選定理由文責:公益社団法人 全国学校図書館協議会
第72回 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書を小学校低学年から高校生まで一堂に集めました。
今年も気になる作品が勢ぞろい!あれもこれも読んでみたくなる作品ばかりです。
課題図書選定理由『まこちゃんとコトバロボ』(佼成出版社)
子どもたちの身近な「宿題」を、ロボットにさせてしまう、という子どもに読んでみたいと思わせるテーマがいまどき。子どもたちの身近になりつつあるAIのことも考えることができる。
課題図書選定理由『なにかいいことあった?』(BL出版)
絵がきれいで、丁寧なコラージュなど、じっくりと絵を楽しめる。主人公の男の子と祖父の関係性の描かれ方がほほえましく、児童が自分も含め、まわりの「なにかいいこと」をさがしたくなる。
課題図書選定理由『ララのまほうのことば』(工学図書)
色の使い方がよく考えられている絵本。太陽の色と主人公の女の子の生命力の表現など、ひきこまれる。絵に力や夢が感じられ、主人公の成長と子どもの力・希望が見られ、読んでいて楽しい。
課題図書選定理由『たねのいのちのおわりとはじまり』(ブロンズ新社)
写真がとてもきれいな絵本。さまざまな写真が使用され引きつけられる。いろいろな種の写真も、どの種を植えようかという興味・関心、種のはじまりとおわりを想像するなど、考える読書を促す。
課題図書選定理由『まだまだここから』(ポプラ社)
落胆や嫉妬といった小学4年生の主人公の心情が丁寧に描かれており、失意の中で前に進もうとする心の動きが伝わってくる。チームメイトの個性も丁寧に描かれ、それぞれの成長も読み取れる。
課題図書選定理由『それからぼくはひとりで歩く』(ほるぷ出版)
困難に前向きに向き合い、成長する姿を描き、障害への理解や挑戦の大切さを伝える。時系列で示される日常生活はイメージしやすく、舞台であるメキシコから異文化にも触れられる作品。
課題図書選定理由『おいしいお米をつくりたい!:ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました』(汐文社)
主人公が、子どもたちと同世代で親しみやすい。大きめの写真と適宜入るコラムとともに、米作りに関する情報も得られ、読者がさまざまな気づきを得られる。
課題図書選定理由『宇宙でウンチ:みんなの知らない宇宙トイレのひみつ』(あすなろ書房)
類書がないところや、巻末資料まで読むことで、内容が理解でき、深めることができる構成。独特でユニークな絵とタイトルだが、内容はふざけずに科学的。探究する児童も出てくるような内容。
課題図書選定理由『ポジション!』(岩崎書店)
構成に工夫があり、バスケの練習や試合を通した主人公たちの成長が描かれる。切磋琢磨しながら望むポジション確保のため、自分の役割を考え、改善し協力する過程が丁寧に描写されている。
課題図書選定理由『リヒト!』(文研出版)
高学年児童の目線で出来事が描かれ、主人公の心情の変化と成長が人間関係を通して丁寧に表現されている。読者が登場人物に共感し、各々の思いを感想文に綴ることができる。
課題図書選定理由『ミシュカ』(静山社)
穏やかで楽しい家族の暮らしが描かれるが、心に抱える多くの悲しみが静かに伝わる文章。丁寧な叙述から、国を追われるという苦難を背負う人々が世界にいることに気づかせてくれる。
課題図書選定理由『キミの一歩アフリカ:ゾウを食べるにはひと口ずつ』(あかね書房)
小学生にわかりやすい文体と豊富な写真でまとめられ、比較や共感を通して考えを深められる。アフリカの子どもたちの状況や願いから、世界の人々の生き方や考え方へ考えを広げられる。
課題図書選定理由『君の火がゆらめいている』(講談社)
「きょうだい児」という立場を想像しながら多様に読め、「正しく知ってほしい」という著者の思いが取材に基づき描かれている。考える一歩、理解という支援を広げるという点も評価された。
課題図書選定理由『チーム・テスならだいじょうぶ』(鈴木出版)
悩みを抱える主人公テスが、新しい環境に前向きになじむ姿に中学生らしさがあり、共感できる。父の死や病を経て立ち直る過程と結末が、中学生に大人への一歩を促す。
課題図書選定理由『リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析』(くもん出版)
大きな文字と平易な表現で読みやすい。専門用語も理解しやすく、「リュウグウの砂」への理解が深まる。準備や失敗の大切さ、諦めない姿勢など生き方への示唆や気づきも多い読後を評価。
課題図書選定理由『スウィッシュ!』(徳間書店)
高校女子バスケ部を舞台に、正反対のタイプの主人公とエースの友情が描かれ、スポーツドクターの父との関係や、医学的視点の描写も物語に広がりを与えていて、多様な感想文が考えられる。
課題図書選定理由『ノアハム・ガーデンズの家』(ゴブリン書房)
不遇な生い立ちの主人公が明るく生きる姿を評価。パプアニューギニア先住民への関心から異世界へと展開するストーリー、文明による文化破壊への問題提起も含め、多様な意見を期待できる。
課題図書選定理由『平和のうぶごえ:「原爆の子」として生きた80年』(毎日新聞出版)
被曝者である著者の体験と半生、また『原爆の子』執筆者の手記も収められ、戦後80年を過ぎた今、高校生に響く一冊。平和についてさまざな意見を読書感想文にしてほしい。
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