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| 『螺鈿迷宮』 1,600円 (税込 1,680 円) |
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| 『ナイチンゲールの沈黙』 海堂尊 1,600円 (税込 1,680 円) |
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| 『チーム・バチスタの栄光』 海堂尊 1,600円 (税込 1,680 円) |
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| 『下妻物語』 深田恭子/土屋アンナ/宮迫博之 ほか 映画館で3回見て、DVDも購入したというお気に入りの映画。 |
| 『サトラレ』 マンガ、ドラマでもおなじみの作品ですが、映画がおすすめだそうです。 |
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| 『ツバサ』 アンダーグラフ 『チーム・バチスタの栄光』執筆時の“テーマソング”。 |
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| 『GLAMOROUS SKY』 NANA starring MIKA NAKASHIMA 『ナイチンゲールの沈黙』執筆時の“テーマソング”。 |
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| 『花ぬすびと』 明日香 『螺鈿迷宮』執筆時の“テーマソング”。コンピレーションアルバムに収録されているのを探して聴いた。 |
| 『シスター』 ポルノグラフィティ 『螺鈿迷宮』執筆時の“テーマソング”の後半。書籍化にあたって大幅改訂する際に聴いていた。 |
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| 『カルマ』 BUMP OF CHICKEN 次回作の“テーマソング”はこの曲だそうです。主人公は「将軍(ジェネラル)」の異名を持つ、救命救急センター部長、速水晃一だとか。今から楽しみだ。 |
−−早くも三作目ですが、今回の『螺鈿迷宮』はどんなコンセプトで書き始められたのでしょうか。 海堂さん 一つは前二作でその存在だけは読者に知らせてあった“氷姫”を出そう、ということですね。 もう一つは、着想自体は十年前からあったんですよ。プロットと呼べるしろものかどうかも怪しいんですが、簡単に言うと、怪しい病院があって、その病院を調査しようと乗り込んでいった新聞記者が、きちんと医療を受けているのに、なぜかどんどん怪我がひどくなる。その側には必ず変な看護師がいる(笑)。こういう話が書けたら面白いだろうなあと思ったんですが、書けないまま放っておいた。それが原型ですね。 −−では、ずいぶん前から構想はあったんですね。 海堂さん 先日、「野生時代」のインタビューを受けて、杉江(松恋)さんに「じゃあ、構想十年ですか」と言われて、「これを構想十年って言うんだあ」と自分で思いました。詐欺ですよね(笑)。 −−十年間忘れていなかったというだけでも立派に“構想”ですよ(笑)。 海堂さん 『チーム・バチスタ〜』を書き上げて、「このミス」大賞に応募したんですが、それが2005年の5月。白鳥という男がいて、そいつがいろんなところに顔を出して引っかき回す。そういう枠組みがあれば、昔書いたプロットをあてはめて、変な看護師を氷姫にすれば書けるぞ、と。だから、『螺鈿迷宮』は、実は二作目なんです。 『チーム・バチスタ〜』を応募したら、モノを書くという慣性が働いて、6月にはもう『螺鈿迷宮』を書いちゃったんですよ。 −−では、『チーム・バチスタ〜』が受賞したという報を聞く前にすでに書きあがっていたんですか!? 海堂さん 6月に書き上げて、8月くらいに校正して一度は完成していました。10月に「このミス」大賞をいただいて、『チーム・バチスタ〜』の次に出すのはこれかなと思ったら、宝島社さんから受賞第一作は「田口・白鳥コンビで」とお願いされたんです。 それで10月に『ナイチンゲールの沈黙』の原型を書き上げて、それがものすごい長編になってしまって、二つに割ったんですね。先に出したのが『ナイチンゲールの沈黙』で、残りの半分が、2007年の春に宝島さんから出る「田口・白鳥」の第三作です。 それで、結果的に『螺鈿迷宮』が宙に浮いたので、縁あって角川さんから出してもらうことになったんですね。ですから、書いた順番としては『バチスタ』『螺鈿』『ナインチンゲール』なんです。 −−執筆されるときのことをうかがいたいんですが、三作とも同じ世界を舞台にしています。海堂さんにとって、この小説世界は細部まですでに考えられている世界なんですか? 海堂さん 最初は印象的な場面が思い浮かんで、その場面は書けるな、と思ったんですね。その場面を引き出すために、高階と田口の最初の場面が出てきて、そこから動かし始めたんですね。 それから、ちょうど子供が自分の周囲の町を探検して世界を広げていくように、田口や高階、白鳥、桐生が動いていくにつれて、その周りの世界ができていったという感じですね。 それはごく一般的な話で、会社に入っていろんな部署に引き回されていくうちに会社という世界が自分の中にできてくる。会社に入らなければ、その会社のことはわからないし、その会社が存在していることすら知らないかもしれない。それと同じで、最初に世界があったというよりも、動くときに、どうしても必要だから書いていった。だから、世界はあるといえばあるし、ないといえばないんです。 −−『チーム・バチスタの栄光』の次にこの『螺鈿迷宮』を書かれたとうかがって、なるほどと腑に落ちたんですが、『チーム・バチスタ〜』が病人を死から救い、生かすという光の部分だとすれば、『螺鈿迷宮』は死者を送り出す場所、死と向かい合う場所としての病院という「影」の部分を描いています。両者は非常に対照的ですね。海堂さん おっしゃるとおり、病院には光と影があって、生の側面があれば死の側面もある。ふつう、一つの病院のなかに両方あるんですよ。病院はその影の部分を隠そうとしてきたわけですね。もちろん、死というのは縁起が悪いということがそのベースにあるんですけど、実際、みなさん死ぬわけですから、避けて通るわけには行かない。 −−一般にお医者さんは光の中にいるものだと思われていると思います。『螺鈿迷宮』を読んで、海堂さんのようなお考えの医師の方もいらっしゃるんだな、と小説を読んで意外に思いました。 海堂さん 比率が違うだけで、生に満ち溢れている外科医だって死を抱えているんですよ。つまり、それが医療の光と影なんです。 『チーム・バチスタ〜』に登場する桐生も冒頭で「自分は人殺しだ」と認めている。どちらかのピュアタイプになろうとすると、ひずみが出ると思います。 ぼくは元外科医で、今は病理を専門にしているんですが、外科医時代には、患者さんが亡くなったら、その時点で医療からは切り離すという現場にいました。それが、病理に移って解剖とかするようになってから、死に対する見方も変わりましたね。 外科医から病理へ移ったという経験から思うことは確かにありますが医者なら誰でも感じていることです。別に突然変異というわけではありませんよ(笑)。 −−もともと小説を読むのはお好きだったんですか? 海堂さん 好きでしたね。子供の頃には行きつけの本屋さんがあって、5〜6時間立ち読みしたりとか。最後にはイスとお茶が出てきました(笑)。残念ながらもうなくなってしまったので、作家になって恩返し、ということはできませんでしたが。 −−どんな本をお読みになっていたのですか? 海堂さん ありとあらゆるジャンルですね。ミステリ系でいえば、古いところだと偕成社のシャーロック・ホームズ。小学校2〜3年生だったと思いますね。それから、小学館から出ていた子供向けの世界名作全集。毎月刊行で、楽しみに読んでいましたね。 −−中学、高校ではどうでしたか? 海堂さん 手当たりしだいに読んでいました。気に入った作品があるとその作家さんの作品を集中的に読んでいました。たとえば、筒井康隆さんとかエラリー・クイーンとか庄司薫さんとか。 −−ご自身で小説を書いてみようと思われたのはいつ頃ですか? 海堂さん 十年くらい前に、瀬名秀明さんの『パラサイト・イブ』がベストセラーになって、こういうものもありなのか、と。ちょうどあの小説のモティーフになっている分子生物学を研究していた大学院生だったんですよ。その頃は時間的なゆとりもあったので、自分でも小説を書けるかもと思って、そのときに思いついたのが『螺鈿迷宮』の最初のプロットだったんです。でも4枚か5枚書いてぜんぜん書けなくて放り投げて、それっきりでしたね。その後は、仕事が忙しくて忘れていました。 2年前に、専門の医学書を2冊書いたんですよ。それで書くということのアイドリングができたのと、そのときに『バチスタ〜』のトリックを思いついたのが書き始めた直接のきっかけですね。 −−海堂さんの小説はご専門でもある医療の世界が舞台になっていますが、こんな医療技術があるのか! という驚きも楽しみの一つになっています。小説の中に登場する医療技術は実在するのでしょうか?海堂さん 医療技術に関しては基本的にはすべて実在する技術ですね。『ナイチンゲール〜』で歌を聴くと映像が見えるというのはちょっと誇張はしていますが、共感覚という実際にあることで、まったくのフィクションではないんですよ。 白鳥が捜査に使うAI(エーアイ)もすでに学会で発表されている最新技術です。みなさん、先端技術をご存じないから、ぼくが書いていることが現実離れしていると思われているようですけど。 −−前二作の主人公、田口先生は中年医師でしたが、『螺鈿迷宮』の主人公は医学生の天馬くんです。『螺鈿迷宮』は彼の成長物語としても読むことができますね。 海堂さん そう読んでいただければ嬉しいですね。最初に書き上げたときの設定では、天馬はフリーライターだったんですよ。医学生にしたことで、周りの医者との会話のレベルがワンランク上がりましたね。余計な説明ナシに深く入っていける。大幅リライトはしましたが、骨格そのままで肉付けだけが変わった。その書き換えは楽しかったですね。 −−ところで、読者というのは勝手なものですから、田口先生は海堂さんご自身、天馬くんは若き日の海堂さん、と思って読むんじゃないでしょうか?(笑) 海堂さん そういう誤解なら大変うれしいんですね(笑)。田口さんは人気があって、カッコイイ、と思われていて。インタビューでも、ぼくがモデルですか? と聞かれます。周辺取材をしてみればすぐに違うとわかると思いますけど(笑)。 まじめに答えると、田口のキャラに自分はまったく投影されていません。ぼくの投影ですと言うと、匿名の抗議メールがたくさん来るはずです(笑)。 −−これからも田口先生や白鳥など海堂さんが作り出したキャラクターは活躍を続けてくれそうですね。続刊を楽しみにしています。今日はありがとうございました!
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