2023-04-13
村上春樹の新作長編『街とその不確かな壁』、配信開始!
目次
謎めいた村上春樹の「街」へ
「その街に行かなくてはならない。なにがあろうと」。高い壁と望楼、図書館の暗闇、古い夢、17歳のぼく、16歳のきみの面影……いま、魂を深く揺さぶる村上春樹の「秘密の場所」が明かされる。40年間、著者が書籍化せずに封印してきた“物語”の扉が、ついに開かれる。
4月13日、6年ぶりとなる村上ファン待望の長編小説が書店に並び、電子書籍でも配信された。村上春樹作品で長編小説の電子書籍が同日配信されるのは、今回が初めてのことになる。
新潮社から刊行された村上作品は、読者からの質問に答える特設サイト『村上さんのところ コンプリート版』(期間中、1億PVを超える人気サイトとなった)を皮切りに、順次電子書籍化され、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』という世界的に高い評価を受ける長編小説5作品、『螢・納屋を焼く・その他の短編』『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』という3つの短編小説集、『村上春樹 雑文集』『村上朝日堂』ほか人気のエッセイ集がすべて電子化されている。
今回、初めて発売と同時に電子書籍で読むことができる村上春樹の長編小説とあって、3月1日の刊行発表以来、「紙で読むか、電子で読むか、悩ましい……」という読者の声も少なくない。また音楽、絵画、アニメ、ゲームなど、アーティストやクリエイターにも愛読者の多い村上文学だけに、新作長編『街とその不確かな壁』の世界観に新たに注目が集まっている。ちなみに装画と本文カットは、気鋭のイラストレーター・タダジュンさんが担当している。
執筆:新潮社 編集チーム