2024-08-25
「このミステリーがすごい!2024年版」(宝島社)国内編・海外編
目次
- ・「このミステリーがすごい!」とは
- ・■このミステリーがすごい!2024年版/国内編ランクイン作品
- ・1位『可燃物』米澤穂信
- ・2位『鵼の碑』京極夏彦
- ・3位『あなたが誰かを殺した』東野圭吾
- ・4位『エレファントヘッド』白井智之
- ・5位『アリアドネの声』井上真偽
- ・6位『木挽町のあだ討ち』永井紗耶子
- ・7位『君のクイズ』小川哲
- ・8位『世界でいちばん透きとおった物語』杉井光
- ・9位『鈍色幻視行』恩田陸
- ・10位『ちぎれた鎖と光の切れ端』荒木あかね
- ・■このミステリーがすごい!2024年版/海外編ランクイン作品
- ・1位『頰に哀しみを刻め』S・A・コスビー,加賀山卓朗
- ・2位『ナイフをひねれば』アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭
- ・3位『処刑台広場の女』マーティン エドワーズ,加賀山 卓朗
- ・4位『愚者の街』ロス・トーマス,松本剛史
- ・5位『トゥルー・クライム・ストーリー』ジョセフ・ノックス,池田真紀子
- ・6位『卒業生には向かない真実』ホリー・ジャクソン,服部京子
- ・7位『恐るべき太陽』ミシェル・ビュッシ,平岡敦
- ・8位『8つの完璧な殺人』ピーター・スワンソン,務台夏子
- ・9位『ガラスの橋 ロバート・アーサー自選傑作集』ロバート・アーサー,小林晋
- ・10位『真珠湾の冬』ジェイムズ ケストレル,山中 朝晶
「このミステリーがすごい!」とは
1988年から年1回、12月上旬に宝島社から発行されている、ミステリー小説のランキング本です。
国内編・海外編に分かれ、それぞれ国内ミステリー小説・海外翻訳ミステリー小説選出しています。
ランキングだけでなく著者アンケート&新作情報「私の隠し玉」、ロングインタビューなども掲載の、ミステリーファン必見のシリーズです。
2024年版には『名探偵コナン』30周年を記念した、青山剛昌×東野圭吾の超巨大対談が収録されています!
■このミステリーがすごい!2024年版/国内編ランクイン作品
1位『可燃物』米澤穂信
米澤穂信、初の警察ミステリ!
二度のミステリーランキング3冠(『満願』『王とサーカス』)と、『黒牢城』では史上初のミステリーランキング4冠を達成した米澤穂信さんが、ついに警察を舞台にした本格ミステリに乗り出しました。
余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。
群馬県警利根警察署に入った遭難の一報。現場となったスキー場に捜査員が赴くと、そこには頸動脈を刺され失血死した男性の遺体があった。犯人は一緒に遭難していた男とほぼ特定できるが、凶器が見つからない。その場所は崖の下で、しかも二人の回りの雪は踏み荒らされていず、凶器を処分することは不可能だった。犯人は何を使って“刺殺”したのか?(「崖の下」)
榛名山麓の〈きすげ回廊〉で右上腕が発見されたことを皮切りに明らかになったばらばら遺体遺棄事件。単に遺体を隠すためなら、遊歩道から見える位置に右上腕を捨てるはずはない。なぜ、犯人は死体を切り刻んだのか? (「命の恩」)
太田市の住宅街で連続放火事件が発生した。県警葛班が捜査に当てられるが、容疑者を絞り込めないうちに、犯行がぴたりと止まってしまう。犯行の動機は何か? なぜ放火は止まったのか? 犯人の姿が像を結ばず捜査は行き詰まるかに見えたが……(「可燃物」)
連続放火事件の“見えざる共通項”を探り出す表題作を始め、葛警部の鮮やかな推理が光る5編。
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2位『鵼の碑』京極夏彦
【ノベルス版】
百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに!
殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。
発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
シリーズ最新作。
▼「京極夏彦」関連記事
3位『あなたが誰かを殺した』東野圭吾
4位『エレファントヘッド』白井智之
精神科医の象山は家族を愛している。だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、たった一つの小さな亀裂から崩壊してしまうことをーー。やがて謎の薬を手に入れたことで、彼は人知を超えた殺人事件に巻き込まれていく。謎もトリックも展開もすべてネタバレ禁止!前代未聞のストーリー、尋常ならざる伏線の数々。多重解決ミステリの極限!
5位『アリアドネの声』井上真偽
巨大地震発生。地下に取り残された女性は、目が見えず、耳も聞こえない。
光も音も届かない絶対的迷宮。
生還不能まで6時間。
想像の限界を超えるどんでん返し。
救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)して活動する中川博美だったーー。
崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。
6位『木挽町のあだ討ち』永井紗耶子
ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙は多くの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者という侍が仇討ちの顛末を知りたいと、芝居小屋を訪れるがーー。現代人の心を揺さぶり勇気づける令和の革命的傑作誕生!
ご購入いただいた方全員に、声優・関智一さんによる冒頭部分の朗読、20分のフルバージョンをスペシャルプレゼント! 巻末に掲載された二次元バーコードあるいはURLからお聴きいただけます。※購入者特典は事前の予告なく掲載が終了する場合があります。
▼『木挽町のあだ討ち』関連記事
7位『君のクイズ』小川哲
▼『君のクイズ』関連記事
8位『世界でいちばん透きとおった物語』杉井光
9位『鈍色幻視行』恩田陸
謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えてーー
10位『ちぎれた鎖と光の切れ端』荒木あかね
江戸川乱歩賞受賞第一作
2022年のミステリーランキングを席巻したZ世代のアガサ・クリスティーが描く哀しき連鎖殺人
「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。」
復讐を誓う男がたどり着いた熊本県の孤島(クローズドアイランド)で目にしたのは、仇(かたき)の死体だった。
さらに第二、第三の殺人が起き、「第一発見者」が決まって襲われるーー。
2020年8月4日。島原湾に浮かぶ孤島、徒島(あだしま)にある海上コテージに集まった8人の男女。その一人、樋藤清嗣(ひとうきよつぐ)は自分以外の客を全員殺すつもりでいた。先輩の無念を晴らすためーー。しかし、計画を実行する間際になってその殺意は鈍り始める。「本当にこいつらは殺されるほどひどいやつらなのか?」樋藤が逡巡していると滞在初日の夜、参加者の一人が舌を切り取られた死体となって発見された。樋藤が衝撃を受けていると、たてつづけに第二第三の殺人が起きてしまう。しかも、殺されるのは決まって、「前の殺人の第一発見者」で「舌を切り取られ」ていた。
そして、この惨劇は「もう一つの事件」の序章に過ぎなかったーー。
■このミステリーがすごい!2024年版/海外編ランクイン作品
1位『頰に哀しみを刻め』S・A・コスビー,加賀山卓朗
MWA賞長篇賞最終候補作!
黒人の父親、白人の父親、惨殺された息子たちーー
血の弔いが幕を開ける。
「懺悔と贖罪に彩られた哀しき父親たちの挽歌」
宇田川拓也 ときわ書房本店 (本書解説より)
殺人罪で服役した黒人のアイク。出所後庭師として地道に働き、小さな会社を経営する彼は、ある日警察から息子が殺害されたと告げられる。白人の夫とともに顔を撃ち抜かれたのだ。一向に捜査が進まぬなか、息子たちの墓が差別主義者によって破壊され、アイクは息子の夫の父親で酒浸りのバディ・リーと犯人捜しに乗り出す。息子を拒絶してきた父親2人が真相に近づくにつれ、血と暴力が増してゆきーー。解説:宇田川拓也
2位『ナイフをひねれば』アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭
**累計100万部突破、ミステリ・ランキング4年連続第1位!『カササギ殺人事件』の著者が贈る、
犯人当てミステリの到達点!
著者ホロヴィッツが殺人容疑で逮捕される!?
〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ第4弾!**
「われわれの契約は、これで終わりだ」彼が主人公のミステリを書くことに耐えかねて、わたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは探偵ダニエル・ホーソーンにこう告げた。翌週、ロンドンの劇場でわたしの戯曲『マインドゲーム』の公演が始まる。初日の夜、劇評家の酷評を目にして落胆するわたし。翌朝、その劇評家の死体が発見された。凶器はなんとわたしの短剣。かくして逮捕されたわたしにはわかっていた。自分を救ってくれるのは、あの男だけだと。〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズの新たな傑作!
解説=三橋曉
▼「ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ」最新作『死はすぐそばに』9月11日(水)発売!
▼シリーズ過去作も「このミス」常連!「ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ」
3位『処刑台広場の女』マーティン エドワーズ,加賀山 卓朗
密室での奇妙な自殺や不可解な焼死の真犯人は、名探偵レイチェル・サヴァナクなのか? 記者ジェイコブが暴きだす、彼女の秘密とは
▼「レイチェル・サヴァナク」シリーズ続編『モルグ館の客人』発売中!
4位『愚者の街』ロス・トーマス,松本剛史
未電子化。
→楽天ブックス(紙)で『愚者の街』を見る
5位『トゥルー・クライム・ストーリー』ジョセフ・ノックス,池田真紀子
6位『卒業生には向かない真実』ホリー・ジャクソン,服部京子
わたしは、この真実から、
決して目を背けない。
『自由研究には向かない殺人』から始まった
ミステリ史上最も衝撃的な3部作完結編!
大学入学直前のピップに、ストーカーの仕業と思われる不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話や匿名のメールが届き、首を切られたハトが家の敷地で見つかったり、私道にチョークで頭のない棒人間を描かれたり。調べた結果、6年前の連続殺人との類似点に気づく。犯人は逮捕され服役中だが、ピップのストーカーの行為は、この連続殺人の被害者に起きたこととよく似ていた。ピップは自分を守るため調査に乗りだす。ーーこの真実を、誰が予想できただろう? 『自由研究には向かない殺人』から始まった、ミステリ史上最も衝撃的な三部作完結!
解説=吉野仁
▼シリーズ『自由研究には向かない殺人』『優等生は探偵に向かない』発売中!
▼3部作前日譚!『受験生は謎解きに向かない』発売中!
7位『恐るべき太陽』ミシェル・ビュッシ,平岡敦
画家ゴーギャンや歌手ジャック・ブレルが愛した南太平洋仏領ポリネシアのヒバオア島。謎めいた石像ティキたちが見守るこの島に、人気ベストセラー作家と、彼の熱烈なファンでもある作家志望の女性5人が〈創作アトリエ〉のために集まった。だが作家は失踪、彼女らは次々に死体となって発見される……。最後に残るのは、誰? 叙述ミステリーの巨匠ミッシェル・ビュッシが満を持して放つ、アガサ・クリスティーへの挑戦作! 手掛かりはたくさんあるのに騙される……。
8位『8つの完璧な殺人』ピーター・スワンソン,務台夏子
すべて著者が仕掛けた罠。
〈このミステリーがすごい!〉第2位!『そしてミランダを殺す』の著者が贈る、
名作ミステリーへの見事なオマージュ!
雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小説8作を選んで、ブログにリストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』、クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。捜査官によると、そのリストの“完璧な殺人”の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人は彼のリストに従って殺しているのか? 著者のミステリーへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちた傑作長編!
解説=千街晶之
9位『ガラスの橋 ロバート・アーサー自選傑作集』ロバート・アーサー,小林晋
10位『真珠湾の冬』ジェイムズ ケストレル,山中 朝晶
1941年、ハワイで起きた白人男性と日本人女性の惨殺事件。容疑者を追う米国人の刑事は、辿り着いた香港で太平洋戦争の勃発に遭遇するーー戦禍の太平洋諸国で真相を追い求める男の彷徨を描くエドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀長篇賞受賞の大作