
2019年3月にサード・アルバム『BLUEHARLEM』を発表したYogee New Wavesから、早くも新作「to the MOON e.p.」が到着。『三部作を完結させたヨギーの新章突入を告げる今作について、さっそく4人に話を聞いてきた。
角舘健悟 (Vo/Gt) そうですね。ここまでアルバム3部作をつくり終えて、最近ようやく自分の生活というか、半径5メートル圏内のことがすこし考えられるようになってきて。そうしたら必然的に東京という街と向き合うことになったんです。
角舘 そう。なんていうか、すごくニヒルな言葉だと思うんですけど、これが僕の本心だなって。今の東京に対して、僕が東京出身の人間として思うのは、東京ファックでも東京サイコーでもなく、<いかれた気分さ>ってことだったんです。いま僕らはそんな街に生きてるーーそういう感覚ですね。褒めたり否定したりするのではなく、今の東京を冷静な視点で捉えてみたかったんです。
角舘 精神的にめっちゃ喰らいますね、今の東京は。それこそ山手線の雰囲気なんかも、僕の高校の頃とはぜんぜん違いますし、なんかもう、乗りたくないなっていう(笑)。だから、今回はリアルさを追求したかったんです。ファンタジーじゃなくて、今の東京にいるからこそ歌えることを探していたというか。
角舘 東京にずっと住んできた人間からすると、この街にある圧倒的な自然物って、月と太陽と雨と風くらいなんですよ。だから僕、昔から雨が降るとすごく嬉しかったりするんです。それこそ傘もささずにぐしゃぐしゃで帰りたくなるというか(笑)。で、月もそういう存在なんですよね。満月の夜はちょっとしたイベントみたいな感覚というか。「今日は夜道が明るくて影が濃いな」みたいに思えるのがすごく好きで。
角舘 うん。一方で月はSFとかの題材にもなりますし、すごく神秘的なものでもありますよね。単純に好奇心をくすぐられるし、いつの時代でも芸術家にインスピレーションを与え続けてる。だから、僕の気持ちがこうして月に向かったのもすごく自然なことだと思うんです。それこそ最近は実際に月にいけるかもしれないわけだし。無神論者だった科学者たちが、宇宙にいくと神を信じるようになったりとか、そういう話もミステリアスでゾクゾクしますよね。
角舘 このサビの歌詞とメロディって、じつはヨギー結成当初からあって、それが今回ようやく出せたんです。それこそアレンジについてはいろいろ試してきた曲なんですけど、なるべくしてこうなったというか、やっぱりロックンロールしかないなって。
粕谷哲司 (Dr) そういえばさ、みんなで「“to the moon”の次に入れるのはどういう曲にしよう?」みたいな話になったとき、たしか俺「BPMちょい高めのハッピーハネハネ系も1曲くらいはほしくない?」みたいなことを言った記憶があるんだけど。
角舘 言ってた言ってた!(笑)
粕谷 そしたらこの曲のデモがあがってきて「そう、これこれ!」みたいな(笑)。
上野恒星 (Ba) 「3分くらいのシンプルなやつがほしい」みたいなことも話してたよね? 実際、僕はこういうモータウン・ビートみたいな曲って過去にもやってきたつもりなんですけど、これがいざやってみると新鮮だったというか、おなじようなビートだとしても、他のバンドとヨギーでは捉え方がぜんぜんちがうし、4人それぞれのバックグラウンドの違いが如実に表れて、これは面白いなーと。
竹村郁哉 (Gt) そうだね。僕は元々こういうハネたビートが大好きだし、リズム隊のふたりはわりと抑え気味に演奏する感じだったので、僕はそこに華を添えるようなギターを弾こうと思ってました。
角舘 俺とボンちゃん(=竹村)のあいだで「月面ダブみたいな曲があったらいいね」みたいな話があったんだよね? 「たぶん月でジャンプしたらこれくらい浮くんじゃない?」みたいな(笑)。「Honey Pie」はそういうキーワードから出来た曲なんです。
竹村 実際にこの曲のレコーディングは月で演奏している自分たちを想像しながら取り組んでました。それこそダブって、地球の1/10の重力でふわふわしてるようなイメージが湧くというか。
角舘 身体の動きがそのまま音になったような感覚だよね。実際、そういうところからいいプレイは生まれるんだなって。
粕谷 月にも重力はあるので、誰かがその役割をしなきゃなと思いながら叩いてました(笑)。月だって地に足は着くわけだから、その重力を担当するのがドラムなのかなと。
角舘 月面があるからこそ僕らは浮遊できるわけだもんね(笑)。
上野 この曲はエンジニアの柏井日向さんとのコラボレーションが特にうまくいったように感じてて。柏井さんと一緒だからこそつくれた曲だし、ベーシストとしてはやっぱりこういう曲はやってて楽しいですね。
角舘 そうですね。ある意味すごくとっ散らかってるというか(笑)。三部作が完結して、ここからまたヨギーの新しい音楽が生まれ始めたってことを、今回のEPから感じてもらいたいです。
文:渡辺裕也
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