新書

今や政府・企業・組織・個人のどのレベルでも必要とされるSDGsの要・普遍的人権の理念や制度の誕生と発展をたどり,内政干渉を嫌う国家が自らの権力を制約する人権システムの発展を許した国際政治のパラドックスを解く.冷戦体制崩壊後,今日までの国際人権の実効性を吟味し,日本の人権外交・教育の質を世界標準から問う.

10位『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』レジー/集英社新書

【「教養=ビジネスの役に立つ」が生む息苦しさの正体】

社交スキルアップのために古典を読み、名著の内容をYouTubeでチェック、財テクや論破術をインフルエンサーから学び「自分の価値」を上げろーーこのような「教養論」がビジネスパーソンの間で広まっている。

その状況を一般企業に勤めながらライターとして活動する著者は「ファスト教養」と名付けた。

「教養」に刺激を取り込んで発信するYouTuber、「稼ぐが勝ち」と言い切る起業家、「スキルアップ」を説くカリスマ、「自己責任」を説く政治家、他人を簡単に「バカ」と分類する論客……2000年代以降にビジネスパーソンから支持されてきた言説を分析し、社会に広まる「息苦しさ」の正体を明らかにする。

ランキング&講評など詳細は、2023年2月10日発売の『中央公論』3月号に掲載されています。

『中央公論』を楽天ブックスで見る

▼「新書大賞」関連記事

「楽天Kobo2023年間ランキング・おもしろデータ編」には2023年新書ランキングも掲載!

このカテゴリーのピックアップ記事

このページの先頭へ