2024-07-22
『ブルーマリッジ』 カツセマサヒコ、3年ぶりの新作長編
3歳年上の彼女にプロポーズした青年・雨宮守。長年連れ添った妻に離婚したいと告げられた中年・土方剛。世代は離れ価値観も生き方も正反対だったふたりの人生は、社内のある疑惑をきっかけに変化し始め――。
これは、現代社会を生きる僕たちの物語
『明け方の若者たち』(2020年、幻冬舎刊)で20代の青春を、『夜行秘密』(2021年、双葉社刊)で激情の恋愛を描いたカツセマサヒコ氏3作目の長編小説が、絶賛配信中です。
『夜行秘密』以来3年ぶりとなるカツセマサヒコ氏書き下ろし長編のタイトルは、『ブルーマリッジ』。改稿に改稿を重ねて完成した本作では、結婚や離婚、仕事、夫婦、ハラスメントなど現代だからこそ起きる問題や葛藤を、二人の男性を軸に描いています。「――結婚しませんか」から人生が加速する20代後半の会社員・雨宮守と、長年連れ添った妻に離婚したいと言われる50代の土方剛。世代も価値観も違う二人の男が社内ハラスメント疑惑により交錯することで、物語は思わぬ方向へと展開して行きます。
■推薦コメント 永山瑛太(俳優)さん
大人になったら、幸せになるはずだった。
呼吸して生きてるだけなのに、
人の隣にいるだけなのに、
人は人を傷つけてる。
もう少しだけ、簡単に生きたい。
どうか、赦してください。
■著者コメント
この物語を書き切らないと、先には進めない。そう言い聞かせるようにして、三年間、筆を執り続けました。
過去の自分とどのように向き合っていくべきか、そして未来をどう生きるのか。
主人公たちと一緒に、これからも答えを探し続けていこうと考えています。
■書籍内容紹介
出逢って八年。付き合って六年。同棲を始めて二年。もう僕らのあいだに、新鮮な出来事はほとんど残されていない――。いつものスペインバルで年上の彼女にプロポーズした青年・雨宮守。長年連れ添った妻に離婚したいと告げられた中年・土方剛。世代も価値観も違うふたりの人生は、社内のある疑惑をきっかけに、変化し始める。夫婦であること、家族であること、働くこと、生活すること、傷つけること、生きること。過去からも未来からも逃れることのできない世の中で、それでも光を求めて彷徨う者たちの物語。
執筆:新潮社