『あくまでクジャクの話です。』の主人公・高校教師・久慈（くじ）の前に現れた生徒は、学校始まって以来の超優等生で生物学部部長の阿加埜（あかの）でした。
阿加埜により、どうやってモテる男が生まれるのか、恋のライバルに勝つために必要なマインドとは、そしてビッチが同性の女に嫌われる理由が生物学的に次つぎ説かれていきます。

一方、阿加埜から久慈への、男性としてのアプローチも進み…？

羽根を誇らしげに広げた姿が美しいクジャク。

しかしその尾羽の美しさは、メスを惹きつけるという役割しかありません。

それでも尾羽が大きく美しいオスのクジャクにメスが惹かれていくのは事実。外見の良さがモテに直結しているのです。

まあ、あくまでクジャクの話なのですが…

オスがメスを惹きつけ子孫を残していくという生物の目的で恋愛を語ると、なんとも残酷な真実がつきつけられることに。

『あくまでクジャクの話です。』は、人間の恋愛事情と生物学を並行して楽しめる作品です！

『あくまでクジャクの話です。』©小出もと貴／講談社

学習レベル：小学校高学年～（生命がどうやって誕生するかは知っていた方がいいです）
ふりがな：なし

『はたらく細胞』カラダの中は今日も大戦争！（理科、生物）
『もやしもん』あらゆる「発酵」を扱う農大生活！（生物）
『天地創造デザイン部』生き物たちのあの姿、ワケありです！（生物）

『ヤンキー君と科学ごはん』は、理科教師・猫村蘭と留年寸前のヤンキー・犬飼千秋が織りなす、学びと成長の物語です。

猫村は千秋の留年回避のため、科学に興味ゼロの彼に、料理を通じて科学を教えていきます。

科学への興味を高めるために、補習は実際に料理をしながらのスタイルを取ります。

なぜオムライスのための卵はフライパンにくっついてペラペラになってしまうのか？

唐揚げを2度揚げする目的は？

固めのプリンと、なめらかトロトロなプリンを作るときで、最適な湯専用容器やカップが異なる？

など、なんとなく家事のルーティンとしてこなしがちな料理の中に隠れた、科学の知識を学べます。

そして、犬飼千秋くんは幼い弟妹のために美味しいものを作りたいと思い、気の進まない補習にも取り組むようになっていくのです。何事も関心を持つのは大事ですね。

『ヤンキー君と科学ごはん』©岡叶／集英社

学習レベル：小学校中学年～
ふりがな：あり

『Dr.STONE』自由研究の救世主！？想像力は創造力だ！（理科）
『フェルマーの料理』（数学、家庭科）

『神作家・紫式部のありえない日々』は、34歳の陰キャでサブカル女、シングルマザーの香子（のちの紫式部）が主人公の平安コメディです。

夫を失った悲しみを創作活動で癒し、やがてその作品…『源氏物語』が話題となり、中宮彰子の家庭教師として宮仕えの声がかかることになった香子の様子を通じて、平安時代の宮廷文化や『源氏物語』の背景を学ぶことができます。

特に、紫式部と対で紹介されることの多い清少納言の『枕草子』を香子が読むシーンでは、清少納言の感性と才能を認めつつも、醸し出される陽キャの作風に、ライバル心をむき出しにするシーンも。

分かりにくさや文法の煩雑さでとっつきにくいと思われがちな古文の世界に、楽しみながら触れられます。

また、紫式部の日記『紫式部日記』にも登場する同僚で親友の小少将の君が、『源氏物語』の腐女子読者として登場するなど、実在の人物との関係も本編に生かされています。

このように、歴史的な背景や人物を楽しく学べる点が、『神作家・紫式部のありえない日々』 の大きな魅力です。

『神作家・紫式部のありえない日々』©D・キッサン／一迅社

学習レベル：中学生～
ふりがな：あり

『源氏物語　あさきゆめみし』

『紛争でしたら八田まで』は、地政学リスクコンサルタントとして世界中で活躍する八田百合が主人公の物語です。

彼女は地政学に基づいたチセイと、ちょっと（！？）の荒技（主にプロレス技）を駆使して、世界中の事件を解決します。

地政学とは、地理的な条件に注目して国家戦略や国同士の関係を分析する学問で、各国の地理的条件が政治や経済、安全保障に与える影響を理解することができます。

『紛争でしたら八田まで』で八田が扱う事件は、ミャンマーでの民族間対立やウクライナでの事件、イスラム戒律が厳しい国での女性のあり方など、警察が介入しにくい世界で起きている紛争。

地理的な側面から、世界で現在進行系で起こっている紛争を読み解くことができます。

また、最新15巻では、現在特に注目される「パレスチナ問題」を扱っています。

『紛争でしたら八田まで』は地政学の視点から世界の紛争を学べ、現在につながる問題の源流として世界史にも学びの多い作品です。

『紛争でしたら八田まで』©田素弘／講談社

学習レベル：中学生～
ふりがな：なし

『レキアイ！』東大生が「勉強になるマンガ」で推薦！（世界史）
『アンナ・コムネナ』ビザンツ帝国皇女は、西洋中世唯一の女性歴史家！（世界史）

『ガクサン』は、中堅の学習参考書出版社・いぶき社に中途入社した茅野うるしと、参考書オタクの福山が織りなすお仕事コメディです。

茅野は「お客様ご相談係」に配属され、福山と共に勉強に関する様々な相談を解決していきます。

言うまでもなく、ガクサンとは学習参考書の略語。そんな『ガクサン』では、学習参考書の選び方や効果的な使い方を学ぶことができます。

たとえば、数多ある学習参考書の選び方に困ったら「はじめに」を読むことが推奨されます。

「はじめに」には、その本の意図や対象学習者、利用方法、著者の教育理念などが書かれており、学習参考書の意図を理解するための重要な情報が詰まっているというのです。

ほかにも、学習参考書での勉強でいちばん大事なのは「潰す」ことだというエピソードも…

また、『ガクサン』では、実名で登場する学習参考書も多く、具体的な参考書選びの知識が得られます。

さらに、学習参考書を作る出版社の現場についても描かれており、学習参考書がどのように作られ、どのように選ばれるべきかを知ることができます。

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※未電子化

勉強に関する悩みを抱える児童・学生やその親たちにとって、非常に役立つ知識が詰まった作品です。

『ガクサン』©佐原実波／講談社

学習レベル：中学生～
ふりがな：なし

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