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2025-02-10

新書大賞2025『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』ほかおすすめ新書ランキング

新書大賞2025『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』ほかおすすめ新書ランキング

中央公論新社主催「新書大賞2025」が発表され、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が新書大賞に選ばれました。新書大賞は1年間に刊行されたすべての新書から、その年の「最高の一冊」を選ぶ賞です。新書大賞ほか受賞作品をランキングをご紹介します。

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新書大賞とは

新書大賞は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ賞として、中央公論新社が主催しています。

「新書大賞2024」は、2023年12月~2024年11月に刊行の新書を対象に、新書に造詣の深い書店員 、書評家、各出版社の新書編集部員などが、読んで面白かった、内容が優れている、といった観点で投票し決定しました。

新書大賞2025 受賞作品

大賞『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆/集英社新書

【人類の永遠の悩みに挑む!】
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。
「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?
すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。

【目次】
まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました
序章   労働と読書は両立しない?
第一章  労働を煽る自己啓発書の誕生ーー明治時代
第二章  「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級ーー大正時代
第三章  戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?ーー昭和戦前・戦中
第四章  「ビジネスマン」に読まれたベストセラーーー1950~60年代
第五章  司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマンーー1970年代
第六章  女たちのカルチャーセンターとミリオンセラーーー1980年代
第七章  行動と経済の時代への転換点ーー1990年代
第八章  仕事がアイデンティティになる社会ーー2000年代
第九章  読書は人生の「ノイズ」なのか?ーー2010年代
最終章  「全身全霊」をやめませんか

あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします

2位『日ソ戦争』麻田雅文/中公新書

日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争である。短期間ながら両軍の参加兵力は200万人を超え、玉音放送後に戦闘が始まる地域もあり、戦後を見据えた戦争だった。これまでソ連の中立条約破棄、非人道的な戦闘など断片的には知られてきたが、本書は新史料を駆使し、米国のソ連への参戦要請から各地での戦闘の実態、終戦までの全貌を描く。

3位『歴史学はこう考える』松沢裕作/ちくま新書

史料の山に埋もれ、ひたすら解読している? 過去の出来事の是非を論争する? このようなイメージがある歴史学では実際に何が営まれているのか。明らかにしたいものは様々でも、歴史学には共通のプロセスがある。史料とはなにか。それをどう読んでいるのか。そこからオリジナルな議論をいかに組み立てるのか。歴史について語る前に、最低限知っておきたい考え方を解説する。

4位『論理的思考とは何か』渡邉雅子/岩波新書

論理的思考法は世界共通ではない.思考する目的をまず明確にしてその目的に合った思考法を選ぶ技術が要る.論理学・レトリック・科学・哲学の推論の型とその目的を押さえ,価値に紐付けられた四つの思考法(経済・政治・法技術・社会)を使い分ける,多元的思考を説く.不確実なこの世界で主体的に考えるための一冊.

5位『働くということ』勅使川原真衣/集英社新書

他者と働くということは、一体どういうことか? なぜわたしたちは「能力」が足りないのではと煽られ、自己責任感を抱かされるのか? 著者は大学院で教育社会学を専攻し、「敵情視察」のため外資系コンサルティングファーム勤務を経て、現在は独立し、企業などの「組織開発」を支援中。本書は教育社会学の知見をもとに、著者が経験した現場でのエピソードをちりばめながら、わたしたちに生きづらさをもたらす、人を「選び」「選ばれる」能力主義に疑問を呈す。そこから人と人との関係を捉え直す新たな組織論の地平が見えてくる一冊。

「著者は企業コンサルタントでありながら(!)能力と選抜を否定する。本書は働く人の不安につけこんで個人のスキルアップを謳う凡百のビジネス本とは一線を画する」ーー村上靖彦氏(大阪大学大学院教授、『ケアとは何か』『客観性の落とし穴』著者)推薦!

◆目次◆
序章 「選ばれたい」の興りと違和感
第一章 「選ぶ」「選ばれる」の実相ーー「能力」の急所
第二章 「関係性」の勘所ーー働くとはどういうことか
第三章 実践のモメント
終章 「選ばれし者」の幕切れへーー労働、教育、社会

6位『三井大坂両替店』萬代悠/中公新書

元禄四年(一六九一)に三井高利が開設した三井大坂両替店。当初の業務は江戸幕府に委託された送金だったが、その役得を活かし民間相手の金貸しとして成長する。本書は、三井の膨大な史料から信用調査の技術と法制度を利用した工夫を読み解く。そこからは三井の経営手法のみならず、当時の社会風俗や人々の倫理観がみえてくる。三井はいかにして栄え、日本初の民間銀行創業へと繋げたか。新たな視点で金融史を捉え直す。

7位『就職氷河期世代』近藤絢子/中公新書

バブル崩壊後、未曾有の就職難が社会問題となった。本書は1993~2004年に高校、大学などを卒業した人々を「就職氷河期世代」と定義し、雇用形態や所得などをデータから明らかにする。不況がこの世代の人生に与えた衝撃は大きい。結婚・出産など家族形成への影響や、男女差、世代内の格差、地域間の移動、高齢化に伴う困窮について検討し、セーフティネットの拡充を提言する。統計から見えるこの世代の実態とは。

8位『学力喪失』今井むつみ/岩波新書

乳幼児は驚異的な「学ぶ力」で言語を習得できる.しかし学校では多くの子どもたちが学力不振に陥り,学ぶ意欲を失ってしまう.なぜ子どもたちはもともと持っている「学ぶ力」を,学校で発揮できないのか.「生きた知識」を身につけるにはどうしたらよいのか.躓きの原因を認知科学が明らかにして,回復への希望をひらく.

9位『「“右翼”雑誌」の舞台裏 』梶原麻衣子 /星海社新書

10位『ケアの倫理』岡野八代/岩波新書

身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは,自身の経験を語る言葉を奪われ,言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた.男性の論理で構築された社会のなかで,女性たちが自らの言葉で,自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想,ケアの倫理を第一人者が詳説する

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