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楽天 三木谷浩史 初の著書『成功のコンセプト』

今秋発売! 楽天 三木谷浩史 初の著書『成功のコンセプト』 楽天 三木谷浩史
 夢を持ってチャレンジを!2007年10月10日、三木谷自身による初の著書『成功のコンセプト』が発刊となりました。三木谷浩史が本に込めたメッセージとは?



『成功のコンセプト』三木谷浩史インタビュー

『成功のコンセプト』三木谷浩史インタビュー軸を形に。

──今回、このタイミングで出版をした背景は?


三木谷:実は今までずっと「本は出さない主義」で、お話をもらっても遠慮してきていました。ただ、楽天の規模が大きくなり、事業も多様になってきたので、しっかりしたポリシー、軸を形にしたいと思ったんです。10周年という節目だったというのもあって、本を出そうと。それで出版社へ「たぶん売れないけど、思っていることを書きたい」と言ったんですね(笑)。成功の5つのコンセプトは、僕にとって原点の5つ。今までやってきたことを全部含めて考えたものです。これを社内、社外を問わずたくさんの人に知ってもらうことが、楽天の成長のために重要だと思っています。

『成功のコンセプト』三木谷浩史インタビュー──どんな人に、どんなふうに読んでもらいたいと?

三木谷:内容としては、経営者からスタッフの人まで役立つようにと思って作りました。誰にでも調子の浮き沈みというのがありますが、基本的には目標を定めてアクションを練る。成功するまであきらめない。そうすれば達成できないことはないと思います。だから、調子のよいとき、停滞気味のとき、その時々の状況に合わせて読んでもらえればと。

自分自身、途上。

──「成功のコンセプト」そのものができたのは、1999年だそうですね。


三木谷:社員が30人ほどのときでした。楽天市場の事業が2年経って軌道に乗り、社員数が急に増えてきた頃です。そうするとやはり創業メンバーと新入社員では意識の差が広がってきますから、軸を明文化することが必要だなと思って。発表したのは、1泊2日の社員旅行のときです。それ以来、月曜の朝会(全社ミーティング)をはじめとして、様々な場面で社員には言い続けてきています。

──楽天スタッフのコンセプト理解度は、10点満点で何点くらいでしょうか?

三木谷:何点ということではなくて、自分自身、これに向かってやっている途中なんですね。「常に改善、常に前進」ですから、永遠に満点になることはない。社員にも伝えています。

三木谷浩史の本

成功のコンセプト
『成功のコンセプト』
出版社:幻冬舎
1,470円(税込)
初版4万部、発売前に増刷決定に!


若い人に、夢を。

──5つのコンセプトの順番には意味がありますか?

三木谷:重要な順になっています。5つのコンセプトは、3つに分けられるんですね。まず「(1)常に改善、常に前進」と「(2)Professionalismの徹底」は哲学。最重要な部分です。次に「(3)仮説»実行»検証→仕組化」と「(4)顧客満足の最大化」はタクティクス(仕事のやり方)。顧客満足を第一に掲げる企業は多い中、これが4番目になっているのは、サービス側の人間が成長してこそ顧客満足の最大化につながると考えているからです。最後に「(5)スピード!!スピード!!スピード!!」は時間軸で、これはやはり重要でしょうということです。
 ちなみに、3〜4年前に改めて5つのコンセプトを見直してみたのですが、やっぱりこの5つにすべていきつくだろうと。これまでに改訂したのは、3に「仕組化」を追加した一点だけです。(本書P121参照)

──最後に、メッセージを。

三木谷:この本は、特に若い人に読んでほしい。「やればできるんだ」ということで、夢を持ってもらいたいんです。本のあとがきにも書きましたが、日本は海によって外国から分断されているという特殊性があります。しかし今後は、情報にしても経済にしても、グローバルな世界に突入していかないと未来はない。ぜひ夢を持ってチャレンジしてほしいと願っています。

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