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2022-06-02

第166回芥川賞『ブラックボックス』砂川文次、直木賞『塞王の楯』今村翔吾&『黒牢城』米澤穂信に決定!候補作品と歴代受賞作品もご紹介します

第166回芥川賞『ブラックボックス』砂川文次、直木賞『塞王の楯』今村翔吾&『黒牢城』米澤穂信に決定!候補作品と歴代受賞作品もご紹介します

第166回(2021年下半期)芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が決定しました!芥川賞は砂川文次『ブラックボックス』が、直木賞は米澤穂信『黒牢城』と今村翔吾『塞王の楯』が選ばれました。ほか候補作品とともに、歴代受賞作品をご紹介します。

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▼最新の芥川賞・直木賞と候補作品はこちら!

芥川賞・直木賞とは/由来/違いなど

「芥川龍之介賞」「直木三十五賞」とは…

芥川賞・直木賞ともに1935(昭和10)年に制定。

自身も作家であり、文藝春秋社主宰の菊池寛が同時に創設。

芥川賞は新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれ、直木賞は新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)が対象という違いがあります。

いずれも年2回、1月・7月に受賞作品発表。

第166回芥川賞・直木賞について

第166回(2021年下半期)芥川賞・直木賞は、2021年12月17日(金)に候補作品が発表されました。

選考会は2022年1月19日(水)開催。

芥川賞には砂川文次『ブラックボックス』が決定。

また直木賞は、米澤穂信『黒牢城』と、今村翔吾『塞王の楯』の2作品が受賞となりました。

第166回芥川賞『ブラックボックス』砂川文次

第166回芥川賞受賞作!

ずっと遠くに行きたかった。
今も行きたいと思っている。

自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。
自衛隊を辞め、いまは自転車便メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。

昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。

気鋭の作家、新境地の傑作中篇。

第166回直木賞『塞王の楯』今村翔吾/集英社

越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開けるーー。どんな攻めをも、はね返す石垣。どんな守りをも、打ち破る鉄砲。「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

第166回直木賞『黒牢城』米澤穂信/KADOKAWA

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。

▼『黒牢城』関連記事

第166回芥川賞 候補作品

『皆のあらばしり』乗代雄介/『新潮』十月号

幻の書の新発見か、それとも偽書かーー。高校の歴史研究部活動で城址を訪れたぼくは中年男に出会う。人を喰った大阪弁とは裏腹な深い学識で、男は旧家の好事家が蔵書目録に残した「謎の本」の存在を追い始めた。うさん臭さに警戒しつつも、ぼくは男の博識に惹かれていく。ラストの逆転劇が光る、良質のミステリのような注目作。

『我が友、スミス』石田夏穂/『すばる』十一月号

【第45回すばる文学賞佳作、第166回芥川賞候補作】「別の生き物になりたい」。筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかったーー。鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。彼女が決勝の舞台で取った行動とは? 世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作。

『オン・ザ・プラネット』島口大樹/『群像』十二月号

「終わったのかな」
「なにが?」
「世界?」

同じ車に乗り込んだぼくら四人は、映画を撮るために鳥取砂丘を目指す。
注目の新星が重層する世界の「今」を描く、ロード&ムービー・ノベル。

「これからぼくらが話すことは、人類最後の会話になるかもしれない。
そうやって考えるとき、皆は何を話したい?」

記憶すること、思い出すこと、未来に向かって過去をみつけ直すこと。
現実と虚構の別を越えて、新しい世界と出会う旅。

『Schoolgirl』九段理江/『文學界』十二月号

第166回芥川賞候補作!令和版「女生徒」

どうして娘っていうのは、こんなにいつでも、
お母さんのことを考えてばかりいるんだろう。

社会派YouTuberとしての活動に夢中な14歳の娘は、
私のことを「小説に思考を侵されたかわいそうな女」だと思っている。
そんな娘の最新投稿は、なぜか太宰治の「女生徒」についてーー?

第126回文學界新人賞受賞作「悪い音楽」を同時収録。

第166回直木賞 候補作品

『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬/早川書房

【2022年本屋大賞受賞!】

キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞ノミネート、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞候補作

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で続々紹介!

史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」ーーそう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?

▼『同志少女よ、敵を撃て』関連記事

『新しい星』彩瀬まる/文藝春秋

直木賞候補作、高校生直木賞受賞作『くちなし』から4年ーー
私たちは一人じゃない。これからもずっと、ずっと
愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語
幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く……はずだった。
順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機ーー
娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。
「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり……。(表題作「新しい星」)
美しく、静謐に佇む物語
気鋭の作家が放つ、新たな代表作!

『ミカエルの鼓動』柚月裕子/文藝春秋

この者は、神か、悪魔かーー。
気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。

大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。
あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。
「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。
そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。
大学病院の闇を暴こうとする記者は、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。
天才心臓外科医の正義と葛藤を描く。

歴代芥川賞・直木賞受賞作品

ほか文学賞・漫画の受賞作品

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