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- 「このミステリーがすごい!2024年版」(宝島社)国内編・海外編
- 「このミステリーがすごい!2023年版」(宝島社)国内編・海外編
2024-01-26
「このミステリーがすごい!2023年版」(宝島社)国内編・海外編
目次
- ・「このミステリーがすごい!」とは
- ・■このミステリーがすごい!2023年版/国内編ランクイン作品
- ・1位『爆弾』呉勝浩
- ・2位『名探偵のいけにえー人民教会殺人事件ー』白井智之
- ・3位『捜査線上の夕映え』有栖川有栖
- ・4位『方舟』夕木春央
- ・5位『プリンシパル』長浦京
- ・『爆発物処理班の遭遇したスピン』佐藤究
- ・『同志少女よ、敵を撃て』逢坂 冬馬
- ・『地図と拳』小川哲
- ・『大鞠家殺人事件』芦辺拓
- ・『リバー』奥田英朗
- ・■このミステリーがすごい!2023年版/海外編ランクイン作品
- ・1位『われら闇より天を見る』クリス ウィタカー,鈴木 恵
- ・2位『殺しへのライン』アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭
- ・3位『ポピーのためにできること』ジャニス・ハレット,山田蘭
- ・4位『名探偵と海の悪魔』スチュアート・タートン,三角和代
- ・5位『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン,服部京子
- ・『黒き荒野の果て』S・A・コスビー,加賀山卓朗
- ・『ロンドン・アイの謎』シヴォーン・ダウド,越前敏弥
- ・『彼は彼女の顔が見えない』アリス・フィーニー,越智睦
- ・『スクイズ・プレー』ポール・ベンジャミン,田口俊樹
- ・『魔王の島』ジェローム・ルブリ,坂田雪子・監訳,青木智美・訳
▼このミステリーがすごい!2023年版(宝島社)
著者インタビューや人気作家新作情報「私の隠し玉」など盛りだくさん!
2023年版は『ジョジョの奇妙な冒険』35周年記念として岸辺露伴表紙&荒木飛呂彦巻頭インタビュー!
「このミステリーがすごい!」とは
1988年から年1回、12月上旬に宝島社から発行されている、ミステリー小説のランキング本。
国内編・海外編に分かれ、それぞれ国内ミステリー小説・海外翻訳ミステリー小説を20位まで選出。
ランキングだけでなく著者アンケート、ロングインタビューなども掲載の、ミステリーファン必見のシリーズです。
■このミステリーがすごい!2023年版/国内編ランクイン作品
1位『爆弾』呉勝浩
東京、炎上。正義は、守れるのか。
些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。
たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。
「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。
警察は爆発を止めることができるのか。
爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。
著者・呉勝浩は2015年『道徳の時間』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2021年に『おれたちの歌をうたえ』が第165回直木賞候補になりました。
『爆弾』は、些細な傷害事件で警察に連行されたスズキと名乗るさえない中年男から爆発事件の予告が飛び出し、ついには東京中がテロの脅威にさらされるという、まさに爆弾級の怪作です。
▼『爆弾』関連記事
2023年本屋大賞 第4位受賞!
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2位『名探偵のいけにえー人民教会殺人事件ー』白井智之
病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか? 圧巻の解決編一五〇ページ! 特殊設定、多重解決推理の最前線!
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3位『捜査線上の夕映え』有栖川有栖
「臨床犯罪学者 火村英生シリーズ」誕生から30年! 最新長編は、圧倒的にエモーショナルな本格ミステリ。
一見ありふれた殺人事件のはずだった。火村の登場で、この物語は「ファンタジー」となる。
大阪の場末のマンションの一室で、男が鈍器で殴り殺された。金銭の貸し借りや異性関係のトラブルで、容疑者が浮上するも……。
「俺が名探偵の役目を果たせるかどうか、今回は怪しい」
火村を追い詰めた、不気味なジョーカーの存在とはーー。
コロナ禍を生きる火村と推理作家アリスが、ある場所で直面した夕景は、佳き日の終わりか、明日への希望かーー。
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4位『方舟』夕木春央
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。
タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
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2023年本屋大賞 第7位受賞!
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5位『プリンシパル』長浦京
1945年、東京。大物極道である父の死により、突如、その「代行」役となることを余儀なくされた綾女。大物議員が巡らす陥穽。GHQの暗躍。覇権を目論む極道者たちの瘴気……。綾女が辿る、鮮血に彩られた謀略と闘争の遍歴は、やがて、戦後日本の闇をも呑み込む、漆黒の終局へと突き進む! 脳天撃ち抜く怒濤の犯罪巨編、堂々開幕。
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『爆発物処理班の遭遇したスピン』佐藤究
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『同志少女よ、敵を撃て』逢坂 冬馬
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『地図と拳』小川哲
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『大鞠家殺人事件』芦辺拓
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『リバー』奥田英朗
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■このミステリーがすごい!2023年版/海外編ランクイン作品
1位『われら闇より天を見る』クリス ウィタカー,鈴木 恵
「それが、ここに流れてるあたしたちの血。あたしたちは無法者なの」 アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女が命を落とした事件は、いまなお町に暗い影を落としている。自称無法者の少女ダッチェスは、30年前の事件から立ち直れずにいる母親と、まだ幼い弟とともに世の理不尽に抗いながら懸命に日々を送っていた。町の警察署長ウォークは、かつての事件で親友のヴィンセントが逮捕されるに至った証言をいまだに悔いており、過去に囚われたまま生きていた。彼らの町に刑期を終えたヴィンセントが帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を乱し、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。そして、新たな悲劇が……。苛烈な運命に翻弄されながらも、 彼女たちがたどり着いたあまりにも哀しい真相とはーー?人生の闇の中に差す一条の光を描いた英国推理作家協会賞最優秀長篇賞受賞作。解説:川出正樹
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2023年本屋大賞 翻訳小説部門第1位受賞!
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2位『殺しへのライン』アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭
『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。傑作『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に並ぶ、〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊!
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3位『ポピーのためにできること』ジャニス・ハレット,山田蘭
イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こす。関係者が残した大量のメール、テキスト・メッセージ、メモ書き、新聞記事、SNS投稿。資料の山から浮かび上がる、殺人事件の真相とは?ーーイギリスで20万部突破、タイムズ紙が「21世紀のアガサ・クリスティー」と評した犯人探しミステリー。圧巻のデビュー作!
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4位『名探偵と海の悪魔』スチュアート・タートン,三角和代
時は17世紀、 大海原を進む帆船で起こる怪事件。
囚われの名探偵に代わり、屈強な助手と貴婦人が謎を追う。
すべては悪魔の呪いか、あるいはーー?
ーーこの船は呪われている、乗客は破滅を迎えるだろう。
バタヴィアからオランダへ向かう帆船ザーンダム号に乗船しようとしていた名探偵サミー・ピップスと助手のアレントら乗客たちに、血染めの包帯で顔を覆った男がそう宣言した。その直後、男は炎に包まれて死を遂げる。名探偵として名を轟かすピップスだが、いまの彼は罪人として護送される途上にあり、この怪事件を前にしてもなすすべがなかった。
オランダへと帰国するバタヴィア総督一家らを乗せ、ザーンダム号が出航せんとしたとき、新たな怪事が発生したーー風を受けてひるがえった帆に、悪魔〈トム翁〉の印が黒々と浮かび上がったのだ! やがて死んだはずの包帯男が船内に跳梁し、存在しないはずの船の灯りが夜の海に出現、厳重に保管されていた極秘の積荷が忽然と消失する。すべては悪魔の仕業なのだろうか?
わきおこる謎また謎。だが名探偵は牢にいる。元兵士の助手アレントは、頭脳明晰な総督夫人サラとともに捜査を開始するも、鍵のかかった密室で殺人が!
驚愕のSFミステリ『イヴリン嬢は七回殺される』の鬼才の第二作。海洋冒険譚と怪奇小説を組み込んだ全方位型エンタテインメント本格ミステリ!
▼驚異の特殊設定ミステリ!前作『イヴリン嬢は七回殺される』発売中!
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5位『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン,服部京子
高校生のピップは、友人のコナーから失踪した兄の行方を探してくれと依頼される。兄のジェイミーは、2週間ほど前から様子がおかしかったらしい。コナーの希望で、ピップはポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めていく。関係者へのインタビューやSNSなども丹念に調べることで、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理が、事件の恐るべき真相を暴きだす。年末ミステリランキング第1位『自由研究には向かない殺人』続編。この衝摯の結末を、どうか見逃さないでください!
解説=阿津川辰海