- 芝田山康さん (シバタヤマヤスシ)
- 第62代横綱・大乃国。芝田山部屋親方。昭和37年(1962年)、北海道河西郡芽室町生まれ。昭和57年春場所新十両、同58年春場所新入幕。新入幕の年の九州場所で、北の湖、千代の富士、隆の里の三横綱を倒す大活躍。翌年の春場所では、三横綱三大関を総なめにし、殊勲賞、敢闘賞を受賞。同60年名古屋場所後、大関昇進。同62年夏場所で全勝の初優勝を果たした。同年秋場所後に横綱推挙。翌年春場所で2回目の優勝。同年九州場所の“昭和最後の一番”で千代の富士の53連勝に土をつけた。平成3年名古屋場所、28歳で引退。現役名で年寄となり、のち「芝田山」を襲名。平成11年6月に満を持して芝田山部屋を開き、現在親方として弟子育成に奮闘中。角界きっての甘党であり、美食家としても知られている。
インタビュー

- −−本当にお好きなのが文面から伝わってきました。写真もすごく美味しそう!読みながら口元が緩んでしまいました。
- 芝田山親方お菓子も好きなんですが、そもそも食べることが大好きなんですよ。
- −−一冊目が出てからの反響は?
- 芝田山親方スイーツブームと第一回目の本がバッチリぶつかったので、すっかり甘い物好きとして認知されるようになりました。たくさんの全国のお菓子屋さんから「うちのも食べて欲しい」と贈ってもらったり、ファンの人にも「こういうのご存知ですか?」と新しいお菓子を教えてもらったり、すごく視野が広がりましたね。
一冊目は昔から僕が好きだったお菓子を中心にご紹介したんですが、その後はこういった情報が増えて、雑誌のキリヌキやお店カードを集めている「お菓子ファイル」が300件くらいになりました。また、外を歩いていると通りすがりの奥さんに「ああ、ほら、あの、ケーキ好きな人よね」といわれたり、飲み屋街を歩いていると、ほろ酔いのオジサンに「あ、親方、今日はスイーツはいいの?」と声をかけられたり(笑)。本業である弟子探しに影響がないのはちょっと残念ですが(笑)。 - −−弟子は増えませんか?
- 芝田山親方そうかんたんには増えません。でもたくさんの方に顔を知ってもらえて、アピールする場所ができたのはよかった。それに美味しいものや楽しいことをたくさん振りまいてあげられるようになったのがうれしいですね。だって、この本見て怒ってる人いないでしょ。
- −−いませんね(笑)。
- 芝田山親方一冊目を出したとき、カップルに一冊、各家庭に一冊置いてくださいっていったんです。この本を家のテーブルにおいてあれば、これを囲んで笑顔になれる。会話も弾む。饅頭持って怒ってる親父はいない(笑)。神社仏閣のお札よりご利益があるかもしれませんよ。

- −−今回の本も本当に美味しそうですね。
- 芝田山親方最高でしょ。見入っちゃうよね。この中に載っているものは100%僕が食べたものだから、自信をもって紹介できます。
- −−親方の本が出てから、的場浩二さんがスイーツ本を出すなど、カミングアウトしている人が増えています。
- 芝田山親方「男が甘党でどこが悪い」という言葉に反応してくれて、「私も甘党です」って手紙やメールをくれる人も増えました。5歳までに覚えた味は一生忘れない、というのが僕の持論なんですが、みんな、5歳までの子供の頃にはチョコもアメも食べてるはず。だから本当は甘いものが好きなのに、大人になると恥ずかしかったり、忘れちゃったりしてるだけなんじゃないかな。いいおじさんがパフェを食べててもかわいいプリンを食べててもいいじゃないか、と声を大にして言いたいですね。肩身が狭いなんて思わないでほしい。甘いものを食べることで脳が活性化するし、笑顔になれるので、バーンと食べて、明日への活力にしてもらいたいですね。
- −−著書にも書いてありましたが、甘いものをこれだけ食べても血液検査など、まったく異常ナシの健康体だというのには驚きました。食べながらも元気でいられる秘訣は?
- 芝田山親方親からもらった臓器のおかげです。でも、自分でも気をつけて、一ヶ月おきに血液検査をしています。 それに、食べるのをガマンしたくないから酒は飲まないです。酒を飲んで食べたらダブルパンチでしょう?お酒を飲むより食べることのほうが好きなんですよ。さらに、食べるときも野菜をできるだけ食べるようにしています。ボール一杯分くらい食べちゃうことも。焼肉に行っても肉だけじゃなく、野菜やキムチもたっぷり食べています。
- −−酒はまったく飲まれないんですか?
- 芝田山親方おつきあいはするけれど、ふだんは美味しいお茶やお水で十分ですね。
- −−たくさんのお菓子を食べてこられた親方ですが、どうやってお菓子と出合うんですか?
- 芝田山親方自分で「あっ! ここは!」という感じでお店に飛び込んだりもしますが、最近はいただき物が増えました。いろんな方にたくさん美味しいものを送っていただくので、芝田山部屋の冷蔵庫や冷凍庫にはお菓子がぎっしりです。若い者にどんどん食べさせても減りません(笑)。また、仕事であちこちに行ったときに食べて、美味しいなとおもったものはお店のパンフレットをいただいて帰ってくるようにしています。
- −−(小声で)いただいたもので実はマズかったものはないんですか?
- 芝田山親方いや、美味しいんですよ、みんな(断言)。「これはマズい!」と思って作ってる職人さんなんかいない(笑)。中には「僕には合わないな」、と思うものはあるけれど、それは人それぞれの好みでしょ。この本もきっとそう。僕は美味しいと思うけど、読んだ人にはピンと来ないものもあるかもしれない。でもその中から自分の好みにぴったりのものがきっと見つかるはずですから。
- −−北海道ご出身だけに、北海道のお菓子が充実していますね。
- 芝田山親方北海道の菓子はうまいんです(断言)。なぜうまいのか。空気もいいし、北海道で作られる砂糖・チーズ。バター・小豆・牛乳などの土地で作られた素材がいい。牛が食べる飼料で牛乳の脂肪分や甘さも違ってくるんだそうですよ。季節によっても味が違うらしい。だから土地によってお菓子の味も違います。同じ砂糖でもグラニュー糖、粉砂糖、和三盆、黒糖などで味が全然違う。プロのパティシェや酪農家の方はそのアタリも気にして作っているんじゃないかな。お菓子って本当、奥が深いんです。
- −−著書の中に、「あんぱんと牛乳を一緒に食べるのが好き。最後、牛乳の中にちょこっと落ちたあんこをいっしょに食べるのがまた美味い」と書いてあって(笑)。
- 芝田山親方あれは美味いですよ!ホントに美味しい。ぜひ試して欲しい。
- −−ほかに親方オススメの食べ方はありますか?
- 芝田山親方バームクーヘンを軽くレンジで温めて食べるのがオススメです。やりすぎるとパサパサになっちゃうので加減が大変なんですが、1分だけ暖めると焼きたての味が楽しめます。本の中でも僕が発案した楽しみ方を紹介していますので、ぜひ試してみてください。

- ★以前出たスイーツ巡業を持っていて、第二弾が発売されたので購入!知っているスイーツが結構多いものの、全部カラーで写真が大きいので見ているだけで癒されますw親方のコメントがなにげにおもしろいε=(>ε<*)ので好きです。
- ★今回は親方による簡単スイーツ作りのページはないようで、純粋に各地のスイーツ紹介に注力されています。しかしまぁ、おいしそうですねぇ。




















