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2024-04-15

恐怖を呼び寄せるのは、狂おしいほどの恋心――極上のホラーミステリー『マガツキ』

恐怖を呼び寄せるのは、狂おしいほどの恋心――極上のホラーミステリー『マガツキ』

『マガツキ』は、私の夢から生まれました――作家・神永学、デビュー20周年の新境地!

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目指したのは、現代ならではの恐怖を味わえるホラー

それ――は知らぬ間に、あなたに近づいて来る。
それ――に訊かれても、答えてはいけない。
それ――を見たのなら、逃げなければならない。
それ――が何なのか、誰も知らない。

■新作のモチーフは「自身の悪夢」

著者はアニメ化や舞台化などさまざまなメディアミックスが行なわれた『心霊探偵八雲』シリーズをはじめ、ミステリーやサスペンス、アクションなど多種多様な作品を上梓し、全著作の累計発行部数が1000万部を超える実力派です。デビュー20周年という大きな節目に手がける作品の題材に選んだのは、これまであまり執筆してこなかった「ホラー」です。もともと「恐い話」が好きで、怪談バーにも通う著者は、執筆に追い詰められた時に見る悪夢から本書の着想を得ました。

『マガツキ』は、私の夢から生まれました――。
執筆で追い詰められると、私は悪夢を見るようになります。ある夜は、自分の身体がずぶずぶに崩れていく様に恐怖し、またある夜は、抜け出せないループの中で恐怖から我を失う。白く美しい手に、身体を引き裂かれる恐怖に震えた夜もありました。こうして、作品として悪夢を描くことで、私の中にある恐怖が消えてくれると信じています。代わりに、読者の皆さんの心に、恐怖を植え付けることになるかもしれませんが、どうかご容赦下さい――。

■「人の身体を欲しがる怪異」の恐るべき正体

著者が目指したのは、現代ならではの恐怖を味わえるホラーです。いまの若者に顕著な、ルッキズムにさらされる恐怖や、承認欲求に起因する恐怖を、最先端技術のテクノロジーと絡ませ、これまでに類のないホラーミステリーのアイディアを膨らませていきました。そうして生み出されたのが、人の身体を欲しがる「それ」と呼ばれる怪異です。『マガツキ』は、何度もループし「それ」に襲われる女性、スマホに「それ」からと思われるメッセージが届く女子大生など、各話ごとに主人公が異なる連作短編形式で描かれます。最終話では、「それ」の恐るべき正体と真相が明かされるホラーミステリーに仕上がりました。

■目次

第一話 それ
第二話 友だち
第三話 欲しい
第四話 羽化
第五話 誘う
第六話 嫉妬
第七話 真相
エピローグ

■著者紹介

神永 学(かみなが まなぶ)
1974年、山梨県生まれ。2004年、『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』でデビュー。同作を第一作とした『心霊探偵八雲』シリーズが人気を集める。『怪盗探偵山猫』『確率捜査官 御子柴岳人』『浮雲心霊奇譚』シリーズほか、『ラザロの迷宮』『悪魔の審判』など著書多数。小説の他、舞台脚本の執筆などでも活躍

執筆:株式会社PHP研究所

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