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カーネギーってこんな人

職を転々とした青年時代から天職との出会い
デール・カーネギー(Dale Carnegie)は1888年に米国ミズーリ州の農家に生まれ、教師を志して入学した州立学芸大学を卒業後、中古車のセールスマンや、一時は俳優を目指し挫折するなど、雑多な職業を転々とし苦労を重ねた若者でした。 最初の転機となったのは、1912年に副業で始めた話し方講座の講師に採用されたことです。YMCAの夜間学校での授業が好評を博して受講者も増え、仕事を軌道に乗せます。もともと教師志望で、学生時代に弁論大会で活躍した能力が組み合わさり、天職を見出したといえるでしょう。
独自の教材づくりへの情熱
授業を通じて、受講生に必要なのは話術だけでなく対人関係の技術だと分かったものの、適当な教材がなく、カーネギーは自前で用意します。最初は一片のカード、続いてリーフレット、そして小冊子へと分量を増していきました。哲学書から心理学書、偉人の伝記まで大量に読破し、授業のための素材を収集して研究を続けます。各界の名士や実業家にインタビューをし、図書館で文献調査をする人まで雇ってエピソードを蓄積しました。
『人を動かす』の出版、そして大ベストセラーへ
そうして1936年、自前の教材と講義の速記録に改良を加え出版したのが『人を動かす』です。話し方講座を始めて25年、対人関係の教材づくりを始めて15年の歳月を経て、一冊の歴史的な書籍が完成、カーネギーは48歳になっていました。発売直後に大ベストセラーの社会現象になっても、一時のブームに終わることなく、1955年のカーネギー没後も変わらず現在まで読み継がれていることこそ、特筆すべき事実です。手間暇かけ収集した多数の人生エピソードに、カーネギー自身の苦労と経験をまじえ、膨大な年月をかけて出来上がった書籍は、授業の現場で実証を重ねて磨かれていった「人間関係の原則」そのものだから、時代を超えて普遍性を持つに至ったというわけです。
