電子書籍

ペットの失踪、交通事故、借金ーー続く不幸の裏には!? 日常が、隣に越してきた可憐な“悪女”に蝕まれる…!

隣の悪女 1
595円 (税込)

「あの子は大輪の薔薇だ その美しさで 人を魅了して誘き寄せ 血まみれにする」 大学生カップルの桐太と亜里子。半同棲する二人の隣に引っ越してきたのは高校時代に桐太が片思いしていた絶世の美女、花音だった。仲睦まじく暮らす二人。しかし、次第にその歯車は…? 「彼氏」「彼女」「悪女」の三つ巴狂騒曲!! 優雅で可憐。魅力的で蠱惑的。この世界は、何時の時代も悪女が回(こわ)す。何気ない平和な日常のすぐ隣に潜む非日常、隣人×サスペンスLOVEストーリー。

 誰にでも、淡い初恋を抱いた相手がいるでしょう。同じクラスのあの子だったり、バイト先の同僚だったり、趣味の仲間だったり…『隣の悪女』(玉木ヴァネッサ千尋/集英社)の主人公、大学生の桐太も、そんな初恋の思い出を持つ男のひとりです。

 桐太がその人と出会ったのは、高校に入学した春でした。桐太が落としたハンカチを拾ってくれた女の子・花音は、誰もが見惚れる正統派の美人で、高校1年生にしてすでに色気を漂わせていました。大人びているかと思えば親しみやすい性格の彼女は、男子たちの憧れの的。パッとしない桐太にとって花音は高嶺の花でしたが、彼女の誕生日や血液型は、なんと桐太のそれとまったく同じ。それどころか、好きな音楽や映画、休日の過ごし方まで一致していることがわかったのです。

「好き」の気持ちも同じかも──ぼんやりと妄想しているうちに時は過ぎ、桐太は彼女に想いを伝えないまま卒業。花音とのかかわりは、それっきりになっていました。

 一方で、大学に入学した桐太は、同じゼミに所属する堅物女子・亜里子と出会います。勉学にバイトに生真面目に励む「クソ真面目ガール」の亜里子は、なににつけてもユルユルの桐太とは対称的。しかしそれゆえに、ふたりはたがいを補い合うデコとボコのように、必要とし合っているという実感を持てました。

 花音に恋をしたときのような情熱はないけれど、亜里子とは自然に一緒にいられる。花音のことは、すぐに思い出に変わるだろう…そう思っていた桐太ですが、ある夜、ひょんなことから、亜里子と半同棲生活を送っているアパートの隣の部屋に、まさにその花音が引っ越してきたということを知ります。

 桐太がなぜか次々と不幸に見舞われるようになったのは、花音と再会した直後からです。短期間のあいだに、ペットの小鳥がいなくなり、亜里子との関係が変化し、交通事故に遭って入院、大学も休学し、友人からは借金をしました。これだけ不幸が続くなんて、なにかに取り憑かれているのではないかと後輩の島袋にもからかわれます。

 ですが、本当に怖いのは、死んだ人の霊よりも、生きている人間。消えた小鳥と、花音が作った鳥の唐揚げのあいだに因果関係はあるのでしょうか? 殺人現場に桜の花が落ちていたことと、花音が描く絵のモチーフに桜が使われていることには? 花音の悪行を阻止したいと言う美人占い師の美雨も現れ、物語は「六本木心中」という不穏なキーワードをちらつかせながら加速します。そして待望の最新巻では、ついに島袋が「六本木心中」事件の深層へ──。

 読んでいて恐ろしいのは、なんでもない日常の中に、いつのまにか悪意がまぎれ込んでいることです。水を張った鍋に入れられそのまま火にかけられた蛙が、茹でられていることに気づかず死んでしまうように、平穏だった日常には、きな臭い非日常が入り込んでいます。気がついたときにはもう手遅れ。

 魅惑的でミステリアスな“隣の悪女”がかき乱す、穏やかな日々。ページをめくるごとに見え隠れする彼女の本性を、あなたは見抜くことができるでしょうか?

文=三田ゆき

 

▼この記事で紹介した書籍

隣の悪女 1
595円 (税込)
隣の悪女 2
595円 (税込)
隣の悪女 3
595円 (税込)
隣の悪女 4
616円 (税込)
隣の悪女 5
647円 (税込)

関連記事:

信じる?信じない?都市伝説がテーマの漫画オススメ5選

地雷女&粘着男に追い詰められる! “不倫の真のヤバさ”を描く『蜜と毒〜逆恨みの復讐』が怖すぎる……

SNSの闇を描く大人気コミック『ゴミ屋敷とトイプードルと私』、ついに新章へ! 新章では、あの主人公がまさかの復活――!?

※2019年06月18日時点の情報です。価格や巻数など、最新の情報は商品ページからご確認ください。