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| 芽キャベツが見つけたはっぱのそり遊び!でもガーリックはちょっと怖がってるみたい… |
| 『はっぱのそり やさいのようせいN.Y.SALAD』 1,155円(税込) |
| 絵本第一弾!月のあかりがキッチンにさしこんでくると… |
| 『知りたがりやの芽キャベツ やさいのようせいN.Y.SALAD』 1,155円(税込) |
| 絵本第二弾!芽キャベツたちが始めたのは水遊び! |
| 『水あそび やさいのようせいN.Y.SALAD』 1,155円(税込) |
| 間違い探しや迷路などのたのしいゲームがいっぱい |
| 『ひみつじてん やさいのようせいN.Y.SALAD』 840円(税込) |
| キャラクター達がシールになった!貼って剥がせるお遊び絵本 |
| 『わくわくシールえほん やさいのようせいN.Y.SALAD』 735円(税込) |
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−−「やさいのようせいN.Y.SALAD 」はそのタイトル通り、ニューヨーク生まれのキャラクターだそうですね。
天野さん そうですね。95年頃から仕事の都合でニューヨークに滞在していたのですが、昼間は絵を描いたり、打ち合わせなどをして、夜はまた違う仕事をしているうちに、夜中の2、3時になっていた……ということが多かったんですね。となれば、お腹もすいてくる。夜中に台所に立つ機会が増えるわけです。それである時、ペペロンチーノを作ろうと思い、パスタがゆで上がるまで待っているのが退屈だったので、皮をむいたガーリックをスケッチしてみた。すると次第にガーリックが妖精に見え始めたんですね。リトグラフ用に裁断した紙が余っていて、そこに描いたのですが、横長の紙を埋めるように描き進めているうちに、ガーリックがどんどん変化して、最終的に妖精のキャラクターになっていた。それをきっかけに、ニューヨークのマーケットに並んでいる、日本では見たことのないかわいい野菜や果物をスケッチするようになりました。2、3年の間、そうして描きためたものが「やさいのようせい N.Y.SALAD」のもとになっています。色や形を見て「かわいいなあ」と感じたものを好きな時に、好きなように描いていただけなので、まさか仕事になるとは思っていなかったのですが。作ろうとして作ったキャラクターではないせいか、押しが強くないし、癒し系です(笑)。でも、そうやって生まれたキャラクターのほうが見る人に伝わるというのか、意外に良かったりしますね。 −−心を和ませてくれるキャラクターを生み出す過程で、ご自身も癒されていたのですね。 天野さん そうですね。野菜や果物を見て、きれいだなあ、かわいいなあと感じることは、誰にでもあると思うんです。かわいいといいながら、僕たち人間はそれを食べてしまうわけですが。 −−普段からふと思いついて、スケッチされることは多いのですか?
天野さん 結構ありますね。野菜にかぎらず、花にしてもかわいかったりきれいだったりすると、それを絵に描き留めておきたくなってしまう。僕は写真のプロではないから、写真を撮ってもただの記録にしかならない。だから絵を描いて、ひとつの命が存在したことを留めておくんです。絵というのは、見たものが一度頭の中に入り、感じたことが手から伝わって外に出ていく。そうした過程を経るからこそ、その人にしか描けない絵になるのでしょうね。 −−描いてみたけれど、かわいくないと感じて、キャラクターにしなかった野菜はありますか? 天野さん かわいくないからというより、あまり大き過ぎると妖精になりにくいので、基本的には手のひらに乗るサイズのものを選んでいます。あとはテーブルも、キッチンの食器や小物にしても、すべて身の回りにあったものをそのままの絵にした感じです。ドラゴンなど実在しないものを依頼されて描くことが多い僕にとっては、特殊な作品でもありますね。 −−芽キャベツ、白ナスなど日本ではあまり馴染みのない野菜が登場するのは、ニューヨーク生まれの作品ならではという気がします。 天野さん ニューヨークというのは移民の町であり、その町のマーケットに並んでいる食材も世界中から集まってきている。僕自身もその中の一人だったわけで。だからいろいろな野菜を描くことが、ニューヨークを表現することになり、「N.Y.SALAD」というタイトルにつながるのかなと。 −−描きためていたスケッチが原画集『N.Y.SALAD 』として出版され、そこからアニメーションが生まれたそうですが、アニメ化するにあたり、気をつけたことはありますか?
天野さん スケッチしている間は設定のことなど気にしていなかったので、アニメ化が決まってから、物語にする上で必要な決まり事を考えていきました。たとえば新鮮で、無農薬の野菜だと美味しくて食べられてしまう。でも妖精だから、そのものが失われても精霊として存在し続ける……という風に。死んだ後に生き返るのは妖怪なので(笑)。妖精の絵は描いたことがあったので、その時に得た知識、妖精の法則を踏まえながら基本的な設定、その理由づけを考えていきました。 −−物語を作る上で、心がけたこととは? 天野さん 小さい子供たちが対象で、生まれて初めて目にするアニメになるかもしれないので、気を遣いましたね。この作品の場合、通常のアニメの作り方だとリアルになり過ぎるというか、ちょっと違う。僕が描いているのは、どこか別の世界ではなく、「日常の中にあるどこか」なので。イギリスなどでは食べ物が無くなっていたりすると「妖精が食べた」などと言ったりしますが、日常の中に、部屋の隙間のどこかに不思議な世界が存在している感じです。 −−「知りたがりやの芽キャベツ」「せっかちなガーリック」といった、やさいのキャラクターの性格づけも面白いですね。
天野さん 最初はガーリックが主人公だったのですが、途中から芽キャベツになった。というのも、芽キャベツを置いたままにしておいたら葉が干からびて、それをむいたらとてもかわいくて。だから羽の部分はむいた葉っぱで、頭も葉をむいた形をそのまま生かして描いています。 −−アニメ、絵本、ファインアートにいたるまで多岐に渡って活躍されていますが、ご自身の中でジャンルの区別はあるのでしょうか。 天野さん ないですね。何かに飽きると、こうやってスケッチを始めたりはしますが(笑)。 普段はキャラクターを生み出すのが仕事ですが、このスケッチに関してはキャラクターを作ろうとはしない。気が乗らない時には絶対に描かないと決めていました。依頼されて描くことも楽しいのですが、絵を描く人間としては、それとは別の作業も大事なんですね。だからスケッチする。ホテルにこもって仕事をしている時、ルームサービスのお皿にのったレタスが色っぽいなあ、と感じて描いてみたり(笑)。そうして描いていく中で、自分の思いが絵に伝わっていく。 絵は楽しいものだと僕は思っているんです。楽しさから生まれた1枚の絵が絵本やアニメといった別の形になり、より多くの人の目に触れることになる。1枚の絵が複製されて、共有されることで、絵を描くことが仕事として成立するようになる。けれど本来、絵は1枚あればいい。考えてみればあたり前のことですが、不思議な気もします。 −−それにしても、楽しみで始めたことが仕事になってしまった淋しさもあるのでは?
天野さん 楽しんでやっている気持ちに変わりはないので大丈夫です。最近は花の妖精も描き始めていて。お花をいただく機会が多いのですが、枯れるとかわいそうなので、きれいなうちにスケッチして妖精にしてしまう。といっても枯れて花びらが落ちた姿もまた、とてもかわいいのですが(笑)。 −−次は花の妖精たちの物語が生まれるそうですね。 天野さん そうですね。“やさいのようせい”にしても、まだ部屋の外に出たことがないので、町に飛び出したら一体どうなるのか。ニューヨークのリトルイタリーやチャイナタウンに出かけた彼らが誰と出会い、どんな冒険をするのか。それを考えるのが大きな楽しみでもありますね。 −−やさいのようせいたちのさらなる冒険を楽しみにしています。ありがとうございました! |